
小生にとって、布施明は特別な存在だ。ガキの頃は祖父母と両親と一緒に住んでいて、テレビのチャンネル権は、祖父母7割、両親2.5割、小生0.5割だった。
当然、時代劇が多く、歌番組といえば演歌こそが・・・という中で、演歌歌手以外は、その時点で下手だという・・・
そんな中で唯一例外で、(演歌歌手ほどではないが)こいつはまあ上手いと言われたのが布施明だった。そのため、布施明は小生にとっては唯一好きだと公言できる歌手だった。
その布施明が先日、NHKの歌コンで「君は薔薇より美しい」を歌っていた。聞いていて、涙が出てきた・・・
悲しいことに、小生の心の中にある彼の声ではなくなっていた。もちろん、並の歌手として考えれば十分上手いのだが・・・
Youtubeをたぐったら、レコードのオリジナル版、そして2021年版が拾えた。オリジナル版は「そうそう、これこれ・・・」だが、2021年版は少しかげりが見える。
それでもまだ・・・今回のそれに比べればと・・・そのくらい悲しく感じてしまった。もちろん、後期高齢者になっていることを考えれば・・・なんだが。
改めて、ノスタルジーにひたりながら振り返ってみたが、今回調べるまで布施明のデビュー曲って「霧の摩周湖」だと思っていた。
実はデビューした翌年、7枚目のシングルだった。そして、この歌は多くの日本人に、「摩周湖はほとんど晴れていない」というイメージを、植え付けるに十分なインパクトを与えたのではないか。
さらに、個人的には「恋」という曲も捨てがたかった。
そんな流れで、小生が中学生の頃に彼が「マイウェイ」を歌っているのを聞いた時は、感動にうち震えた。こちらは2004年のものだが、とんでもない破壊力だ。この歌は、フランクシナトラのそれが有名だが・・・
個人的には趣が違うものの、決して負けていないと思う小生である。さらにひいきの引き倒しでいえば・・・
尾崎紀世彦や五木ひろしなども歌っていたが、やはり個人的には布施明一択だと・・・
それほどまでにハマっていた小生だけに、声が出なくなっていたことがショックだったのだ。
幸い、今は音源などは豊富にある。今後も彼の絶品の歌を楽しむことは可能だ。ゆっくりと楽しみたい。
ときに、マイウェイといえば、一時期オヤジたちがカラオケで歌い、顰蹙をかう一番のネタとしても有名だった。
かくいう小生も、少なからず顰蹙をかっていたのだろうなあ・・・ああ、昭和っていい時代だったなあ(←遠い目)
*「日本のJ-Popシンガーの中で、最も歌の上手い男」
私見では間違いなく布施明でした。一番羨ましく更に輝いていたのはやはり「オリビアハッセ―との結婚」でしたね。これには本当に驚き日本人の男も此処まで来たかと自分の事の様に嬉しかった、、、、例えその後違う道を歩んでも決して痕跡は消えません。
この布施明と言う人は、実は大変な才能実力に恵まれながらも更に大変な勉強家であり、一時期海外に音楽留学し、音楽の基礎からピアノや各種電子楽器までひきこなし、当時の「NETベスト30歌謡曲」等ではフルバンドオケの指揮までやってのけた。
こういう処に言わば「歌しか歌えない、単細胞的歌手たち」と根本的な相異がありましたね。
自分が好きだった歌は何と言っても「甘い十字架」で、安井かずみ&加瀬邦彦のコンビプラス兄弟でヒットメーカーである「馬飼野康二の素晴らしいアレンジと当時所属のキングレコードの豊かな中低音活かしたレコーディング」により素晴らしい曲に仕上がっていました。(どうしても自分の性格から、霧の摩周湖やシクラメンのかほりの様な、つまりじっくりと聴かせるロッカバラードよりも、ラテンロックでガンガン聴かせる聴かせる曲が好き」でしたね。また「君は薔薇より美しい」は当時ゴダイゴのミッキー吉野の大傑作であり、日本人離れした物凄く音程上下吹っ飛ぶ難曲ですが、彼は見事に歌いきっておりこれを唄えるシンガーが他に日本に居るとは到底思えません。
*「確かに正直布施明の声量は衰えたように聞こえるが、細川たかしの様な醜い醜態は決してさらさない=此処に男の美学が存在している」
ご承知の様に不思議と声が劣ろえない歌手はおりますが、しかし細川たかしはいただけません。よくよくよーーっく聴きますとやはり細川たかしの声も劣化していますね。これを奴は「解らない様に誤魔化している=声量とは迫力だけで=此処に民謡で鍛えられたいけ図々しさってぇのが見え隠れ」しています。しかしまぁあれがデビューした時自分は高校生、、、歌の上手いのが出てきたと思いましたが、此処10数年「まるで男の美学が感じられないのが細川たかし」です。まるまると太りデブりドタマのてっぺんも人工的に映る、、、、見ていて滑稽ですらある。しかし布施明には終ぞさういう事は無いですね。此処が「男の美学を持つか否か?」を問われるのです。自分の好きな、ファンである相手には「何時も最後まで格好良くていてほしい、それはある意味=郷ひろみの様な若作りしろとは決して言わない!!=年齢に応じた格好良さってぇのが在るはず。
それを忘れてしまったのが「沢田研二」で、心底残念でたまらない、、、あれ程格好良かったのに。
今後も布施明には期待しています。 敬具
布施明推しまで、趣味が合うのをお聞きし、なおさらご縁の深さを感じます。
男の美学についても、意を同じくするようです。
さて、ご指摘の「甘い十字架」ですが、小生もお気に入りですが、どうしても曲名が思い出せず、記事に書けなかったのが本当のところ。
さて、あえて記事にはしませんでしたが、大石様ご指摘の「シクラメンのかほり」が、レコ大などの受賞曲になったのもなんとも皮肉で、おそらく彼にとっては、十八番とは異質な曲だったかと。逆に言えば、これたけの力量がありながら、賞とは無縁だったのも不思議な。もっともそれもまた、彼らしいのかもと。
これからも布施明推しで参ります。