<安保法施行>
自衛官、覚悟と不安 任務拡大で増す危険
安全保障関連法が29日に施行されました。歴代の政権が禁じてきた集団的自衛権が使えるようになり、大きな転換点を迎えました。
(政治部・安西陽太記者報告)
29日の施行により、自衛隊はアメリカ軍などの他国軍に対して、弾薬の提供などの後方支援をどこでも行うことができるようになりました。
中谷防衛大臣:「いま一度、気を引き締めて、新たに与えられる任務についてもしかるべき準備をして、隊員に対しても周知徹底、理解をしたうえで実施する」
ただ、PKO(国連平和維持活動)での「駆けつけ警護」については、現在の南スーダンだけでなく、5月から6月にモンゴルで行われる多国間のPKO訓練でも行わない方針をすでに固めていることが分かりました。また、この夏にハワイで予定されているアメリカ軍などとの軍事演習でも「米艦防護」を演習内容には盛り込まない意向を関係国に伝えています。政府は新たな任務を秋以降に先送りする方針で、夏の参議院選挙の争点から遠ざけたい思惑もあります。
「保育園、落ちた」ブログ投稿で 山尾議員の鋭い質問にノックアウトされた安倍総理は、
急に、カバーアピールをし始めたし⇒敵に回した子育て世代の票を取り戻そうと。
降って沸いたように、給付金型の奨学金を出すと⇒18歳~19歳の票を取ろうと。
高齢者に選挙前に1っかいだけ3万円差し上げます⇒お年寄りの票を奪取のまさに公的賄賂。
見えないところで、自衛隊の訓練内容は大幅に変化しているのに、
周到な準備が必要と国民をだまくらかし、自衛隊の任務は あえて参院選が終わった秋に先送り。
「丁寧に説明する」と国民に約束しながら、その説明の場である「臨時国会を開かなかった安倍総理」!
安倍総理は、未だに丁寧に説明することなく 国会での記憶にも新しい強行採決と憲法違反!
「任命責任は、私にある」と言いながら、全く何もしない安倍総理。
国会審議中に答弁中大臣の横で サボリ放題だったオバさんに 何の指導もしない安倍総理。
元・甘利大臣の問題も完全放置プレー状態。 アマリに国民に対してお粗末な対応と言えまいか?
まだまだ取り上げたらたくさんのことがありますが。。。
*全ては、今、参院選の争点から遠ざけたいのである!
毎聞3月29日(火)0時6分配信
防衛省で警備する自衛官=東京都新宿区の防衛省で2016年3月28日、丸山博撮影
集団的自衛権行使の根拠になる安全保障関連法が29日午前0時に施行され、戦後日本の平和主義が転換点を迎えた。「専守防衛」が旗印だった自衛隊に入隊した自衛官たちは、任務が拡大し、危険性も増すとみられる安保法施行に「覚悟」を語りつつ、いらだちや揺れる胸中も明かした。【町田徳丈、田辺佑介、梅田啓祐】
法施行を踏まえ、ある自衛隊幹部は取材に表情を曇らせた。「自衛隊の仕事は、いつまでに何をするかをまず決めて仕事にとりかかるが、安保法に関してはあいまいだ」。実際、安保法が成立した昨年、部隊幹部から「何を準備すればいいのか」と電話で戸惑いを打ち明けられたという。
別の幹部は「安保法で世間の注目を集めるような動きはするなと言われるが、早く訓練したい。それが周到な準備につながるのに」と不満を口にした。
自衛隊の任務が拡大する懸念について、将官クラスの幹部はこう表現する。「選択肢が増える分、自衛隊はこれからまさに政治的に利用される。軍事的に不合理な場合、いかに政治に利用されないか。『やらない』ではなく『今はできない』こととその理由を説明できるか」
新たな任務を現実のものとしてとらえ始めている隊員もいる。
関西地方の30代の陸上自衛隊員は離島防衛を想定した装備品の取得が進むことをあげて「隊内の雰囲気は、確実にここ数年で変わった。入隊時には意識していなかった『人を撃つ』という判断を下す状況が近づいていると実感する」と話す。
だが、願いがある。「東日本大震災など災害派遣が評価され、最近は子どもたちの声援を受けるようになって誇らしい。安保法でも我々は任務を果たすだけだが、国民の支持がほしい」
