湖南三山の三つ目、常楽寺です。湖南市西寺。長寿寺とともに、嘗て阿星山
五千坊と言われた多くの寺の一つ。
山号も同じ阿星山。長寿寺の東寺に対し西寺と呼ばれます。
この寺も和銅年間(710前後)良弁僧正の開基と伝えます。
現存する本堂は1360年(室町前期)の建立。桁行7間、梁間6間、入母屋造、
檜皮葺きの大堂。3間の向拝、蟇股を有します。柱上の組物は二手先組。
(当初の出三斗に肘木1枚加えたものと言われます。)
この本堂も、檜皮葺の屋根が柔らかな曲線を描き、魅了されますが、私にとって
嬉しいのは隣に三重塔を持つことです。湖南三山では唯ひとつ。
この三間瓦葺の三重塔は、1398年の再建という記録を持ちます。前時代から
引き継がれた古風な趣を持つ和様の塔で長さ7.6mの相輪を含めた全高23.3m。
初重から三重まで組物寸法、垂木間隔とも同じ、上層に行くほど垂木の数を
減らしています。木組の密度が高い塔で、その中に吸いこまれて行くような感覚
を覚えます。
本堂と三重塔を囲む裏山の道には、西国三十三観音仏が点在します。
紅葉が去り、彩りの少ない季節でしたが、
春になれば、花咲く山と緑の田園に包まれるであろう寺々・・
そんな時を思わせる素朴な湖南三山を巡る旅でした。












五千坊と言われた多くの寺の一つ。
山号も同じ阿星山。長寿寺の東寺に対し西寺と呼ばれます。
この寺も和銅年間(710前後)良弁僧正の開基と伝えます。
現存する本堂は1360年(室町前期)の建立。桁行7間、梁間6間、入母屋造、
檜皮葺きの大堂。3間の向拝、蟇股を有します。柱上の組物は二手先組。
(当初の出三斗に肘木1枚加えたものと言われます。)
この本堂も、檜皮葺の屋根が柔らかな曲線を描き、魅了されますが、私にとって
嬉しいのは隣に三重塔を持つことです。湖南三山では唯ひとつ。
この三間瓦葺の三重塔は、1398年の再建という記録を持ちます。前時代から
引き継がれた古風な趣を持つ和様の塔で長さ7.6mの相輪を含めた全高23.3m。
初重から三重まで組物寸法、垂木間隔とも同じ、上層に行くほど垂木の数を
減らしています。木組の密度が高い塔で、その中に吸いこまれて行くような感覚
を覚えます。
本堂と三重塔を囲む裏山の道には、西国三十三観音仏が点在します。
紅葉が去り、彩りの少ない季節でしたが、
春になれば、花咲く山と緑の田園に包まれるであろう寺々・・
そんな時を思わせる素朴な湖南三山を巡る旅でした。











