パパを育てる

「それはね、嫌いになったからだよ」
そう言ってキスをしたら、あなたどんな顔するかしら。
カオリです。

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妊婦ってのはもう否が応でも母親なわけで。
体に悪いことはなぜだかしたくなくなっちゃうし、赤ちゃんにいいって聞けばいろいろ試してみたりとか。
胎動を感じてからなんて、ホントにここにいるんだねぇ～と感慨深いし、話しかける声も自然とやわらかくなるしね。


ただ、父親ってのはそのへん難しいよね。
ホントに気を使うやさしい父親だとしても、それでも、ちょっと他人事だよね。
そりゃそうだよ。各々その時にやらなきゃいけないことがあるし。
つわりがひどいからって、傍についててあげれば楽になるかって言えば、そうではないしね。


どっから父親になるんだろ・・・。


ダリンはやっとビジューのことを考えるようになったようで、「名前をどうしようか」とかやっと促さなくても口にするようになったんだよね。

日に日に大きくなるお腹に手を当てて話しかけたりとか。あいさつ程度だけど。

ちょっとづつ「お父さん」になってきたかな。


「パパ～、いってらっしゃーい」なんて言うと「パパじゃない！お父さんだよ」って。
「パパって感じじゃないだろ？お父さんって呼ばせるんだ」って。
「でも『パパ』のほうが呼びやすいと思うよ」と言うと、「いや、お父さんで」と。

なんでよ？


そんなこんなで、細かいことでも相談するようにしてるんだけど、例えば「おむつは紙か布か」とか。
いや、紙おむつにしようって決めてるけど、一応相談があったほうが参加してる気になるじゃない？

それと同じように「哺乳瓶の消毒は漬け置きかレンジ袋か」って相談したら、意外な答えが。
いつもなら、便利で物が増えない方向でって人なのに、「電子レンジが人体に与える影響ってまだわかってないんでしょう？赤ちゃんにそれはどうかな？」って。
じゃあ、漬け置きにしましょうって決まったんだけど、「アナタ散々レンジで温めたモン食べてるでしょうに！」って突っ込みはしないでおいたよ。
カオリはどっちでもいいしね。


で、最もメンドウなのが、「性別は生まれるまで知らせるな」ってこと。
「聞いてもいいけど、言わないで」って・・・。
わかったら服とか買いたいし、そしたらわかるでしょうに。
仕方ないから検診に行っても「性別は楽しみに取っときたいんです」とか言うはめに。
そうすると超音波検査でビジューの下半身は映してもらえないんだよね。

ベビー服なんて白か黄色しか買えないし、名前なんて候補を倍あげておかなくちゃいけないし。
早くわかったほうが楽なのにさ。


１０年一緒にいるけど、ダリンのこだわりポイントが未だワカラン！！