ガラパゴス日本の危うさ、いよいよ

ガラケーなどの言葉はすでに市民権を得ているが、そんなことはともかくとして、すでに日本はガラパゴスになっていて、とんでもなく地位を落としているが、一番大事なことは、「当の日本人がそのことに気付いていない」ことだろう。

 

　まずはトップ写真をご覧いただこう。この地図は、公共の場所での受動喫煙防止の法規制のレベルを示したものである。

　このブログでも何度も取り上げているが、日本のレベルは世界最低レベルであり、インドやインドネシアはもちろん、北朝鮮よりも低い。おそらくこのことにほとんどの日本人が気が付いていない。

 

　日本では喫煙推進者の声が異常に大きく、「こんなに飲食店等の喫煙をうるさく騒いでいるのは日本だけ」といった論調がある。とんでもないことだ・・・

　この地図は厚労省の作ったものであり、すなわち国はこのことを認識している。以前から書いているように、日本は受動喫煙防止の条約を批准していて、それによれば2010年にはすべての飲食店では禁煙にしないといけなかったのだ。

 

　あえて大きな画像にしたが、こちらも厚労省の作ったもの。この件に関してはここで止めておこう。

　続いてこちらの記事だ。おそらくほとんどすべての日本人が「新幹線の技術は世界一」だと思っているはずだ。だが・・・

 

　記事にあるように、日本の新幹線は買う立場からすると、こんな陳腐な技術をなぜ高額で買わないといけないのか、というくらい非常識だという。

　世界標準の「単線並列信号」を採用していないほか、分かりやすい例は最高速度だという。北海道新幹線、札幌まで５時間は遅いと笑われるレベルだと。

 

　どこかの国の首相が日本の優れた技術を輸出して・・・と声高らかに言っているが、それが海外の本音である。

　逆にいえば、そんなことを気付かせないようなパフォーマンスは罪作りですらある。今の技術ではこれ以上出せないからリニア・・・では問題だ。本当はくだらん規制で出させていないのだ。

 

　そしてもうひとつ、これも以前から書いていることだが、今の日本は賃金の安い国で、経済大国なんかではないという事実だ。

　不思議なことに(本当は不思議ではなく政府の意向かも知れないが)、日本は国全体のGDPは議論するくせに、一人当たりGDPについては議論しない。

 

　あえてアジアでみると、2017年の日本は、マカオ、カタール、シンガポール、香港、イスラエルに次いで6位（2017年のIMF統計より）で、今年は韓国にも抜かれるかも・・・と。どこかの国の与党の幹事長が、「日本はこんなにいい国なのに、なぜ子供を産もうとしない」なんて言っているが、いい国かって?

 

　バブリーな頃は日本は当然アジア１位だったが、今ではシンガポールには絶対追いつけないくらいくらいの差になっている。

　こちらの記事で以前紹介したように、まさに「日本だけが勝手に貧しくなってる」のだ。実際、政府が「景気は良くなってる」と言われても、いっこうにその実感はないし、それどころか「働き方改革」なる法案の下、国民上げて残業代カットが目の前に来ている。

　あの法律には政府の言う、「年収の高い人」なんて条件はどこにも書かれていない。導入後、たちまち経団連の要望するようにホワイトカラーに全適用になるのは見えている。

　ますます日本はガラパゴス化し、そのことに当の日本人が気が付かないまま搾取される。もはやそんな時代になっているのに、その政権を若者が支持する・・・

　どんな国になってしまうのか、もはや火を見るより明らかだ。