自衛隊はまだ1発も相手に向けて撃っていない。関西地方の別の30代隊員は「簡単に人を撃てない」と語りつつ「仲間を死なせられないから撃つ覚悟が自分にはある。だがその結果が国民の支持を得られるのか考えてしまう」と話した。
妻子がいる北海道の30代の陸自隊員の心は揺れる。「安保法は日本のために必要。今の国際情勢では米国などとの連携が不可欠だ」と理解を示しながらも「誰も口にしないが、不安のない隊員はいないと思う」と率直に語った。
中国船の活動が活発な沖縄県・尖閣諸島の近海では、海上自衛隊による警戒が続く。海上自衛隊佐世保基地(長崎県)配備の艦船に乗り組む男性隊員によると、中国軍とみられる艦船の接近に、上官から「作業着の階級章をテープで覆い隠せ」と指示が出た。撮影されて隊員構成などの情報を収集されるのを防ぐためという。男性隊員は「既に緊張感は高まっている」と安全保障を巡る現場の実態を指摘する。「我々は上官の命令に従う。自衛隊の役割が国際的に認められるのは大切なことだ」
海自舞鶴基地(京都府)に勤務する30代の海自隊員の男性は「人手は足らず勤務のローテーションはきつい。任務に見合うように人員と予算を増やして」と現場の窮状を訴えつつ「私もプロの自衛官だ。苦しく思っても任務を投げ出しはしない」と語った。
元自衛官が訓練内容の変化を証言「人を標的としたものに」
2015年3月24日 10時30分 (ちょうど1年前の記事、重ねて読むと繋がってくる。)ざっくり言うと
- 昨年7月、沖縄タイムスが掲載した元自衛官のインタビューを紹介している
- 安倍政権になってから、人殺しの訓練が始まったと証言している
- 集団的自衛権容認の閣議決定で、戦争で死ぬことを恐れて辞職したという
既に「我が軍」化? 元自衛官が「安倍政権になって人殺し訓練が始まった」と証言
以前から安倍首相の危険な体質をさんざん指摘し続けてきた本サイトですら、今回の「我が軍」発言にはさすがに驚いた。それはそうだろう。国会で自衛隊を「軍」と形容し、戦後70年守り続けた憲法の精神をないがしろにしただけでも大問題のうえ、口にした言葉は「我が国の軍」でも「我々の軍」でもなく「我が軍」。これは完全に独裁者の物言いではないか。
安倍首相は、おそらく自分がヒトラーかナポレオンにでもなった気分でいるのだろう。そして、自分の軍隊が戦争をして、世界に力を誇示することを夢想している──。
こんな首相が国のトップにいるというだけで空恐ろしくなるが、もっと恐ろしいのはこれがけっして妄想で終わっていないことだろう。実際に自衛隊の「我が軍」化、「戦争のできる軍隊」化は着実に進んでいる。集団的自衛権の行使容認、それを現実化する安全保障法制の与党合意、自衛隊の海外活動拡大、シビリアンコントロール規定の廃止......。
そして、自衛隊の現場でも今、安倍政権の意志が反映されるかたちで、訓練内容の「軍隊化」が進んでいるらしい。
昨年の7月14日、「沖縄タイムス」が辞職した20代の元自衛官にインタビューをしているのだが、この自衛官が、安倍政権になって人殺しの訓練が始まった、と証言をしているのだ。
この自衛官は18歳で自衛隊に入り、沖縄の基地に配属されて、以来、ずっと勤務していた。ところが、2014年3月、集団的自衛権がきっかけで、自衛官を退職したのだという。インタビューのなかでこの元自衛官は辞めた理由をこう説明している。
「今回の集団的自衛権容認の閣議決定で、海外の『戦闘』に加わることが認められるようになります。自衛隊は、人を殺すことを想定していなかったのでまだ、『仕事』としてやれましたが、今後はそうはいきません。昇任試験も合格したばかりで、自衛官を続ける道もありましたが、戦争に加わって命を落とすかもしれません。命は大事です」
「(集団的自衛権は)戦争への参加宣言で、自衛隊の軍隊化だと思っています。自国が攻撃されていないのに、他国の争いに参加して、相手を撃つことになり、日本がテロの標的になる恐れもあります」
「自衛官は死ぬことは考えていません。自衛官も一生活者。先輩たちからは、『定年まで国に面倒を見てもらえるよ』と何度も言われましたし、ある先輩は『自分たちが自衛隊にいる間は何も起きないよ』と言っていました。
