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うつうつ日記

2001年11月にうつ病を発症。4度も入院しながら今だ投薬治療、カウンセリングを続けている私の日常を公開。

しゃべれどもしゃべれども

2008年02月11日 05時43分19秒 | 
佐藤多佳子『しゃべれどもしゃべれども』読了。
対話に何らかの問題を抱える人達を、二ツ目落語家が自宅の落語教室で直してゆこうと言うお話。一人称で書かれた人情話である。TOKIOの国分太一主演で映画にもなった。

先日近所のレンタルビデオ店でそのDVDを発見。裏面の解説を読むと、原作に出ている吃音のテニスコーチが登場していない。腰抜けの表現者がよくやる“事なかれ主義”を感じる。いるのにいない者とする。それは吃音者を差別していることになるんだよ。
僕が原作者だったら断固抗議するけどね。DVDは観る気が失せた。

何がおかしい

2008年01月27日 16時45分07秒 | 
中島らも『何がおかしい』読了。
昨年の9月、図書館に予約していたのだが25日にやっと手に入った。
ちゃんと付録のCDも付いていたのでうれしい。

本作は笑いについての評論とコント、対談集が収められたもの。
中島らもの本は、もうほとんど読みつくしてしまった。何か寂しい。




太陽の塔

2008年01月25日 06時39分23秒 | 

森見登美彦『太陽の塔』読了。
妄想にふける京大生たちのお話。作者が京都大学の院生だった頃に書かれた作品。
実体験がベースになっているとしたら京大生って頭がいいのかお馬鹿なのかよくわからない。
物語の中で描写される二両編成の叡山電車、等間隔に並ぶ鴨川のカップル等々、京都に住む僕にとってイメージが湧きやすく読みやすかった。

入院中、同室だった少年はラサール高校出身。京都大学医学部を目指し勉強していたところ統合失調症にかかってしまった。わざわざ九州からの入院。身の回りの世話は京都の大学に通うお姉さんがやいていた。頭が良すぎるのも考えものかなと思ってしまった。

 


OUT

2007年12月13日 09時34分59秒 | 
桐野夏生『OUT』読了。
鬼畜系小説。人は自己欲のために、ここまで冷酷に残酷になれるのだろうか?

でもなれるんだろうね。現実社会に猟奇的殺人て結構あるから。登場人物すべてに共感が持てなかったし、空恐ろしくもあった。

本作は日本推理作家協会賞受賞作。でもって泉鏡花文学賞受賞作に『グロテスク』というのがあるのだが、タイトルからして何かやばそう。


サウスバウンド

2007年12月02日 04時30分14秒 | 
奥田英朗『サウスバウンド』読了。
破天荒な伝説的共産主義活動家の父親が、一家で東京から沖縄県・西表島へ移住。そこでもアナーキストの血を騒がせる騒動が展開される。

物語が進むにつれ、子供たちにとって父親が尊敬の対象となってゆく。

父親が不当な権力や暴力を前にした時、その怒りや行動力を子供に知らしめることは良いことだと思う。殴り合いの喧嘩になったとしてもね。たとえボコボコにされても、その勇気は子供に伝わる思う。主人公の少年の成長過程が読んでいて気持ちよかった。

うつになる前、僕ら一家も石垣島へ旅行に行った。これまでの人生の中で最も楽しい旅行であった。息子の受験が無事終わったら、ちょっと贅沢だけどまた沖縄の離島に行ってもいいかなと思えた。


ローズガーデン

2007年11月26日 04時25分34秒 | 

桐野夏生『ローズガーデン』読了。
女探偵・村野ロミ・シリーズの第一弾。
書下ろしとしてロミの高校時代の話が書かれていた。SEXを男を操る手段とする少女ロミ。

僕の高校時代、自分のSEX体験をあけすけにしゃべる男がいた。女の子はどうだったんだろうね。

僕はSEXはおろか恋愛に関してもかなり奥手だった。女の子に接近するより男友達とバカ話を披露しあうことを好んでいた。

そんな中、僕がホモではないかという噂が一部で囁かれていた。噂の出元は高校2年の時同級生だった今の家内である。

いやはや大笑いや。

 


誰だってズルしたい!

2007年11月22日 15時43分48秒 | 
東海林さだお『誰だってズルしたい!』読了。
僕は大胆なズルはできないが、せこいズルなら結構しているように思う。今日も郵便局へ行く途中、小雨が降ってきた。ふと横を見ると金網に傘が引っ掛けてあった。干してる様子でもなさそうなので「やで、うれしや」と拝借する。

少々古ぼけてはいるが、なかなか立派な傘である。
その傘、我家の玄関の傘たてに仲間入りしている。

残虐記

2007年11月18日 04時51分57秒 | 
桐野夏生『残虐記』読了。
10歳の女の子が変質者に誘拐されて、1年以上監禁されるというのが物語のベース。

僕の娘も10歳。子供に対する犯罪が後を絶たない現代。娘の「遊びに行ってくるー」の言葉に一抹の不安を覚えることがある。

犯人が教師であったり、ご近所さんであったりすることも多い。世の中を疑ってかからなければならない生き方ってとても不毛だと思う。




町長選挙

2007年11月15日 15時07分09秒 | 
奥田英朗『町長選挙』読了。
変人精神科医・伊良部一郎シリーズである。
今作はナベツネ、ホリエモン、黒木瞳など実在の人物をパロディ化している。

伊良部先生が僕の担当医だったら・・・
きっと疲れるだろうね。

うつ病患者の登場作も読んでみたい。

邪魔

2007年11月12日 15時15分26秒 | 
奥田英朗『邪魔』読了。
ギャンブル好きな奴は小ずるくて金に汚い。
拾った財布などは平気で着服するだろうし、業務上横領なども結構平気で行うだろう。

それとこれは僕の個人的感想なのだが、子供の頃めんこやビー玉遊びが強かった奴は、かなりの確立でパチンコ、麻雀、競馬などにはまっているのではないだろうか。

子供の頃に培われた、他人のものを手に入れる快感というのは大人になってさらに増幅されるように思う。

今の子供たちはめんこやビー玉なんかやらないが、遊戯王カードなんかがそれに相当するのではないだろうか。