
♪ねえサンドマン、夢を見させて
今まで会ったなかで一番キュートなあの人に
バラとクローバーのような唇をあげて
あの人の寂しい夜が終わりになるように言って
サンドマン、私はひとり
誰も私を誘ってくれない
魔法の光線で、私に夢を見させて…
アメリカのポピュラー音楽界は1954年を境に大きく変貌することになる。第二次世界大戦後からリズム&ブルースやいわゆるドゥワップスタイルが音楽シーンを席巻するようになっていた。そしてビル・ヘイリー&コメッツが登場するや否や、ロックンロールの時代へ突入して行った。1956年にはエルヴィス・プレスリーがミュージックシーンに現れ、それまでの美しいメロディとロマンティックな歌詞の華麗で粋な小唄(?)の時代は終わりを告げることになる。
コーデッツ(The Chordettes)は、1946年に白人女性4人組で結成されたフォークグループであった。数回メンバーチェンジを繰り返した末に、1954年に至って「ミスター・サンドマン」(Mister Sandman)を大ヒットさせた。軽やかで心地のいいメロディをもつこの曲はパット・バラード作詞・作曲で、チェット・アトキンスのギター演奏でも有名になった。「サンドマン」というのは、別に街角で看板を背負って広告を行う「サンドイッチマン」のことではなく、「眠りの精霊」のことであるが、ちょうどこの1954年の末にヒットしたこの曲とともにアメリカの古き良き時代の音楽は眠りに入ってしまうことになる。
それまで、ビング・クロスビーやペリー・コモ、フランク・シナトラ、ナット・キング・コール、トニー・ベネット、パティ・ペイジ、ローズマリー・クルーニー、ドリス・デイなどの歌手が一世を風靡していて、大人から子供まで一緒に楽しめた音楽は、1955年のロックンロールの狂熱から、いつの間にかポピュラー・ミュージックは若者(もしくは子供)のための音楽に変質、大人からは「不良の音楽」と見られるようになっていった。コーデッツの「ミスター・サンドマン」はいかにもその前夜の古き良きアメリカの雰囲気を持つ曲である。
その後、コーデッツは、1958年にロックンロールのムードを取り入れた「ロリポップ」(Lollipop)というこれまたノリの良いシンプルな曲をヒットさせている。「♪ロリポップ、ローリポップ、ローリロリロリ…」というドゥワップ・コーラスが印象的なあの曲である。ロリポップは甘い砂糖菓子、キャンディよりも甘く、キスに例えられている。そういうポップな歌なので、あくまでも明るく軽く、あどけなく歌われていて、ポニーテールのお姉さまたちの歌唱力が実力抜群であることが示される。コードにちなんだグループ名はダテではなく、各メンバーの声域パートのはっきりしたコーラスは「ミスター・サンドマン」に次ぐヒット曲となった。
画像はコーデッツのヒット曲を網羅したCD3枚組の「THIS IS GOLD」というボックスセットであるが、彼女らのアカペラ・コーラスから「Born To Be With You」や「Never On Sunday」などの優れた歌唱を堪能できるオランダ制作の廉価盤である。
「げんまんの約束パパはまた忘れ」(蚤助)
そういえば、今日は「父の日」…
今まで会ったなかで一番キュートなあの人に
バラとクローバーのような唇をあげて
あの人の寂しい夜が終わりになるように言って
サンドマン、私はひとり
誰も私を誘ってくれない
魔法の光線で、私に夢を見させて…
アメリカのポピュラー音楽界は1954年を境に大きく変貌することになる。第二次世界大戦後からリズム&ブルースやいわゆるドゥワップスタイルが音楽シーンを席巻するようになっていた。そしてビル・ヘイリー&コメッツが登場するや否や、ロックンロールの時代へ突入して行った。1956年にはエルヴィス・プレスリーがミュージックシーンに現れ、それまでの美しいメロディとロマンティックな歌詞の華麗で粋な小唄(?)の時代は終わりを告げることになる。
コーデッツ(The Chordettes)は、1946年に白人女性4人組で結成されたフォークグループであった。数回メンバーチェンジを繰り返した末に、1954年に至って「ミスター・サンドマン」(Mister Sandman)を大ヒットさせた。軽やかで心地のいいメロディをもつこの曲はパット・バラード作詞・作曲で、チェット・アトキンスのギター演奏でも有名になった。「サンドマン」というのは、別に街角で看板を背負って広告を行う「サンドイッチマン」のことではなく、「眠りの精霊」のことであるが、ちょうどこの1954年の末にヒットしたこの曲とともにアメリカの古き良き時代の音楽は眠りに入ってしまうことになる。
それまで、ビング・クロスビーやペリー・コモ、フランク・シナトラ、ナット・キング・コール、トニー・ベネット、パティ・ペイジ、ローズマリー・クルーニー、ドリス・デイなどの歌手が一世を風靡していて、大人から子供まで一緒に楽しめた音楽は、1955年のロックンロールの狂熱から、いつの間にかポピュラー・ミュージックは若者(もしくは子供)のための音楽に変質、大人からは「不良の音楽」と見られるようになっていった。コーデッツの「ミスター・サンドマン」はいかにもその前夜の古き良きアメリカの雰囲気を持つ曲である。
その後、コーデッツは、1958年にロックンロールのムードを取り入れた「ロリポップ」(Lollipop)というこれまたノリの良いシンプルな曲をヒットさせている。「♪ロリポップ、ローリポップ、ローリロリロリ…」というドゥワップ・コーラスが印象的なあの曲である。ロリポップは甘い砂糖菓子、キャンディよりも甘く、キスに例えられている。そういうポップな歌なので、あくまでも明るく軽く、あどけなく歌われていて、ポニーテールのお姉さまたちの歌唱力が実力抜群であることが示される。コードにちなんだグループ名はダテではなく、各メンバーの声域パートのはっきりしたコーラスは「ミスター・サンドマン」に次ぐヒット曲となった。
画像はコーデッツのヒット曲を網羅したCD3枚組の「THIS IS GOLD」というボックスセットであるが、彼女らのアカペラ・コーラスから「Born To Be With You」や「Never On Sunday」などの優れた歌唱を堪能できるオランダ制作の廉価盤である。
「げんまんの約束パパはまた忘れ」(蚤助)
そういえば、今日は「父の日」…
今日は「父の日」だったのよ…