ペンタックスがTOB受諾へ、HOYAは6月1日以降に実施の方針(ロイター) - goo ニュース
HOYAとペンタックスの攻防がついに終わりを向えるようです。
もともとはペンタックスの大株主が、HOYAとペンタックスの合併比率に異を唱え、HOYAがTOBに
切り替えたところから始まりました。しかし、ペンタックスは恐らく最も奥の手とも言える
「買収防衛策」を持ち出しました。昨年末にHOYAと経営統合を締結した時の社長を解任するという
「お家騒動」を演じたのです。
ところが、ペンタックスは程なく、この解任劇は最初にして最後かつ最大の切り札だったことを
悟りました。HOYAという矢を避けるための企業価値向上策を用意していませんでした。一方では
大株主であるスパークス・グループが前経営陣を解任した現在の経営陣を退任させる株主提案で
揺さぶりをかけます。それでも何とか今の経営方針を維持したいペンタックスは、本社売却という
新手を持ち出しましたが、今度は身内の従業員から反発を買いました。
このあたりで、ペンタックスは仮にHOYAのTOBを拒否したとしても、今あるペンタックスとしての生き残りは
もはや無理で、二の矢、三の矢が来るものと悟ったと思われます。そこで、HOYAに対して、2つのものを
残させるという条件でTOBに同意しました。今の経営陣とペンタックスという会社そのものです。
結局のところ、ペンタックスは無駄に抵抗をし続けたことで自分たちを窮地に追い込んだと言えるでしょう。
そこには、日本でいち早く「委員会等設置会社」になり、財務面でも非常に厳格と言われるHOYAの色を
避けたかったものと思われます。また、実はペンタックスの経営陣の間でも、HOYAとの統合では意見の
一致を見ていなかったという方向性のなさもありました。例え高い技術力があったとしても、経営陣が
同じ方向を見ていなければ、HOYA以外も狙いを定めたはずです。一方でHOYAは感情的なペンタックスの
動きに対して冷静に待ち続けました。一時は敵対的TOBをにおわすようなところもありましたが、
穏やかな統合になりそうです。
今回わかったことは、明らかに安易な保身とわかるような企業行為に対して投資家は黙っていない、
ということでしょう。MBOを失敗したテーオーシーや、無理やりMBOをやり遂げたレインズといったところも
こうしたことが身にしみているはずです。
HOYAとペンタックスの攻防がついに終わりを向えるようです。
もともとはペンタックスの大株主が、HOYAとペンタックスの合併比率に異を唱え、HOYAがTOBに
切り替えたところから始まりました。しかし、ペンタックスは恐らく最も奥の手とも言える
「買収防衛策」を持ち出しました。昨年末にHOYAと経営統合を締結した時の社長を解任するという
「お家騒動」を演じたのです。
ところが、ペンタックスは程なく、この解任劇は最初にして最後かつ最大の切り札だったことを
悟りました。HOYAという矢を避けるための企業価値向上策を用意していませんでした。一方では
大株主であるスパークス・グループが前経営陣を解任した現在の経営陣を退任させる株主提案で
揺さぶりをかけます。それでも何とか今の経営方針を維持したいペンタックスは、本社売却という
新手を持ち出しましたが、今度は身内の従業員から反発を買いました。
このあたりで、ペンタックスは仮にHOYAのTOBを拒否したとしても、今あるペンタックスとしての生き残りは
もはや無理で、二の矢、三の矢が来るものと悟ったと思われます。そこで、HOYAに対して、2つのものを
残させるという条件でTOBに同意しました。今の経営陣とペンタックスという会社そのものです。
結局のところ、ペンタックスは無駄に抵抗をし続けたことで自分たちを窮地に追い込んだと言えるでしょう。
そこには、日本でいち早く「委員会等設置会社」になり、財務面でも非常に厳格と言われるHOYAの色を
避けたかったものと思われます。また、実はペンタックスの経営陣の間でも、HOYAとの統合では意見の
一致を見ていなかったという方向性のなさもありました。例え高い技術力があったとしても、経営陣が
同じ方向を見ていなければ、HOYA以外も狙いを定めたはずです。一方でHOYAは感情的なペンタックスの
動きに対して冷静に待ち続けました。一時は敵対的TOBをにおわすようなところもありましたが、
穏やかな統合になりそうです。
今回わかったことは、明らかに安易な保身とわかるような企業行為に対して投資家は黙っていない、
ということでしょう。MBOを失敗したテーオーシーや、無理やりMBOをやり遂げたレインズといったところも
こうしたことが身にしみているはずです。