人間国宝の噺家というのは、これまで二名しかいない。一人が先代の小さん、そしてもう一人が桂米朝だ。この二人のご子息がまた噺家だ。
その小さんが亡くなったのが10年前の5月16日という。それを記念し、小さんの子の現小さん、孫の花緑、それに米朝の子の米團治と市馬という豪華メンバーが集い、薫風すぺしゃる落語会として開催されたので出かけてきた。
会場は、府中の森芸術劇場というところ、初めて行ったが素晴らしいたてものだ。
さて、冒頭芸術評論家の小山観翁氏の話からスタートし、ついで出演者全員での座談会になる。小さんの思い出話などという趣向だが、当代小さんのセンスが微妙だ(汗)
というところで落語会の開始。まずは花緑が登場。何かな・・・と思ったら「試し酒」だった。先代小さんの十八番だった話だが、なかなかいい感じだ。
そして続いて米團治の登場。白っぽい粋な高座着がよく似合う。上方らしくハメものをやると言っていたが、始めたのは「稽古屋」だった。
さすがにごひいきの米團治。上品ながら明るく、踊りの振りもきれいだ。やはり、小生好きだなあ・・・と。ここで中入り。
中入り後は、もう一人のごひいき市馬が登場。始めたネタが「お化け長屋」だった。お得意なネタのひとつだが、さすがに安心して聞いていられる。
そして・・・トリが小さん。始めたネタは「ちりとてちん」だった。以前も一度聞いたことがあるが、季節感もちょい微妙だし・・・
残念ながら聞いていて痛々しい・・・先入観が、そう感じさせているのかも知れないが、ここまでの三人と並んでは・・・である。
とはいえ、全体としてなかなかいい会であった。ときに、ここの会場、ときどきいろんな会をやっているようだが、7月の落語会の告知のポスターが目に入った。
どうやら、柳家喬太郎が出演するようだが・・・って、おい・・・この写真。いったい何年前の写真だよって(爆)
残念ながら、当日は別の落語会をすでに取ってるし・・・ちなみに、来月も再来月も米團治を聞きにいくんだよなあ・・・小生も好きだなあと。
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