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きもちばかりで

片倉小十郎景綱に興味津々

一年間

2012-05-20 13:27:17 | 本が読める幸せ
一年間!ブログを放置してしまいました。

その間、なんだかいろいろ迷っていた気がします。あ、あと夏の熱中症から軽く脳をやられてました。なんだっけ、脳の軟膜が循環不良でどうかなっちゃったんだっけ? 既に忘れてる(笑)。 プチ脳卒中。おおまかな病名だけ見たら景綱公とおんなじ!(全然違います)
今年ももうすぐ熱中症の季節ですが、みなさま、熱中症予防にはジャスミン茶が効果的だそうですよ。

あとは、支援物資集めに熱中してみたり、仕事で戦って敗れてみたり。兎にも角にも、人生がガラッと変わった一年間でした。今後は人生のロスタイムに入ったと思って、好きに生き、時間を大切にしたいと思います。

そんなことをやってる間に、『伊達の鬼』が終わってしまいました。『姫武将政宗伝 ぼんたん!!』も終わってしまいました。どちらも小田原参陣まではいかずにエンドマーク。ここらへんまでで終わるというのは、当初の予定通りなのか、作者の都合なのか、編集部の意向なのか。

伊達政宗の人生・政治というのは、ここまでの盛り上がり方と、ここからの盛り上がり方では種類が全く違うと思うので、もしもどこかで一段落つけるとしたらここかもしれないとは思います。素人考えでもそう思います。

でも寂しいなぁ!

どちらの切り口も大好きです。愛と深みがあって……いえ、愛があるから深みが出るんでしょうね。
今更ながら、多少の感想を書こうとして読み返してたら読みふけってしまいました。同じキャラクターで同じシチュエーションで、共通するイメージと全然違うディテール。元ネタである戦国武将たちが魅力的だということも勿論ありますが、下手な作家では逆に元ネタに負けてしまう。どちらも見事な戦いぶりでございました。

乞う続編。 (そこにつきる)

市中でさむらいが疾走していいのは

2011-03-21 17:27:17 | 本が読める幸せ
東北関東大震災、私はほとんど被害無しと言ってもいいエリア在住ですが、それでも3/11の揺れからこっち、恥ずかしながら精神状態が不安定になりがちです。またあんなに揺れるのか、家族をどうやって守ればいいのか、現時点で大変な地域のために何ができるのか。あれ、仕事なにやってたっけ。うわ、洗濯物ためちゃった。いかん、払込の〆切が。

うっかり度合いが通常の3倍です。(自身のせいまで地震のせいにしちゃイカン)

その中で、通勤再開できた3/15から自分なりに気をつけていることがひとつあります。
 「街中で走らないこと」
しょっちゅう遅刻だ遅刻だーと走り、寒いからと走りしているあわてものです。普段なら「あの人あわててみっともない」くらいに思われてればいいんですが、この非常時に誰かがあわてて走っていたら、周りの人は何かあったのかと不安になるんじゃないかと。
もちろん、あわてて走らないことで自分の気持ちを落ち着ける意味も大きいです。遅刻は…しないように早く出ようね、私。

『使ってみたい 武士の作法』 並木書房
 作: 杉山頴男(「武道通信」主宰)
 196ページ 定価:1,400円+税

江戸時代のサムライの生活を細かくわかりやすく解説してくれてる本。浅田又左衛門大輔という架空の武士の日常、という形をとってのお話形式がメインで楽しい一冊です。

その中に書いてあったことを覚えてたんですよね。引用させていただきます。
「さむらいが雷鳴や、ましてやにわか雨ぐらいで走っては恥なのだ。市中でさむらいが疾走してよいのは火事、地震などの災害のときだけである。なぜか。さむらいが疾走していれば、何ごとかと庶民は動揺する。為政者としては慎まなければならない。平素でも走るのは見苦しいとされ、懲罰になることもあった。」

かっこいいなぁ。

そんなカッコイイさむらいの覚悟をちょっと真似してみる庶民でありました。

やっと半分、だけど面白い!

2011-02-05 21:15:00 | 本が読める幸せ
K師匠からまたまた面白い本をお借りしました。

『群雲、関ヶ原へ』上・下 光文社文庫
作・岳 宏一郎

例によって通勤電車内で1日数ページ、もしくは数行ずつ読んでいるのでやっと上巻を読み終わりました。いそいそと下巻にブックカバーをつけかえます。
いや面白いよこれ!

