スマイリーなbamboo日記

無期限休載中

5連休終盤戦

2009-09-22 | 徒然
皆様、初秋の連休は楽しんでいますか?

私は暦どおりの5連休。


珍しくな~んも予定を組んでいなかったので、基本的には家でのんびり。

とはいえ、さすがにカビが生えそうなので、昨日は日帰りで十勝方面へドライブ。


帯広に行くのなんて、本当に久しぶり。

お昼は、最近十勝の新名物になりつつあるという「中華ちらし」を食べました。



元々は賄い用のメニューだったというこの「中華ちらし」。

一口食べると、想像とは違って結構甘みがあってクセになりそうな美味しさ。

ごま油の香りとシャキシャキの野菜。夫婦とも、大満足でした。


食後は中札内にある美術村へ。



少々肌寒かったですが、澄んだ空気を吸って、気持ちの良い時間を過ごせました。

いい休日でした。



話は変わりますが、、、



売れてますね、最新刊。

これまでの伊坂幸太郎をイメージしてると、完全に裏切られます。

野球をベースにした、ある1人の男の伝記的な内容。

個人的な率直な感想としては、「全体的になんか気持ち悪い」という感じですかね。

とても「変化球的」な作品だと思います。






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涼しかった夏

2009-08-18 | 徒然
夏の甲子園、大会9日目第3試合は好勝負。

南北海道代表札幌第一が、この夏無失点の智弁和歌山のエース岡田を攻略。

優勝候補の強豪相手に一瞬夢をみた…。

惜しかったけど、さすがは智弁。勝負強さは半端じゃないですね。


甲子園はまだまだ残暑が厳しそうですが、

今年の北海道は例年にない冷夏。


特に私が住むオホーツク地方は、真夏!って感じの日は1日も無かったなぁ。

まぁ、過ごし易かったと言ってしまえばそれまでなんですけど。


そんな涼しい夏は、どうしてもインドアに。

先日久しぶりに会った親友がDSでドラクエをやってるというのを聞いて、

むしょうにやりたくなって。。。



新作と迷いましたが、結局Ⅴを買いました。懐かしいね。

夢中になってやるような年齢でもないので、のんびりちびちび進めています。





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オホーツクのご当地ラーメン!

2009-08-08 | 徒然
私が住んでいる北海道のオホーツク地方に、この度、新しいご当地グルメが登場!



オホーツク産のホタテ干貝柱を使った

「オホーツク 干貝柱塩ラーメン」です。


現在のところ、北は稚内から東は網走までの各17店舗で食べることができるこのラーメンには、次の7つのルールが。


① 正式名称は、「オホーツク干貝柱塩ラーメン」とする

② オホーツク産のホタテ干貝柱を蒸し戻しし、まるごとトッピングして使用する

③ 麺は、オホーツク産小麦を使った中華麺とする

④ スープは塩味とし、オホーツク海の自然塩や天然ホタテエキスを使用する

⑤ ホタテ干貝柱以外のトッピングは、半熟卵半個、ネギ、ワカメ、いりごま等とする

⑥ 薬味として、協議会指定の特製「オホーツク醤(ジャン)」を別皿として添える

⑦ 料金は、1,000円(税込)未満とする


使われるホタテはもちろんのこと、スープや麺に至るまで、

まさにオホーツクの旨みが凝縮された「地産地消」の一品ですね。


今回食べに行ったのは、紋別市にある「オリエンタルダイニング ガリュウ」というお店。

元々私は、ここの「広東麺」が大好きなんです。

さあ、出来てきましたよ!



塩味の効いたスープはやや濃い目。

道産小麦で作った麺は、コシがしっかりとしていて私好みです。



トッピングのワカメも新鮮で、磯の風味がしっかり効いています。

そして、このご当地ラーメンの特徴のひとつが、

このラーメンの為に生み出したという調味料、「オホーツク醤」。



オホーツク産の魚介類や、ハマナスという花の花びらなども使われているんです。

まずはそのまま食べてみましたが、非常に風味がよかったです。


途中からは、このオホーツク醤をスープに溶かして食べると、またひと味違って楽しめるというもの。

ただ、元々スープがやや濃い味なので、劇的に味が変化するとまではいかない感じ。

最初はスープは薄味にしておくなど、その辺は改良が必要かも。


あと、850円という料金もやや微妙。

塩ラーメンとしては、相場的には高めでしょうし、

もう100円安ければ、かなり印象は違ってくると思いますね~。


とはいえ、使っている食材がしっかり美味しいので、平均点は十分にクリアでしょう。

他のお店でも食べてみたいと思うので、その時はまた紹介しますね。

皆さんも、オホーツク地方に来られた際には、ご当地ラーメンをお試しあれ!





