NAGOYAの車窓から

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空気入れ めざすはアラスカ ヴァルディーズ

2007-01-18 22:50:00 | Weblog

先日の南八幡平・乳頭温泉郷へ向かう予想外に晴れ渡った太平洋側の朝の
こまち3号からの西側の車窓にかわるがわる休みなくしかも完璧な姿を見せる、
日光男体山・那須から始まり、磐梯・蔵王・栗駒そして岩手山と秋田駒ヶ岳へと続く峰峰は
仕事あけの眠い脳みそを完全に覚醒させ、this is 冬の東北とJR東日本のいい仕事に嫉妬し、
そして閉じるまぶたに、見下ろす田沢湖の向こうに沈んだ夕陽がバチバチとフラッシュする夜、
建物の黒と雪の白のモノトーンの中に湧く鶴の湯の緑がかった白いお湯につかった
夢のような二日間を経て、どうも気分が落ち着かない日々は本格的にはじまった----------------


iMacの電源をおとし外にでる。
青梅街道を横切り、都庁を真上に見上げながら、南へ。
突如あらわれた中古自転車のならぶリサイクル屋で、両輪に空気を注入すると、
見違えるようにすべりだすおんぼろ自転車は、ゴキゲンな高空気圧のおかげで
カタカタチリチリと鳴らしていないのに勝手にベルをも震えださせる。
宇田川町のTOKYU HANDSを越え右に巻き人ごみをスルーしてとあるビルの4階に辿り着く。

スノーボードのドキュメンタリーフィルム『first descent』。2時間のクレイジーな雪山トリップへ。
patagonia渋谷ストアでのイベントにいったり、いろんな雑誌を本屋でチラミしていると、
最近よく耳にし、目にするのがValdez, Alaskaの名だ。
サーフィンでいうなら、north shoreとでもいうべきパウダーフリークスのfinal destinationとして、
いっさいkentasistaには無縁ながらも、ミーハー辞典にきっちり書き込まれたその町の名と、
その背後の必要以上に広大でエクストリームなアラスカの“裏山”が今度はスクリーンの中に。

それだけをみせられたら退屈になるであろうsnowboardingの歴史の、時系列的フィーチャー、
-スノーボードの誕生から進化、そしてそれを取り巻く環境や商業的な大会の変遷を含む-
をアラスカでのスペシャルな十数日と巧みに執拗にミキシングすることで、
アラスカの山々の存在の強烈さを際立たせることに成功している。
ごく限られた人間だけがたどりつける極限の世界は、あまりにも美しいけれども、
それは同時に必ず同じくらいの大きさの危険と恐怖をも備え合わせているのだ。


この惑星の、重力という存在は、ほんとうにいろいろな遊びを我々に与えてくれる。
想像を軽やかに超えるクオリティのスケールのでかいフィールドという素材に、
日常の足かせとなっているその重力、そして遠心力という隠されたスパイスを、
見事に召喚させ、全く別の料理へと昇華させる、
戦士と魔法使いと遊び人の性質を兼ね備えたgravity freaks。


自転車君。わたくしはめったにヨコモジを使わないのだが、きみは特別だ。
きょうからきみは、gravity号と名のりたまえ。おめでとう自転車君。

とはいえきょうは、渋谷パルコからHANDSへの坂を駆け下りてからの、代々木方向への右ターンには
少しスピードが足りなかった。つぎに渋谷へgravity号とトリップしたら、
もっとゴキゲンなトラックを描けるようにもっと攻めのライディングを心がけよう。

 →→→ スケールちっこいなァ

そして落ち着かない日々は今度は東北の斜面に降り立つまで続く。

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