読み始めて最初の印象は、「この文章、英訳しやすそう…」というしょうもないものでしたが、数章読むうちに「素晴らしいタイトルをつけたもんだ!」と感心しました。

誰か一人の人生を綴っていくのではなく、次々と違う人物の視点・立ち位置に立って正に群雲が空を流れ翻弄されながら一点に向かって集約していくように、たくさんの人々が時代に翻弄されながら生き残るために戦う様を描き出していきます。それがとてもリアル。
最初に、英訳しやすそうな文章だと感じた理由は、おそらく構造が論理的だから。文章も論理的なら、お話全体の構成も論理的で、視点が次々と動くというのに全く混乱しません。それどころか、人それぞれの事情を丁寧に感じることで「時代の混沌」をより強く感じることができます。

これだよ! 私が読みたかったお話は!
…と、大げさでなく言ってしまうような。

誰か一人スーパーヒーローがいて、なんでもできちゃうスーパーパワーで天下統一を成し遂げるんじゃなくて、その時代を生きていた人たちの大小さまざまな動きが歴史を綾なしてゆく偶然と必然の複雑極まりない美しさ……うっとり。
もちろん、信長はスゴイ。秀吉もスゴイ。家康もスゴイ。それでも彼らのスゴさは、優れた能力の中に、そういう細かな綾模様を的確に読んで前進できるというものがあったればこそだと思うのです。決して、巨大化して目からビーム出して天下人になった訳じゃない。

それに、それぞれの視点に立ってくれるので、文章の書き方が「悪役の誰か」に対して意地悪じゃない。だって「悪役」なんていないんだもの。「小物」はいます。でも「小物」だって勇気ある行動をするし、「大物」だって失敗をします。どの立場の人に対しても「ああ、ダメだよそんなことしちゃ」とか「よーし、いいぞいいぞー」とかドキドキハラハラしながら、読んでてひたすらプラス方向に高揚していけるんです。

ああ、いいなぁ。
もちろんこれから下巻に手をつけるのでこの先どうなっていくかわかりませんが、大きく裏切られることもないんじゃないかと、今こんな感想を書いてます。下巻を読み終える頃にはどうなってるかなー(笑)

さらに別の楽しみ方もあります。
K師匠は、各章が細かくいろんな人の話だから、全体が長いのに部分を読み返して楽しめる、とおっしゃってました。同感同感。
そして私の楽しみ方は些か恥ずかしいのですが…、知らない単語や普段使わない単語がいっぱいあったので書き出しながら読んでたら、上巻だけで100個越えました。
日本語ですよ! 己の無知にビックリしたよ!

下巻もその調子でちみちみと楽しんでいこうと思います。その前に、すっごく当たり前のことなんだけど忘れがちというか、頭に染み付いていないことを書いてくれていたのでここに引用させていただきます。

「封土は封建政権の唯一の基盤であり、忠義の反対給付である。早い話、領土を返上すれば「ご恩」も消滅するのである。」

ボーナスも出ないのに

2010-12-12 13:33:13 | 本が読める幸せ
ある日の仕事帰りの私。

今日は『伊達の鬼 軍師片倉小十郎 5巻』(立身出世編最終巻)の発売日。るんるん。
本屋を2軒はしごして(1軒目に伊達の鬼がなかったんだい)帰途に着く手には:

 『伊達の鬼 軍師片倉小十郎 5巻』
 『週刊絵で知る日本史8 大坂冬の陣図屏風』
 『歴史魂 Vol.1』
 『日本史に出てくる官職と位階のことがわかる本』

本屋さんは魔のラビリンス…(本屋のせいにするな)

正社員じゃないからボーナスもないのに! 今年いっぱいランチはコンビニのおにぎり1個だ。

『歴史魂』「特集・石田三成という生き様」で、アスキー・メディアワークス発行・168P 680円。
雑誌としては雨後のタケノコの1つでしょうか。「歴史を遊びつくせ!」と冠されているあたりから察せられる通り、史実研究寄りというよりは架空戦記・二次創作的な楽しみ方をする雑誌のようです。「電撃がおくる超娯楽ヒストリーマガジン」。うん、そのようですね。
まだ聞いていないんですが、付録に『NEO講談・血風!桶狭間』by銀河万丈氏というのがついていて興味が惹かれます。どんなんだろ。
ちなみに次号の同企画は中井和哉氏だそうです。戦国BASARAの伊達政宗役の方ですよね。どうもレッツパーリィのイメージが先行してしまうのでいけません(笑) 他の記事にはそれほど次号の購買意欲を掻き立てられるものはなかったんですが、CDはちょっと聞きたいかも。
それよりまずは今号の分を聞かねばね。