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I LOVE スープカレー ~ spiceその54 「GARAKU」

2009-08-04 | I LOVE スープカレー
先週末は、競馬観戦もあって札幌へ遊びに行ってきました。

久しぶりにスープカレーを食べてきましたよ。


今回訪問したのは、ススキノ近くにある「SOUPCURRY&BAR GARAKU」。

ネットなどでの評判も良く、以前から1度行ってみたかったんですよね。


「串鳥」横にある入口から階段を上って。



オシャレな店内は、席数は少なめですが、

その分ゆったりとテーブルが並んでおり寛げる雰囲気。


今回のオーダーは「たっぷり7種きのこ」の辛さ4番。

ライスは小盛りにして、その分ハイネケンの生を一緒に(笑)。



たっぷり注がれたスープの中に、きのこと野菜がたくさん。

旨みが強く、コクのあるスープは、五穀米と相性も抜群。

これは人気があるのも納得の味ですね。


夜はお酒の種類も豊富なので、グループでも楽しめそう。

ロブスタースープもあるようなので、近いうちにまた訪れたいお店です。






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Bamboo Books ! ~  2009 春~夏

2009-07-28 | Bamboo Books!
年明けからずーっと、仕事の忙しさが続いてしまったもんですから、

近頃はその分を取り戻すが如く読書に没頭。


忙しい最中や出張中にゆっくり読んでいたものも含めてドーンと。

簡単なコメントも添えて。



エンド・ゲーム   恩田 陸



久々に恩田さんの作品を読んだな。

不思議な能力をもつ「常野一族」を描いたシリーズもの。

うーん、ちょっと好きなタイプの物語ではなかった。



分身   東野 圭吾



いつも安心して読める東野クオリティ。

テンポも良くスラスラと。

欲を言えば、主人公2人の絡みがもっと欲しかったけど。



リング   鈴木 光司



「なぜ、今頃??」のリング(笑)。

映画やドラマはちゃんと観ていないんですが、

髪の長ーい貞子が動き回ってるイメージとはだいぶ違った。

ビデオの画像イメージは、活字で書かれている方が何倍も怖い。




イニシエーション・ラブ   乾 くるみ



ラスト数行、天地逆転系。

淡々と恋愛模様が進んで最後にクルッと。

まあでも、それだけっちゃあそれだけな気が。。。



プラナリア   山本 文緒



この人の作品は初めて読んだんですが、これがすごく良かった。

「人が生きていくということは、キレイごとばかりでは到底ありえない。

どんなに弱くても、ずるくても、後ろ向きであろうと、人は生きている。」

そんなメッセージが感じられた、短編5つ。直木賞受賞、納得の1冊。



極北クレイマー   海堂 尊



海堂さんの医療シリーズ最新作。

これまでのシリーズと違って、圧倒的なインパクトはなかった感じ。

「地方医療の過疎化」という重く難解なテーマ。

これを見事に解決してくれるスーパーなヤツは、小説でも登場してこなかったな。

後半に登場する世良の「日本人は今や一億二千万人、総クレイマーだ。」という切実な言葉が印象的。




マドンナ   奥田 英朗



相変わらず面白い奥田さん。この人も安心して読めるなぁ。

出張や旅行のお供に最適だよ。




贖罪   湊 かなえ



「告白」、「少女」に続くデビュー第3弾。

相変わらず辛辣なセリフが続々、人間の心の暗闇を開けっぴろげで、展開はスピーディ。

ただ、さすがにワンパターンになってきた印象はあるので、

次の作品あたりでどう変えてくるかが勝負でしょうか。



このほか、現在ハマッている有川浩さんについては、次回特集で!





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Re:Start

2009-07-26 | 徒然
どうしちゃったんだ? 2009北海道サマー。



梅雨前線が異常に北上しているらしく、

今年の北海道の夏は、最高気温も例年より5~6℃は低め。

最近は1日のほとんどが曇空で、確かに雨も多いです。つまらん。



皆さん、ご無沙汰していました。kerokeroです。

仕事の方も落ち着きをみせてきましたので、このブログも、そろそろ再発進です。


正直、昨年後半あたりから更新も停滞しはじめ、

モチベーションも低かったこともあり、この辺が潮時かな…と感じた時もあったのですが、

少々やり残したこともありまして、続行決定。


このブログでは、当初から北海道の素晴らしさの発信を1つのテーマとしていました。

ただ、自分の住んでいる街、地域の話題はあまり多くなかった気がするんですね。

これからは、その辺をもっと紹介していけたらな、と思っております。


そのためにも、もう少し夏らしい天候になって、

Tシャツやポロシャツ1枚で動き回れる雰囲気になって欲しいところ。

天気も悪いんで、この頃は家にこもりがちで読書が進む進む。


今日もAmazonでお買い物。



最近すっかりハマッた有川浩さんをどっちゃりと。

他にもたくさん読んだので、少しずつ紹介していきますね。



気持ち新たに再開した「bamboo日記」。

これからも、どうぞよろしくお願いします!





