
三鷹にある星のホールは落語を聞きに行くのにちょうどいい入れ物で、会員にもなっていて、よく出かけていたが、コロナ禍で会が延期になったり、入場者を半分にしたりとがあったりで、チケットが入手困難になったりしていた。
そんな中、柳家さん喬の独演会のチケットが取れたので出かけてきた。というのも、サブタイトルに柳家さん花真打昇進披露というのがあったからだ。
個人的にはさん喬は好きだが、ネガティブな部分として、写実的に過ぎるので、時間が長くなるというのがある。
会場について、パンフを見ると・・・ゲゲッ、この番組はどうよって・・・真打昇進の口上、前座に始まり、落語が6席だ。
うーん、これはちょいと消耗戦になるかも・・・と覚悟した。まずは前座の小きちだが、「子ほめ」だった。声はいいが、ちょっと上手くやろうという空気が見える。
だが、昼下がりの睡魔に襲われ・・・続いてさん助が登場。ネタは「狸鯉」だったらしい・・・冒頭のところしか覚えていない・・・
そしてさん喬の一席目だ。始めたのが「妾馬」だ。よく昇進のお祝いにやられるネタだが、時間がかかるのはしかたないとして、さすがにさん喬、しっかり聞かせてくれた。
中入り後、喬之助が登場。始めたのは・・・おっ、これは「引っ越しの夢」じゃないか。久しぶりに聞くぞ。
そして続いてさん喬の登場、今度は・・・「転宅」だ。さすがはさん喬というべきか、こなれ方は熟練という感じ。
考えてみれば、小生が初めてさん喬を聞いたのは、学生のときで、二ツ目がたくさん出る勉強会的な落語会だった。
1980年に真打になって、41年か・・・当時からいい感じだったが、この積み重ねた年月が、かくもいい噺に仕上がっているのだと実感した。
そしてトリのさん花が登場。前回の鈴本の「棒だら」は緊張が見えたが今回はどうだろう・・・おっ・・・これは「寝床」だ。
二ツ目時代にも聞いた記憶があるが、さん花の個性がよく出ていてとてもいい感じに聞けた。
ときに、こうして師匠があえてトリをやらせてくれたのだが、喬之助とかさん助はどうだったんだろうか。
それだけさん花に期待しているのかしらんとも思ったが・・・さん喬一門も大所帯だそうだが、さん花に以前聞くと、本当にいい人柄の師匠だという。
ますますの一門の繁栄を願いたいものだ・・・が、さすがに3時間オーバーの落語会はいささかお腹一杯になってしまった(汗)
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