カヤ日記

活動する研究者、かやちゅ。@カヤニストの行動記録
カヤネズミの研究&保護活動や野生生物の保全に関する話題をつれづれに

カヤネズミの新北限産地

2018-10-30 | 研究日誌

カヤネズミの北限の新産地についての論文を出しました。

畠佐代子・新野聡・富樫悦夫・上野山雅子・澤邊久美子. 2018. カヤネズミの新北限産地. 伊豆沼・内沼研究報告12: 53-62.

これまで確認されているカヤネズミの生息地は、すべて名取川を挟んで南に位置します。
しかし今回発見した新産地は、いずれも名取川より北で確認しました。
新産地のうち1カ所は、日本のカヤネズミの分布の北限として知られる仙台市太白区坪沼よりも北に位置しており、新たな北限となります。

本論文では、今回発見した新産地3カ所と、既知の産地における調査結果をまとめました。
また、東日本大震災の津波による浸水の影響についても、若干の考察を加えました。
論文の全文は、jstageよりご覧いただけます。

北限のカヤネズミについては、今後も関心をもって追っていきたいです。
よかったら、過去記事もどうぞ(→北限のカヤネズミ

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きしわだ自然資料館特別展「なるほど!巣ワールド」

2018-10-05 | 取材・講演・セミナー

明日は今年度最後の五里五里の丘「カヤネズミを守ろう」の開催日ということで、ここ数日、台風の進路予報をやきもきしながら見ていましたが、なんとか無事開催できそうでほっとしています。
ぜひぜひ、ご参加ください。

さて10/27(土)より、きしわだ自然資料館にて、特別展「なるほど!巣ワールド」が開催されます。
身近にくらす生き物のさまざまな巣が展示されます。
私も、カヤネズミの巣についてのポスター展示に協力します。
ぜひ見に来てください。

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特別展「なるほど!巣・ワールド」
期間:2018年10月27日(土曜日)~2019年1月14日(月曜日・祝日)
   10時00分~17時00分(入館は16時00分まで )
   期間中の休館日:12月24日・1月14日を除く月曜日、10月31日・11月30日・12月25日・12月28日~1月3日
※展示準備のため10月25日と26日は臨時休館とします。
場所:きしわだ自然資料館1階ホール(岸和田市堺町6-5;南海本線岸和田駅から徒歩15分)
料金:高校生以上400円(25名以上の団体280円;2、3階の常設展示も含む)・中学生以下無料
   4歳以下の幼児は、保護者同伴でご入場ください
   11月17日(土曜日)・18日(日曜日)は無料開館日
主催:きしわだ自然資料館
協力:小海途銀次郎氏・大阪市立自然史博物館・姫路科学館・海遊館・伊丹市昆虫館ほか
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また、特別展開催期間中の11/10(土)には、岸和田市の神於山周辺の草原で「カヤネズミの巣探し観察会」があります(主催 岸和田自然資料館)。
私が講師をつとめます。久しぶりの岸和田での自然観察会なので楽しみです。
詳細・申込はこちら
*すでに申し込みがかなりあり、定員を超えた場合は抽選になるそうです。

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講演会「人と自然の共生を夢みて」

2018-10-03 | 取材・講演・セミナー

11月4日に、兵庫県川西市の国崎クリーンセンター施設ゆめほたるにて、児童文学作家のあんずゆきさんと、人と自然との共生をテーマにお話します。

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講演会「人と自然の共生を夢みて」

人が自然と共生するとはどういうことなのでしょうか?
河川や里山の野生生物の保全に、研究と市民活動の両面から取り組んでおられる畠佐代子氏と、自然や動物が大好きで、豊能町住民でもあった児童文学作家のあんずゆき氏をお迎えして、人と自然の共生とはどういうことか、一緒に考える時間を共有します。

日時    2018年11月4日(日)10:00~11:45
定員    80~150名
場所    国崎クリーンセンター啓発施設 ゆめほたる 研修室
   (兵庫県川西市国崎字小路13番地 Tel:072-735-7282)
講師    あんず ゆき(児童文学作家)/ 畠 佐代子(滋賀県立大学非常勤講師、全国カヤネズミ・ネットワーク代表
費用    無料
申込方法 参加希望日の7日前までにメールまたは電話にて予約・申込み
申し込み・イベント詳細
→QRコード

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あんずゆきさんは、児童向けの小説や絵本、ノンフィクションなど様々な作品を書かれています。
ちなみに『土手をかけおりよう!』(文研出版)のカヤネズミの研究者のサヨさんのモデルは私です(笑)。
今回、あんずさんと一緒にお話しをする機会をいただいて、とても楽しみにしています。
あんずゆきさんのホームページはこちら

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カヤネズミを守ろう2018(第3回・第4回)