でも、そんなに楽観的に考えられませんでした。政権や世界情勢によって、自衛隊の立ち位置は変わります。10年後、どうなっているのか分かりません。定年まで無事という言葉は信用できませんでした。仕事としての自衛官なので、全ての自衛官が、24時間、国を守るという気概があるかは疑問が残ります」
まさに現場で血を流すことを迫られる自衛官の本音がよくわかるインタビューだが、この自衛官によると、集団的自衛権容認の前から、自衛隊ではすでに変化が起きていたという。
「安倍政権になってから、内容が大幅に変わりました。人を標的とする訓練が始まりました。これまでは、相手を捕獲することが基本でしたが、もう今までと違います。軍隊としか思えません。
1年に2回だった実戦訓練は実際、増えました。人殺しは嫌です」
安倍政権になってから始まった「人を標的とする訓練」。具体的にそれがどういう訓練なのか、記事にはこれ以上は書かれてはいない。「沖縄タイムス」の関係者によると、実際のインタビューでこの元自衛官はかなり具体的なことも話していたが、特定されるおそれがあるということで、詳細は載せることができなかったという。
だが、第二次安倍政権が発足したあたりから、沖縄に駐屯している陸上自衛隊第15旅団の訓練内容が大幅に変わっているのは事実だ。
もともと、沖縄に駐屯する第15旅団は悲惨な戦争の記憶をもつ沖縄県民に配慮するかたちで、戦闘訓練よりも不発弾処理や緊急患者空輸などを活動の前面に出してきた。当初は、離島の防衛、奪還といった任務を担当する海兵隊的な組織の設置も検討されたというが、これも県民感情や中国を刺激することを避けるために、佐世保に駐屯する西部方面普通科連隊にその役割を担当させてきた。
だが、安倍政権が誕生すると、尖閣諸島防衛を大義名分に、南西諸島の防衛力強化が掲げられ、沖縄の自衛隊も離島防衛や奪還のための訓練をさかんにするようになっているのだ。
たとえば、2013年、沖縄の陸上自衛隊第15旅団の第51普通科連隊で、「水路潜入要員集合訓練」が2ヶ月半に渡って行われた。これは、他国に占領されている島にひそかに上陸して敵を撃退し、島を奪還する訓練で、これまでは、先述した海兵隊の役割をになう佐世保の西部方面普通科連隊など一部の部隊でしか行われていなかった。その訓練を沖縄の陸上自衛隊がはじめて行ったのだ。
他にも、やはり2013年に19年ぶりに沖縄県内でレンジャー教育を実施するなど、沖縄の陸上自衛隊は今、実践的な戦闘訓練を次々に本格化させている。
おそらく、こうした訓練の中で「人を標的にした訓練」が始まったのではないか、と推測される。たとえば、離島の奪還や市街地戦闘の訓練では、体にセンサーを付け、電波を発する銃などを使って撃ち合いをシミュレートする訓練も導入されている。チームに分かれて撃ち合い、何人殺したのかを競うのだという。
まさに「人殺し」のための訓練。そういう意味では、自衛隊はすでに「軍隊化」が始まっているといっていいだろう。
もちろんその背後にいるのは安倍首相だ。おそらく、あの男は自分に酔いながら「我が軍はなんとしても領土を守る!」などと興奮して語り、今、自衛隊を戦場に送り込もうとしているのだ。
しかし、実際に血を流し、人殺しをさせられるのは末端の自衛官達である。この元自衛官は「これからは、自衛隊をやめる人がもっと増えるかもしれません」と語っているが、一方で、こんな危惧を表明している。
「(今後、懸念しているのは)元自衛官を政府がどう扱うかという点です。
今は、自衛隊を辞める時に、予備自衛官や即応予備自衛官になるか、何の関わりも持たないかを選びます。でも、集団的自衛権の行使で、自衛官のなり手が少なくなっていった場合、予備自衛官にならなかった人も有事の場合は召集されるのではないかと考えています」
「安倍の引き起こす戦争で死ぬ」という恐怖に、誰よりも自衛官たちがリアリティを感じ始めているということだろう。
(野尻民夫)
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