カモシカさんの山行記録・旅日記etc.

山は心のふるさと。登山(アルプス~低山まで)・ハイキング・小旅行の気ままな記録です。

塩見・蝙蝠岳(南ア)1日目 B

2007-09-17 | 山行記録

2007・8・10~12 の1日目A(8/10)からの続き<←クリックでどうぞ>

 

塩見小屋からの塩見岳。左奥が塩見の西峰。右が天狗岩だ。
ここから見るとまるで鹿島槍のニャンコ耳のようにも見える。1日目Aの三伏山からの山容と比較してみると塩見の存在を知らない人が見たら別の山と見紛うかもしれない。

 

シンプルな作りの塩見小屋だ。1段上に仮設小屋があるがそれを含めても小さな小屋で収容人数に限界があるため予約制を採用している小屋だ。
定員であっても食堂スペースが狭いため、混んでいなくても食事は3ラウンドだ。

 

この小屋の食料・水はボッカが頼りだ。ご苦労様です!小屋は少し不便な方がいいという若い山好きなオーナー青山さん(36歳)の弁。それでいて、細かな心配りの感じられる小屋である。

水は下の沢から運んでくる。500ml=100円だ。ペットボトルに入れて分けてくれるがむに際しては、自分の水筒に移し変えてペットボトルは返却のリサイクル方式だ。

  さて、ここからはしばし環境問題。とりわけ山のトイレについてのお話

塩見小屋のトイレは独特だ。受付を済ませると3~4人ずつのグループ単位で簡単な講習会がある。講師はチャーミングな受付のお姉さんだ。

 

皆さん受付で貰ったトイレ用のビニル袋を片手に真剣に使い方の説明を受けます。

実物のポータブル洋式トイレが小屋前に登場しての実践的講習である。確実にマスターしないと大変だ。ここのトイレ事情は情報としては、知っていたがいざ目の前にポータブルトイレが出てくると一瞬驚く。

①ミシン目で切り取る。細い部分が使用後に口を縛る紐となる。

②文字がプリントされた方を前に持ってくる。

 

③便座にきちっとセットする。ここが重要!手抜き厳禁!

④吸水シートが内蔵されているので、あとは普通に用を足し 口を紐で固く縛る。

⑤トイレ脇の専用ボックスに入れる。

注意:トイレ袋は、2枚目からは有料です。/ 昼間はトイレに鍵がかかり、宿泊者以外は使えません。夕食後~翌朝までがオープン時間です。<緊急の場合は受付に申し出れば利用可のはず?>

北アルプスでは排泄物とペーパーの分別方式。微生物の分解力を利用したバイオトイレなどがお馴染みであるが、塩見小屋方式や便層カートリッジ方式でヘリで降ろすなど様々な工夫が各山小屋で行われている。

多くの人に山を楽しんでもらうこと自然に親しんでもらうことと相反して、オーバーユースの問題がある。一朝一夕には解決できない問題ではあるができることから取り組んでいきたいものである。

 

トイレの話の後の転換に1枚の花の写真。ツマトリソウである。これは小屋の入り口脇に咲いていたもの。稜線に出ずして周囲に結構花が咲いている。ハイマツとの境にはウラジロナナカマドがたくさんあった。紅葉の頃もいいはずだ。

さあ、塩見岳の山頂に出かけよう!

 

小屋の裏手、ハイマツ帯からゆるやかに登り、小ピークを過ぎて下り 露岩帯に入り 天狗岩を巻き気味に登り 更に山頂へはアスレチックな岩場の登りがある。小屋から見るとすぐに山頂に立てそうであるが、意外と骨っぽい登りとなる。

デジカメの具合が悪い。シャッターを切っても曇りガラス状になって、絵にならない。電源のON・OFFでカメラのご機嫌を取りながらの撮影であった。<付記:この山行後すぐに修理に出し、ジャンダルム山行出発の日の午後ぎりぎりで間に合った。>

稜線は岩岩であるが、山頂まで夏の高山植物の花たちが目を楽しませてくれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペイント印は豊富だ。

 

左手からガスが湧いてきた。なだらかな下りで気持ちよいがすぐに次の急登が待っている。晴れではあるが薄~い雲が青空を白みさせる。

 

 

 

天狗岩基部から塩見西峰までは急な岩場が続く。

塩見小屋までの樹林帯とは一転して、アルペン的な様相となる。急な岩場の上りもあるが、ペイントマークに従って進めば全く問題ない。

 塩見岳西峰にて。3047m。三角点はこちら。

すぐ先の東峰にも足を延ばす。

 

塩見岳東峰、3052m。後ろに見えているピークが西峰だ。

富士山をはじめ、荒川三山、白峰三山、仙丈・甲斐駒などなど南アルプスの山々が一望できる!はずであったが、山頂に立った時が一番周囲が見えない状態になった。時々、ガスが切れて展望は得られたが カメラの調子が悪くその瞬間にシャッターが切れない。
明日、朝と夕方またここに登るからまあいいとしよう。<晴天好視界の写真次回のブログ記事でご覧ください>

 

東峰のピークを間近から見上げる。

 

明日登る蝙蝠岳だ! ガスがベール状に包む。はっきり見えないのは残念であるが、もったいつけられてるようで逆に明日への期待感が高まる。

 

