早いもので、あれから10年が経った。
あれからとは、女房殿の父親が68歳で他界してからだ。
昨日から宮崎に来ているのは、義父さんの10年目の式年祭に出席するためである。
家族だけで小ぢんまりやりたいというのが義母さんの考えなので、出席者は10名にも満たない。
ここは天孫降臨の地がある宮崎であり、義父さんも仏ではなく神になったので、同じ地区の神社から神主さんが来ての年期法要となった。
神棚の前で、お墓の前で、神主さんに祝詞をあげてもらい、各々二礼二拍一礼、仏式とは異なることが多いので、爺としては戸惑った面もあったが、粛々と式年祭は終了した。
亡くなった人ができること。
こうして、家族が数年ぶりに顔を合わす機会を作ってくれること。
久しぶりに会った女房殿の兄弟親戚たち、皆、年をとったが元気そうで何よりである。
きっと、宮崎の面々も、爺を見て同じことを感じたのではないだろうか。
そんな様子を、もう年をとることのない神棚の義父は、10年前と同じ優しい笑顔で眺めている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます