カヤックと過ごす非日常

大人は水辺で子供に返ります。男は無邪気に、女はおバカに。水辺での出来事を通してそんな非日常を綴っていきます

10.ブラック・ジョー ― 四万十のヒ・ミ・ツ ―

2006年09月15日 | Weblog
「館」の常連客ともずいぶん顔なじみになった。

その中の一人、「ブラック・ジョー」と名付けた人がいる。
男性。年のころは30半ば(かな?)「おじさん」ではないが、「青年」と言うにはキツイ。

初めて会った時その人は、黒いスポーツカータイプの車に(私は車のことは詳しくないのでタイプではなくバリバリのスポーツカーそのものだったのかもしれないが…)黒いカヤックを積んで、黒い帽子をかぶり、黒のジャケットを着ていた。そしてちょっとニヒルな感じが西部劇に出てくるガンマンっぽく見えた。


今にして思えば「ガンマン」は言い過ぎでかなり「お笑い系」も入っている。


ま、それはともかく

まだあまり言葉も交わさなかった頃の印象は「ちっとキザな奴かな」と思ったような気がする。(「ブラック・ジョー」には聞かせられないことだが…)何度かツアーで一緒になるうちにその話に結構引き込まれるものがあり、次に会うのを心待ちにするようになった。

昨年のこと、四万十川へ行く途中、偶然列車の中で一緒になった。彼もまた「館」のツアーに行くところだった。大きなカバンとリュックを持った二人連れ。周りの人にはどんな関係に見えるのだろうか。

「#☆Я>@§…」な関係か。「$Ю¥*Φ…」な関係か。
                 
                        

全く見ず知らずの人が自分のことをどう見ているかを想像するのは旅をする時の楽しみの一つだ。
知らない土地の知らない人たちの中では、自分を舞台に立つ一人の役者を見るように、客観的に観察することができる。 
だから「ブラック・ジョー」との話も楽しかったが、自分(達)がどう見られているかを想像するのも、また楽しかった。

まぁ、これ以上書くとお互い社会的立場が危うくなるのでこの位に止めておくが、妄想であっても実害はないのでかまわないだろう。
「ブラック・ジョー」がこれを読んで「冗談じゃない!」と憤慨し、夜も寝られなくなった時、初めて実害が出るのだから、それまでは二人の関係は「・・・ヒ・ミ・ツ・・・」の関係にしておこう。



そして今年、

    四万十川ツアーは

       台風のため



中止になった…。


  今頃、「ブラック・ジョー」は、どうしているだろう…。


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今回は夜行バスのチケットを事前に購入していた。キャンセル料と電車賃を引かれたが、払い度しに行って来た。
                     
       

 クッソォー!