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ブログ休止のお知らせ

2009-05-31 | 徒然
みなさん、お久しぶりです。

これまでわりと順調に更新してきたこのブログでしたが、

仕事の方も忙しく、これまでのような頻度の更新がなかなか出来なくなってきました。


せっかくいつもチェックしてくださる方もいらっしゃる中、

このままでは大変失礼かと。。。


と、いうことで仕事に余裕が出てくるまでブログの方はお休みすることにしました。

期限は決めずに、またスマイリーな話題をたくさん提供できるようになるまで、という感じですかね。


再開したら、またよろしくお願いします。

それでは、皆さんお元気で!!




鱗    秦 基博 



Champagne Supernova   oasis





美味しいものとか、鳥獣戯画とか

2009-04-29 | 徒然
皆さん、本当にお久しぶりです。1ヶ月以上、更新が空きましたねぇ。

そりゃ、前の記事がWBCだもの。だいぶ前だ。


kerokeroは健在ですよ。


実はこの4月から職場の環境が変わり、慣れない中、バタバタと過ごしていました。

まだまだ落ち着いてはいない感じですが、なんとか頑張っていますよ。


しばらくぶりなので、たまっていた画像を、ドドッと吐き出しましょう。


まずは、この冬から春にかけて食べた美味しいものなどから。



寒~い冬に食べた湯豆腐(いつだよ…)。



薬味たっぷりでいただく。うまし。


「水無月cafe」のパスタも数種。






これまた、うまし。


たまには、蕎麦も食べます。





これを、きのこなどの具材たっぷりのタレにつけて食す。

やっぱりうまし。



先々週末、忙しい私を置いて、妻が1人で東京へ遊びに行ってしまいました。

話題の「国宝 阿修羅展」などを楽しんできたようです。ええのー。


お土産にこんなのをもらいました。



鳥獣戯画がデザインされた文具たち。

  

クリアファイルやポストイットに、動物たちがいきいきとしています。



休日には家でDVDも。

亡くなったヒース・レジャーの演技が話題となった「ダークナイト」を観ました。



恥ずかしながら、始まって数十分経つまで、バットマンシリーズの作品だって知らなかった(笑)。

作品全体を覆う、重苦しく、暗い感じがすごく良かったですよ。

ヒース・レジャーの演技は確かにすごかったな。映画界は、本当に惜しい人を失ったものです。





以前に紹介した作品集、「Story Seller」の第2弾が出てました。

出張中、一気に読破。


伊坂さんは相変わらず面白かった。最後の数ページで鳥肌たったわ。

そして今回も有川浩さんが良かった!これは他の作品も読まなきゃダメだな。



と、いうことで、それなりに充実した日々を過ごしております。

ゴールデンウィークは少しゆっくりできそうなので、心身のリフレッシュに努めたいと思ってます。

それでは、皆さんも素敵なGWを!






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2009-03-24 | 徒然
WBC決勝戦を終えたロサンゼルス。

シャンパンファイトが行われる会場の控え室には、原監督とイチローが残っていた。



原監督

「イチローくん、ありがとう。君たちは本当に素晴らしい侍戦士だ。最高の結果を残せたこと、本当に感謝しているよ。」

イチロー

「ありがとうございます。本当に最高の気分ですね。」


原監督

「大会前に私に話してくれた、スランプを演じるという君のアイデアも功を奏したんじゃないか?選手全員が素晴らしい闘志を持って戦ってくれた。」

イチロー

「はい…。そうなんですが…。」


原監督

「ん?どうした?」

イチロー

「いや、それが、監督には黙っていたんですが、その演技するっていう作戦、やっぱ止めちゃったんですよ、実は。」


原監督

「なんだって?」

イチロー

「いや、だって他の選手が全力でプレーしている中で、自分だけわざと手を抜くっていうのはマズいじゃないですか。」


原監督

「な…、それじゃ演技は無かったと?」

イチロー

「はい。初戦から全力でプレーしていました。」


原監督

「なんと…。ファウルフライを落としたり、バントをミスしたりしたのは、てっきり君の演技だと思っていたんだが、違ったというのかい?」

イチロー

「いやぁ、やっぱりこの時期にプレーのピークを持ってくるのは難しいですね。なかなか身体が思うように動かなかったですよ。」


原監督

「そんな…、それじゃ本当に調子が悪かったということか…。それじゃ今日の4安打はどうなんだ?」

イチロー

「さすがに同じ相手と5回もやれば、球すじもわかりますしね。ようやく捕らえられました。

でも、最後の打席は正直自信無かったなぁ。この大会、チャンスで全然ダメだったじゃないですか、僕。」


原監督

「・・・。」

イチロー

「やっぱ、僕、なんか持ってるんですね、きっと。はは。」


原監督

「それにしても、どうして作戦を止めたことを話してくれなかったんだ。こっちはハラハラしながら…」

イチロー

「ぷっ…。ハラ監督が、ハラハラ、ですか。。。」

原監督

「いや、今のはダジャレじゃないぞ。君の演技が過ぎると心配するところもあったんだぞ。」

イチロー

「すみません。なんか言いそびれちゃいまして。」

原監督

「言いそびれたって…そんな…。」


イチロー

「本当にすみませんでした。なんだか監督をだますようなことになってしまって。まぁ、勝ったんだから水に流すということで。」

原監督

「イチローくん、君って男は、どこまで底がしれないんだ…。」


イチロー

「さっ、監督。話はこれくらいにしましょうよ。みんな待ってますよ!早く会場に行きましょう!」



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あの瞬間、野球の神様が舞い降りたのか、それとも、彼自身が神になったのか――。