かなり粘ったがそろそろ下山しないと・・・・・。西峰まで戻ってくるとすっきりし始めた。

 山頂直下にびっしり咲いていた。

 

青空が見え始めたら足が止まってしまった。明日進む縦走路を目で追って確かめる。

 

グングン下降してきて西峰を振り返る。奥に少し被って見えるのが東峰。

 

天狗岩も過ぎ小屋近くの小高い丘からふりかえり見る。この時分になると再び真っ青な空が綺麗に出る。山頂にいたタイミングでこの状態であってほしかった。

 

ここを下れば塩見小屋の前に飛び出す、という辺りから振り返る。

塩見岳西峰と天狗岩。ここからの姿を見ると鹿島槍を想像してしまうのは私だけであろうか?

 2日目(8/11)=蝙蝠岳に続く。

 

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ROCKY)
2007-09-17 08:03:59
前回 今回と・・・
しっかり予習させていただいてまーす。
10月の3連休に予定していて 小屋の予約はもうしてあるんですよ。
昨日の「小さな旅」でもやってましたよね。
ユニークなトイレですよね・・・。
ピーク直下 登るのキツそうですよね・・・
カモシカさんには 苦にならない登りですよね?

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花・・・ (やまとそば)
2007-09-17 09:30:15
おはようございます。
山の写真はいつもきれいだけど、今日は、花が特別きれいにみえます。
簡易トイレの件、私も持っています。そして、それを使って持ち帰るんですが、実際には中々実行できていません。以前、野口健さんの講演を聞いた事があるのですが、ヒマラヤでも、登山者の排泄物が、下に流れ、現地の人が病気になったとか・・・富士山の世界遺産もそうですが・・・難しい問題ですね!
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うわさの (じもら~)
2007-09-17 12:35:42
トイレですね~
K嬢がこの夏に登って、このトイレの話を一番先に
熱を持って話してくれました(^ω^)
それだけ、印象が強かったようです。
ぼくも10月はじめに行こうと計画中のため
大変参考になりました。
塩見岳天気も応援してほしいです(´ω`)
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ROCKYさんへ (カモシカ)
2007-09-17 23:11:16
10月にお出かけですか。お天気いいといいですね。
「小さな旅」は私も見ました!つい昨日のように感じてみていました。(あのまんまです。)

樹林もいいんですが、岩場がいいですね。
そんなにビックリするような登りではないですよ。
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やまとそばさんへ (カモシカ)
2007-09-17 23:15:44
深夜に一雨あった事と旬の時期が重なって花も瑞々しく見えるのでしょうか。
やまとそばさん、心がけ立派です。
山のトイレ問題は難しいですね。
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じもら~さんへ (カモシカ)
2007-09-17 23:19:17
じもら~さんも10月始めですか!
塩見人気、すごいな!
これでは混むわけだ。(笑
確かに、この小屋のトイレは印象に残ります。
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はやく~~~。 (木曽駒)
2007-09-18 21:25:54
カモシカさん。二日目をお願いします~~~。

去年の10月の3連休、友人と塩見小屋2泊で蝙蝠を狙っていたのですが。。。。
あの低気圧のお陰でいまだにいけてません。
だからカモシカさんのレポ楽しみにしています。

そして、参考にさせてくださいね。
友人のスケジュールの関係で今年はいけませんが、来年はゼッタイ塩見~蝙蝠、頑張ります。

スレ違いですが、穂高縦走完結編見ました。
焼岳まで歩きとおしたカモシカさんはステキですね。
緊張感が伝わってくるレポでした。

焼岳~西穂のレポは少ないので、今後の参考にさせてください。
秋に歩きたい道なのですよ~~~。
(歩きたいところがいっぱいで困ってしまいます。)
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Unknown (食う寝るさんだ-す)
2007-09-18 23:09:02
塩見は未だ行けていない憧れの場所。
webって有りがたいですね~。
参考になります、2日目レポも期待です。

今はいつ行こうか?って温めています。

カモシカさん並みの行動力がないから、なかなか行けないのです(笑)
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木曽駒さんへ (カモシカ)
2007-09-18 23:48:00
コメントありがとうございます。
いきなりプレシャーのかかるリクエスト!
10/10くらいまで特に仕事が忙しく、且つ山行プランも(笑

楽しみに待たれることは、励みになります。
塩見・蝙蝠、えらい人気ですね!
写真が多いので<結構大変>、ぼつぼつ小刻みにUPしますね。

穂高レポもご覧くださり、ありがとうございます。

木曽駒さんも歩きたいところいっぱいですね。私も同じくです。連休も確定のコースはokですが、幅を持たせている所は目移りがして困ります。
分身がほしい秋山です。
返信する
食う寝るさんへ (カモシカ)
2007-09-19 00:01:29
食う寝るさんも塩見狙いですか。
木曽駒さん同様レポ早くコール、プレッシャーだな~。
私だって、行きたいと思ってからいざ実行までは何年も温めていますよ。
毎年候補にしていても、いろんな事情でパスパスパスもいっぱいですよ。
私の場合、お気に入りのところに繰り返し出かけるので、新天地の数が伸びません。まぁ、100名山ハンターじゃないから。ぼちぼちです。
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