ヤクシソウ;薬師草(キク科;オニタビラコ属)花言葉は、賑やか。Youngia=オニタビザコ属、Japonica=日本の。denticulata=細かい歯のある。Youngiaはアメリカ植物学者「ArmstYoung」さんの名前にちなむ。山野に生える。葉は薄く基部で茎を抱き、切ると白い乳液を出す。頭花は1.5cmほどで枝先に多数つく。花の咲いたあとは下向き、黒ぽい総苞と白い冠毛が目立つ。秋黄色い小さな花を咲かせる。薬効はなく、また薬師如来とも関係なく、名前の由来は不明。似ている花には、野芥子、顏剃菊、鬼田平子より大きい。花期は8~11月。分布地は北海道、本州、四国、九州。この花の詠んだ句はない。気象庁は11日東京地方で冬の到来を告げる「木枯らし1号が吹いた」と発表した。昨年より7日早く、午後2時54分に最大瞬間風速17.9mの北西の風を観測した。「凩に匂ひやつけし帰花 芭 蕉」「枯野は縁の下までつゝきをり 久保田万太郎」。(木枯しに 夜更けに幾度 目覚めけり ケイスケ)
水引(タデ科)山野の林縁などに多い多年草の花、花言葉は慶事。8月頃枝上に数条の細長い花軸を伸ばし、赤い小花を無数につける。高さ60~90cmで、茎は細長く硬い。葉は先のとがった楕円形。花軸は上から見ると赤く、下から見ると白く見える。白花の銀水引、紅白混じった御所水引などがある。植物名は水引であり、水引草は俳句特有のいい方。「水引の花の人目を避くる紅 後藤比奈夫」「水引の花は動かず人目さし 山西雅子」「水引のまとふべき風いでにけり 木下夕爾」「水引の紅は見えねど壺に挿せり 高浜年尾」「水引の雨こまやかに降りはじむ 荏原京子」「水引草はびこり母をよろこばす 山田みずえ」「今年また水引草の咲くところ 原田浜人」「水引草風がむすびてゆきにけり 原田正年」「山刀伐を越ゆ水引の銀を手に 安藤五百枝」。(花探す 山遠くして 蓼を得ず ケイスケ)
ガマ(ガマ科)花言葉は、教養。蒲の花は、円柱形の穂状で、長さ約10㎝の雌花序の上に,約10㎝の雄花序が繫がってつく。花粉は黄色で「蒲黄」といい、昔は薬用に使われた。「古事記」に登場する因幡の素兎が大国主命の指示に従って治癒できたのは「蒲黄」の薬効である。雄花序は花が終わると枯れ、雌花序が赤褐色となって残り、「蒲鉾」となる。「蒲の穂やはだしのまゝに子の育つ 池内たけし」「大和なる蒲の穂やわらかく握る 遠山陽子」「案じられし後継ぎ育つ蒲の花 石井佐知」。(思い出の 因幡の里も 遠くなり 電話で話す 友がきの声 ケイスケ)
コウヤボウキ;キク科コウヤボウキ属。花言葉は、働きもの。山地のやや乾燥したところに多い60~100cmの草木状の小低木。枝は細く、灰褐色で、いちじるしく枝分れする、一年生枝には卵形の葉を互生し、2年枝には、やや細長い葉を節ごとに3~5枚ずつ束生する。一年生枝の枝先に白色の頭花を付ける。和名は高野山でほうきに利用したことによる。花期は9~10月、分布地は関東地方以西、四国、九州.似たものにナガハノコウヤボウキがあrが、コウヤボウキの枝や葉には短い毛があるのに、こちらは、ほとんど無毛でやや硬毛であり、2年生枝に頭花をつける。昨日富士山が白雪をかぶり姿を現した。東北、北海道も、積雪の知らせあり、いよいよ冬が来た。(紅葉散る 街の景色に 冬の声 ケイスケ)
旧暦十月の亥の日のこと。この日、病魔退散を願って、大豆、小豆、栗などの新穀でこしらえた「亥の子餅」を食べる風習がある。菓子屋には猪の子の姿をした亥の子餅を売る店もある。「源氏物語」葵の巻に描かれているとおり古くから宮中で営まれ、これにならって幕府でも行われた。農村では収穫の祝となり、子どもたちが縄を縛った石で地面を叩く「亥の子突」をして回った。「命婦より牡丹餅たばす亥の子かな 蕪 村」。(亥の子つく こと出来ぬ時代なる 己が健康 誰が守るや ケイスケ)