確かに、この大会の主役はイチローだけではない。

原監督を含め、勝利のために全力を注いだ全選手が、皆、主役である。

そして、日本の勝利を願い続けたファンの想いも。



ただ、やはり、強い気持ちを持っているだけでは、得点は入らない。

祈るだけでは、勝つことは出来ない。



10回のオモテ、

あの打席でヒットを打たなければ、勝利をその手には出来ないのだ。



もし、本来の調子のままであれば、あの打席、内野安打の可能性が高いイチローを敬遠することもあったはず。

そういうことも含めて――


あの場面で打席が回り、

あの状況で勝負となり、

あの瞬間にヒットが打てる。




出来ることなら、最後に、イチローに聞いてみたい。

数えきれないくらい、ヒットを打ってきた彼に。

その数、3,000本を超える、彼に。


その内の、たった1本、わずか1本のヒット。

その味は、一体どうだったのかと――。







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ロサンゼルスは燃えているか

2009-03-20 | 徒然
第2回WBC東京ラウンドを直前に控えた、ある好日。

都内某所での出来事。


当然のように日本代表に選出されたマリナーズのイチローは、

侍JAPANを率いる原辰徳監督の部屋を、ひっそりと訪れていた。



イチロー 

「失礼します。」

原監督  

「おお、イチローくん。こんな時間にどうした?珍しいな。」


イチロー 

「はい、突然すみません。いよいよですね。」

原監督  

「そうだな。君は侍ジャパンの、まさに中心だ。チームリーダーとして他の選手を引っ張っていってくれ。期待しているよ。」


イチロー

「はい。もちろんその自覚はあります。ただ…今日こうやって急に監督を訪れたのには、実はちょっと相談がありまして…。」

原監督

「ん?天下の大打者イチローが私に相談だなんて、一体どうした?」


イチロー

「今回の2回目のWBC、僕たちは連覇を目指さなくてはいけません。」

原監督

「それはもちろんだ。だからこそ、君を含め、現在の日本野球で考え得る最強のメンバーを選んだつもりだ。当然、優勝以外の目標など無いよ。」


イチロー

「はい。そのために僕も十分に準備は出来ています。」

原監督

「それは合宿を見ていてもわかるよ。我々侍ジャパンには君の活躍が不可欠だ。何か問題でも?」


イチロー

「監督、単刀直入に言います。この大会、僕にスランプの演技をさせてもらえるでしょうか?」

原監督

「なんだって?スランプの演技?イチローくん、君の言っている意味がわからないよ。もっとわかるように言ってくれ。」


イチロー

「はい。今のチームは、北京での屈辱的な結果を引き摺っています。今のままでは勝ち抜くことは難しいかもしれません。」

原監督

「・・・。うむ。グラウンドレベルにいる君が言うのだから、そういう部分はあるのだろうな。

だからといって、スランプの演技とはどういうことなんだ?そんな雰囲気を感じながら、君までスランプになってしまったら、どうしようもないじゃないか。」


イチロー

「このチームは、本当によくまとまっています。チーム一丸となって連覇を目指すにはこれ以上のチームはないでしょう。」

原監督

「だったら…。」


イチロー

「僕にはこの雰囲気が仇になるかもしれないという不安があるんです。実は北京の敗因も、このチームワークの良さだったのではないかと感じているんですよ。」

原監督

「なんだって?チームワークの良さが敗因?。どういうことだ?」


イチロー

「もちろん選手はみんな、ワンプレーワンプレーに全力を尽くすでしょう。

しかし自分に結果が出なくても、きっと他の誰かがやってくれる、やってくれるはずだ…そう考えてプレーしている選手が多い気がするんです。」

原監督

「それが、君が演技するのと、なんの関係があるんだい?」


イチロー

「はい。もし、この大会で僕がいつものようにヒットを量産できて活躍するとします。」

原監督

「ああ。私は、いや、日本中がそれに期待しているはずだ。」


イチロー

「ただ、野球は1人では勝てません。『きっとイチローがやってくれる』では、世界で勝ち抜けるとは思えないんですよ。」

原監督

「・・・。」


イチロー

「『きっと他の誰かがやってくれる』、ではなくて、『絶対に自分がやってやるんだ』、

選手全員がそういう強い気持ちで臨まなければ、北京の二の舞になるような気がするんです。」

原監督

「・・・。確かにその考えも解るが…

それで君がスランプを演じ、他の選手の士気を上げようと?」


イチロー

「ええ。『イチローは不調だ。俺たちがやらなければ。』そういう雰囲気を作ってみたいんです。」

原監督

「しかし、それで他の選手も悪影響を受ける可能性もあるだろう?」


イチロー

「ええ、それはもちろん。これは一種の賭けになるかもしれません。でも僕には自信、いや、確信もあるんですよ。」

原監督

「確信?」


イチロー

「日本の投手陣は世界屈指の布陣です。大輔はもちろん、岩隈やダルビッシュも簡単には失点されないでしょう。」

原監督

「それには同感だ。私も投手陣には絶対の自信を持っている。」


イチロー

「打線も大丈夫です。青木は安定して結果を出せるでしょうし、稲葉さんやガッツなんかもここ一番の勝負強さは抜群です。

だからこそ、その力を最大限に発揮できるチームの雰囲気を作り出したいんです。」

原監督

「イチローは打てない、だから自分がやらなければ…か。」


イチロー

「それが出来たとき、日本は再び世界の頂点にたてるはずです。」

原監督

「確かに、我々侍ジャパンには北京の二の舞は許されない…いや、あれは過ぎ去った過去のこと。

我々は新しい歴史を奪いにいかなければならない、そうだね?」


イチロー

「その通りです、監督。」

原監督

「イチローくん、わかったよ。君を信じよう。良くても悪くても、この侍ジャパンはイチローが中心なんだからな。

ただ、わざと打たない演技なんか、難しくないのかい?」


イチロー

「簡単ですよ。」

原監督

「・・・。そうか。」


イチロー

「あっ、でもあんまり演技ばかりしていると感覚がズレそうなんで、試合の大勢に影響のない終盤とかでは、少しヒットを打たせてください(笑)。」

原監督

「それは、もちろんだ。ヒットを打つな、なんてことを言う監督はいないだろう?」


イチロー

「はは。それはそうですね。」

原監督

「しかし、驚かされるね。ヒットを打つも打たないも、君にかかれば自由自在というわけか…。」


イチロー

「それでは監督。これはもちろん2人だけの秘密ということで。」

原監督

「ああ。」


イチロー

「勝手なお願いですみませんでした。それでは失礼します。」

原監督

「あっ、イチローくん、待ってくれ。最後にひとつ確認していいかね?」

イチロー

「はい?何でしょう?」


原監督

「その演技はいつまでやるつもりなんだ?まさか最後まで?」

イチロー

「このチームはもう大丈夫だと感じたら、止めますよ。」


原監督

「チームのためを思う君の気持ちは本当に嬉しい。

でも、日本には、いや、世界中には、このWBCでの君の活躍を楽しみにしているファンがたくさんいるはずだ。

その人たちの気持ちを裏切ることだけはしないでくれ。これは私からのお願いだ。」


イチロー

「・・・。わかりました。監督、ありがとうございます。

それでは、演技はサンディエゴまでですかね。」

原監督

「ということは、準決勝、決勝では本当のイチローが見られるのかな?」





イチロー

「ええ、約束します。わざとヒットを打たないなんて、かなり欲求不満になりそうですからね。

その分、ロサンゼルスでは大爆発させてもらいますよ。」








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