突拍子もない妄想

空き家の片付けを途中で切り上げて家に戻ると

母が暗い中、椅子に腰かけて、

「大変なことになった・・・」みたいなことを言い出す。

え・・・まさか、また転んだ？？？とびっくりしたが、

そうではなく、なんだかおかしなことを言い出す。

「向かいのMさんが、施設に入る前に私に書類を渡して

行った、その責任があるの」

？？？何それ？？Mさんが施設に入る前に母に会いに

来たことなんて一度もないし、母もMさんが施設に入ったのを

知ったのは、私が娘さんから聞いて母に伝えたからであって、

Mさんが施設に入った事さえ母自身では知りえなかったのに。

なので、いくらありえないと言っても、

引き出しを開けて書類を探そうとする始末。

さらには、Mさんの隣のSさんが、Mさんの家を

乗っ取ろうとしてるとか・・・ｗｗｗ

あまりに変な事ばかり言うので、気晴らしに

友だちのＴちゃんに電話したら？とＴちゃんの番号に

電話をしてみたが出ない。

すると、今度はＴちゃんの話になって

「Ｔちゃんは、旦那さんを煮えたぎるお風呂に入れて

海に捨てたんよ。」

・・・はぁ？？「お母さん、そんなもん犯罪やろ。

そんなことしとったらとうの昔に警察に捕まっとるわ」

「そんなもん、内輪ではわからんのや。

かわいそうな旦那さんやったんやで。

コンビニの一番安いお弁当を買って食べさせて、

弱らせて、煮え湯に入れて殺したんや。」

・・・「お母さん・・・頼むわ～～

そんなもんありえへんやろ～～」

「それだけじゃないんや。ものすごい悪いことばっかして

それで罰が当たったんや。

旦那さんを置き去りにして、一人で世界一周旅行に行ったり

好き勝手なことばかりしてたんやで。」

はぁ・・・

と、今日はこんな調子で、

普通に考えたら妄想にしか聞こえないことを

母は本気で真剣に話していた・・・