『週刊 絵で知る日本史 大坂冬の陣図屏風』は、取り上げられている史料(屏風)が「粉本」(作品制作の参考とするための写し)で、何が面白いって画面に色指定とかが書き込まれているんですよ。服や旗に「アサギ」とか「朱」とか、馬の体に「アシゲ」とか「クリゲ」とか。絵コンテっつーか、セル画の色指定とか、マンガ原稿のアシスタント向けトーン指定みたいな?
これはこれで完成品とは違う部分で面白い! つい買っちゃいました。集英社ウィークリー・コレクション。税込:580円。

『日本史に出てくる官職と位階のことがわかる本』 新人物往来社 編 272P 税別1,800円
『別冊歴史読本 官位と組織のしくみがわかる本』(2001)をもとに加筆・修正・再編集したものだそうですが、元の本を知らなかったのでパラパラと立ち読み。古代編~近代編として、律令制度から明治の階級、現代の勲章制度、僧位、神階などを複数の筆者がコラムごとに担当して執筆しています。
巻末には「江戸大名官職名<逆引き>人名事典」なんてのもあって面白そうです。(まだパラパラとしか読んでない)

一番の購買動機はやはり戦国時代、おなじみ小和田哲男氏のコラムにあった官途受領名リスト。受領名に国ランクがあったなんて知らなかったー。大国・上国・中国・下国の4ランクがあったそうです。
ちなみに「大国」は大和、河内、伊勢、武蔵、上総、下総、常陸、近江、上野、陸奥、越前、播磨、肥後。ここの長官「守」は従五位上の官位がなければ名乗れなかったとか。へええ。

ランクがあったこと自体は知らなかったとはいえ想定の域ですが、具体的にリストで並んでるとまた感心しきり。研究者ってすごいなぁ。

そしてそれをまた萌えの燃料にするワケです。
陸奥は大国かー(ホウ…)、土佐は中国なのね(戦国BASARAの長宗我部元親の顔が浮かんでいる)、美作と備中は上国ね(うふうふふ)、安房は中国なんだ、へー(成実)

この萌えをもって、今年のボーナスとしたいと思います。ビンボー!

月刊コミックゼノン創刊号

2010-11-07 20:41:22 | 本が読める幸せ
10/25の発売日は、恥ずかしながら風邪で寝込んでいまして、家人の外出ついでに買ってきてもらいました。
立替清算いくらかな? 800円。
高っ!!!

いや多分、高くはないんですよきっと。今までが週刊誌で毎週280円とか出してたんですから、月4回で1,120円が月1回の800円になったのなら実質320円の値下げ。しかも次号は700円だそうな。
それでも、マンガ雑誌一冊に800円出るかと言われると…躊躇しちゃう貧乏人。

しかーし! 買って見なくては始まらないことは確か! 内容は大体楽しめました。創刊号特別付録「出陣傾奇パンツ」はもちろん男性用で、女ゆえの疎外感を味わいましたが、女性用パンツがついてたとして使うかというときっと使わないので無駄な疎外感です(笑)
その上、男の身内・友達が軒並みトランクスまたはブリーフ派であるという情報を得る結果となりました。どうしよう…返ってきちゃったよ。捨てるのももったいないし、穿けるかな…かぶるか。(かぶってどうする)

ケータイ・PC・iPadなどでの配信もあるそうで、もうだんだん紙ベースは廃れていくのかしら…「本」好きとしては寂しいところです。それにね、雑誌まるごと配信してくれるとはいっても、「本」として手元にないと、きっとお目当ての作品以外読まないと思うんですよ。それならコミックスになるのを待つのと大して変わらない。リスクとしては「コミックスにならない」という結果もありますが、それはつまりご縁がなかったということに……それって寂しいよやっぱ!
そう考えると、「雑誌」という気楽な形態はものすごく贅沢な文化だったんだなーと思います。本屋さんで並んでいる表紙を一覧して、ふと気を惹かれた一冊と出会う幸せ。
これがある限り、全ての「本」がWeb上のデータベースになることはないと信じたい昭和生まれです。

で? コミックゼノンはどうするよ私。eBook JapanとYahoo!コミックスがあるってよ?(首尾一貫という言葉を辞書で調べてみよう)