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みんなで食べると、おいしいね。

2018年02月11日 23時56分27秒 | 子育て


早いもので、息子は来月で3歳になる。

夏には弟か妹ができる予定だ。
毎日のようにお母さんのお腹に耳をくっつけて、
おにーちゃんですよ、元気ですか。
と声をかけている。

赤ちゃんがお母さんの体にいることを理解しているようだ。
一方、お腹がいっぱいで自分のお腹が膨れると、
それはそれで、赤ちゃんだといってさすってはいるけれど。

もうすぐ3歳になるということで、来年度から幼稚園に入れる。
3歳児学級は市内でも少なく、少し距離はあるものの、
息子の社会性や、もう一人子どもができることを考えると、
妻の忙しなさも、少しは楽になるだろう。


職場に送りだしていただいて、休暇をとって幼稚園の説明会に出かけたときのことだ。

保護者は2階の広間で説明を聞き、
子どもたちは1階の遊戯室で幼稚園の先生と遊ぶということだった。

園の服、用意しなければならないもの。
一通りの説明を受けた30分後。
書類は妻に任せて、息子を迎えに行った。
お母さんたちが先に並んでいて、僕は列の最後の方だったんだけど、
その間、息子はずっと部屋の中を行ったりきたりしていた。

「あそぼー」「あそぼー」「あそぼーよー」「あそぼー」

いろんな子に声を背中からかけている。
誰も振り向いてくれない。

地元の元からの友達とかもあるんだろう、友達同士で遊んでいる子、
単に泣いている子、アニメに夢中な子、いろんな子がいる中、
息子はお人形を持って、声をかけ続けていた。

お母さんが迎えに行くから、少しずつ部屋の子どもたちは減っていく。

全部で30人くらいはいて、残り10人くらいになったとき、
息子は部屋の真ん中に一人でいて、
僕に気づいて、ニコっと僕に笑いかけてきた。

僕が親バカなんだろうか。僕はもう涙が出そうだった。

ずっとずっと友達になろうって声をかけていたのに、
誰一人相手にされずに、それを僕は、僕に見つかってしまったと、
彼は思ったのではないかと思った。

僕なら、恥ずかしいと、思うかもしれないから。

息子はそんなこと関係なしに、あそぼーあそぼーと言って、
たまに返事をしてくれる子がいると、一緒に絵本を見ようと、声をかけていた。

そんな話を妻にしたら、
いつもあの子はそうよ、という。
かわいいよね、かわいそうだけど、えらいね。って。

例えばショッピングセンターのちょっとした遊具スペースや、
公園とかに出かけたときも、一人では遊ばずに、誰かと遊びたがるんだそうだ。

妻も、義母もご飯を食べているときの口癖は「みんなで食べると、おいしいね」だ。
なんて素敵な義母で、妻なんだろうと、いつも思う。

きっとそんな言葉に感化されて、皆で遊びたいんだろうな。
みんなで遊んだ方が、楽しいもんな。
父ちゃん見て、笑うなよ、俺はもう、本当に辛かったぞ。

でもね、お前はきっと友達たくさんできるよ。
父ちゃんのように、大切だと思える仲間がきっとたくさんできるよ。
母ちゃんのように、お互いを大切に思える仲間がきっとできるよ。

だから、いつまでも、自分から声をかけてね。
「あそぼー」って、声をかけてね。


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