goo blog サービス終了のお知らせ 

うつうつ日記

2001年11月にうつ病を発症。4度も入院しながら今だ投薬治療、カウンセリングを続けている私の日常を公開。

バッテリーⅢ

2009年03月31日 06時59分46秒 | 
あさのあつこ『バッテリーⅢ』読了。
我を押し通してきた主人公、巧に相手の気持ちを理解しようという気持ちが芽生え始めてきた。しかしまだ、それを言葉で表現することができない。損な性格だね。
でも僕も中学生の頃はKYなところがあった。女の子にひどい言葉を使ったりね。そんな子の中に13才という若さで子宮癌で死んでしまった子がいた。今でもその子に食ってかかられてきたシーンを教室の湿った匂いと共に思い出す。

バッテリーⅡ

2009年02月26日 17時38分39秒 | 
あさのあつこ『バッテリーⅡ』読了。
中学校野球部に入った主人公、ピッチャー原田巧。キャッチャーの永倉豪がいるから何とかなっている。友達もできたしね。
しかしながら先輩によるリンチ、鬼監督、若い美人教師と、お約束の設定がやたらと目につく。
特に頭に“?”が湧くのが若い美人教師。こうゆうのって現実の世界にあるのだろうか。少なくとも僕はお目にかかったことがない。

バッテリーⅠ

2009年02月10日 16時26分45秒 | 

あさのあつこ『バッテリーⅠ』読了。
主人公にまったく感情移入できなかった。小学校を卒業して、まだ中学生にもなっていないのに、これほど“俺様的”なガキがいるか?
反抗期の年頃だとしても、野球を生活の中心にして親を憐れみ、蔑む姿はムカムカしてきた。
僕が同い年だったら、絶対に友達になれないだろう。むこうも友達扱いしないだろうけどね。
まぁ、6巻まである長い物語だから、この先どうなるか分かりませんが。今日書店でダ・ヴィンチを立ち読みしていたら角川文庫の人気No.1と紹介されていた。

 


陰日向に咲く

2008年12月30日 08時23分21秒 | 
劇団ひとり『陰日向に咲く』読了。
タレント本の域を超えている。“才能あるなあ”というのが率直な感想。題名にしても凡庸な作家だと思いつかないと思う。
五つの短編なのだが、次作が前作と何らかの形で関係していたりする。そのさりげなさが良いし、しっかり考えて書かれていることが感じられる。『ホームレス中学生』も面白く読めたが、これはあくまでも体験記。作家としての力量は、断然、劇団ひとりの方が上ですな。
以前、松本伊代が本を出した時、取材陣から内容について問われると「私もまだ読んでないから分かりません」と堂々と答えてやんの。ゴーストライターの存在、バレバレ。

鴨川ホルモー

2008年12月18日 08時24分26秒 | 
万城目学『鴨川ホルモー』読了。
京都大学、京都産業大学、立命館大学、龍谷大学の学生たちが、陰陽氏になり各大学生が擁する式神(本作ではオニと表現)を戦わせる。
京都の平安を守るといった高い志はなく、恋愛と遊び心に満ち溢れている。

僕は高校の時、大学受験に失敗し、浪人生となった。翌年、2校に合格し、その一つが立命館大学であった。結局違う大学を選んだのだが、立命館にしておけば違った人生を歩んでいたのではないかという思いがいまだにある。
大学へは自宅から通っていて、往復5時間くらいかかった。もし過去に戻れることができるなら、立命館にすると思う。

ホームレス中学生

2008年12月08日 13時23分39秒 | 

田村裕『ホームレス中学生』読了。
今更ながらの感はあるが、なかなかに面白かった。ベストセラーになるのもうなずける。渡る世間は鬼ばかりではないことを実感したが、それは田村の人徳のなすところであろう。
空前の大不況の中、人生に不安を感じている人は多いだろう。しかしストイックに、真摯に生活を送っていけば何とかなるじゃないだろうか。居酒屋で飲んだくれて愚痴をこぼしているだけの人間は、なかなか前に進めないだろう。幸運の女神はすばしっこい。じっとしている人間に捕まる訳がない。

 


変身

2008年11月26日 13時48分53秒 | 
嶽本野ばら『変身』読了。
自他共に認めるブ男が、ある日、超イケメンに変身する。その理由の説明は一切なし。でもって売れない漫画家であった主人公が、自身のビジュアルを前面に打ち出した販売戦略で人気漫画家となる。その過程は編集部主導のものであった。
出だしは快調であったが、読み進めるうちに、やたらとウンチクが多くなり、尻すぼみな感じがした。
過去に実際、美形であるだけで人気作家に祭り上げられた人がいましたね。『家族論舞曲』の椎名桜子。コマーシャルに出るわ、映画監督になるわ(結果は惨憺たるものでしたが)、あれでマガジンハウスや広告代理店は儲けたのでしょうか。
そんなことを思い出す本であった。

新宿鮫Ⅸ狼花

2008年11月12日 16時11分49秒 | 

大沢在昌『新宿鮫Ⅸ狼花』読了。
新宿鮫シリーズは欠かさず読んでいる。数年前からヤクザの描写が変わってきている。それは表の社会も裏の社会も構図としては一緒だということだ。
勝ち組と負け組に分かれている。大きな組織が小さな組織を飲み込んでしまう。そして今のヤクザの世界では、度胸と腕っ節だけだと所詮はチンピラどまり。のしあがってゆくには頭の良さが不可欠だ。サラリーマン社会と変わりがない。
中学時代の友人に、数名、組の杯を受けた奴がいるがどうしているのだろう。刺青を入れたとか、刑務所に収容されて同窓会に出られなかっとか、かたぎの同級生に50万円で覚せい剤の運び屋をやらせたといった噂は聞くのだが。皆一様に頭が良いようには思えない連中ばかりだ。

 


なぜ君は絶望と闘えたのか

2008年10月27日 17時52分17秒 | 

門田隆将『なぜ君は絶望と闘えたのか』読了。
光市母子殺害事件のドキュメンタリー小説。これほど悲しく、せつなく、怒りに血が沸騰する小説を読んだことがない。
人を殺めた人間は自らの命をもってその罪を償う。この考え方に僕も大賛成だ。死刑反対論者など似非ヒューマニストにすぎない。9年間、闘い続けた本村さんにエールを送りたい。本当に心の芯が強く、人徳があり頭のいい人だと思う。

 


うつうつひでお日記その後

2008年10月23日 13時25分10秒 | 
吾妻ひでお『うつつひでお日記その後』読了。
仕事は午前中の2時間ほど。書店やコンビニでのマンガ誌の立ち読み。図書館通い。読書。昼寝。抗うつ剤。ドトールコーヒー。アイス。歯痛、腰痛、クリニック、朝昼晩に食べたもの・・・やたらとこの本に出てくる記述である。お金のかからない生活を送っているが、お金を稼がない生活でもある。同じうつ病患者として吾妻ひでおには強いシンパシーを感じる。前作『うつうつひでお日記』には付箋がいっぱい貼ってある。吾妻ひでおが読んで面白いと感じた本が紹介されているページだ。桐野夏生や奥田英朗の本を読むようになったのも、そのおかげである。
うつ病患者でなければ面白くともなーんともない本であることは確かだ。