2018-09-07 | 取材・講演・セミナー

台風・地震の被災地域の方々にお見舞い申し上げます。
自宅周辺も、台風21号の風雨で隣家の雨戸が家の庭に吹き飛んできたり、近所の建物の金属板が落下して道路や周辺の家屋に散乱したりと、これまでに見たことがないような光景が広がっていて、被害の大きさを実感しました。

さて、城陽ごりごりの丘のカヤネズミのイベント、第3回と第4回のお知らせです。
全4回のうち、2回以上参加すると、かわいいカヤネズミの缶バッジがもらえます。
ぜひぜひご参加ください。

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城陽五里五里の丘 生きもの塾
カヤネズミを守ろう!
~カヤネズミが安心して子育てできる環境をごりごりの丘にみんなでつくろう~

城陽五里五里の丘には、水辺、草地、森がそろっています。
多くの野生生物が生息する未来の「生物多様性の宝庫」として注目されています。
公園にはすでに様々な植物が育ち、動物が生きています。
日本一小さなネズミ「カヤネズミ」とそのすみかである「カヤ原」について
学び、そしてそれらを守る活動に城陽五里五里の丘で参加しませんか。

第3回:春に手入れしたカヤネズミのすみか(カヤ原)を覗いてみよう
(日時)平成30年9月15日(土)13時30分~15時30分
    雨天時は9月16日(日)13時30分~15時30分
(場所)城陽五里五里の丘(京都府城陽市富野北角14-8)
(内容)オギ原の観察と生き物調査
 (対象)自然保護に関心のある一般の方(子ども~大人、小学生以下は保護者同伴)
(参加費)無料
(持ち物)動きやすい服装、動きやすい靴(坂道・天候によってぬかるみます)、軍手、帽子、飲み物、タオル
(その他)要予約(定員40名程度)
(指導)畠 佐代子(全国カヤネズミネットワーク代表、博士(環境科学)、滋賀県立大学環境科学部非常勤講師)
(申込・問合せ)城陽五里五里の丘(電話:0774-66-6022)
チラシ

第4回:春に手入れしたカヤネズミのすみか(カヤ原)を覗いてみよう
(日時)平成30年10月6日(土)13時30分~15時30分
    雨天時は10月7日(日)13時30分~15時30分
(場所)城陽五里五里の丘(京都府城陽市富野北角14-8)
(内容)オギ原の観察と生き物調査
(申込・問合せ)城陽五里五里の丘(電話:0774-66-6022)
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台風の翌日(9/5)のごりごりの丘の様子。

ヤマモモの木が根っこから倒れていました。
ほかにも、倒れたり傾いたりしている木がありました。
ただ、思ったよりは被害が少なかった感じです。


遊歩道には、公園の外から吹き飛ばされた木の枝が散乱。
枝の幅は差し渡し1mくらいはありました。

オギ原は一応無事でしたが、葉がすれてぼろぼろになったり、落ちてしまった株も結構ありました。
8月末に見つけたカヤネズミの巣は、吹き飛ばされてなくなっていました。
どこかで無事にやりすごしてくれていることを願います。

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カヤネズミの写真集

2018-08-02 | らくがき帳

『ちいさなかわいいハーベストマウス』(MdN編集部 編)

つい先日出版された写真集です。
この本のことを知ったカヤネット会員の方から、
「知り合いから『かわいいから買った』と聞いたのですが、私はカラパイアの一件(*注)を思い出して不安になりました。実際どうなんでしょうか?」
という趣旨のメールをもらいました。

昨日、本屋で現物を見つけたので、中を見てみました。
チューリップやタンポポのほか、木の枝、麦の穂や草の葉に上っているカヤネズミの写真があり、ファンタジーの世界と、現実にあり得そうなシーンが入り交じっていました。
特に説明書きも無かったので、こういう環境にすんでいるんだと誤解をする人もいるかも知れないなと思いました。

写真メインでしたが、最後に、見開きでカヤネズミについての説明書きがありました。
内容は、日本での生息環境や、個体数の減少により国内外で保護活動が行われていること、イネはあまり食べないこと、簡単には飼えないことなどがごく簡単にまとめられていました(ウィキやカヤネットの記事を参考にして軽くまとめたような感じ、ま、印象ですが)。

ちなみに著者名はありませんでしたが、チューリップに入ったカヤネズミの写真は、以前、海外のニュースサイトで紹介されていた写真と同じでしたので、この写真家の作品をまとめたものなのだろうと思います。

写真はきれいなので、ファンタジーの世界と割り切って見る分には、まあいいと思いますが、カヤネズミの生態を知るには、適切な本ではないので、おすすめしません。

というのが、この本を読んだ私の感想です。

*注:もとの経緯はこちらを参照ください。なお、私の指摘を考慮していただいたとのことで、カラパイアの当該記事では、現在本文の写真は削除されています。

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