雲外蒼天~一期一会のんびりと~

山歩きや旅を趣味に、日々のんびりと。

谷川連峰縦走No2

2010-07-16 10:45:44 | 山旅日記
6月26日(土)
谷川岳→万太郎山→仙ノ倉山→平標山→松手山→元橋→越後湯沢→高崎→八王子

夜明け前、窓の外には満月が浮かんでいた。
心配していた天気はまずまず。
昼から下り坂のようだが、予定通り上越国境稜線を縦走することにした。

出発前、ひとり山頂へ日の出を見に行く。Mさんはそういうのに興味ないようだ・・・。

谷川岳トマノ耳からの朝焼けは美しく、感動ものであった。
真っ赤に燃える、尾瀬や越後の山々・・・・。
しばし立ち尽くし、見とれていた。

小屋へ戻り、はるか遠くに見える仙ノ倉山目指し、歩き出す。



オジカ沢ノ頭・小障子ノ頭・大障子ノ頭と、アップダウンある稜線を行く。
笹原の中に一筋の道....、谷川岳ならではのこの雰囲気が僕は好きである。

吾策新道を分けると、万太郎山(1954m)。
谷川連峰の中心に位置する万太郎山からの眺めは素晴らしく、これから向かう仙ノ倉山が雄大だ。
眼下には土樽から越後湯沢にかけての町並み。

そしてその町並みに延びる、吾策新道。
「谷川のヒゲ」こと高波吾策が開いた道、吾策新道や平標新道・茂倉新道をいつの日か歩いてみたいものだ。

万太郎山からは一気に下る。目線にあった仙ノ倉山ははるか高みへ。
下りきった越路からはエビス大黒ノ頭へ約350mの厳しい急登。。
我慢強く1歩、1歩、苦しい登りであった。

エビス大黒ノ頭からは仙ノ倉山が目の前にドカンと大きくそびえる。
その右手には冬季ルートの仙ノ倉山北尾根。
さらに、目を転じれば平標山ノ家から三国峠にかけて国境稜線。
そして、その向こうには佐武流山などの上信越の山々、左手には浅間山が大きかった。

目指す仙ノ倉山へは痩せた稜線を一旦下る。
按部の避難小屋でMさんにようやく追いつく。
好調な彼はどんどん行ってしまうから、追いかけるのが大変だ・・・。
ここまで来れば、仙ノ倉山まではもう近い。



標高差250m、ハクサンイチゲ満開の大斜面を登りきれば、待望の谷川連峰最高峰・仙ノ倉山(2026m)!

高曇りで遠望が望め、遠く巻機山の左後方には今まで隠れていた八海山も・・・。

そして、振り返ればアップダウン激しい稜線のはてには谷川岳。
苦しかった道のりに感無量であった。

~つづく~

[画像]
①朝焼けに燃える平ヶ岳。谷川岳トマノ耳から。
②風格ある万太郎山。眼下には笹原に埋もる大障子避難小屋も。
小障子ノ頭より。
③仙ノ倉山への大斜面はハクサンイチゲが満開。
遠景は巻機山。
巻機山、右奥の大きな山は越後三山・中ノ岳。
左奥には八海山も徐々に見えてきた。

谷川連峰縦走No1

2010-07-16 10:42:39 | 山旅日記
6月25日(金)

東京→高崎→水上→→西黒尾根→谷川岳肩ノ小屋→谷川岳往復

歴史的勝利の南アフリカW杯・デンマーク戦の興奮そのままに、谷川岳へ。

大宮で東京方面から来るMさんと車中で合流するはずであったが、通勤通学の満員電車で身動きもできなかった。

しかし、そんな状態も長くは続かず、人もまばらになった頃、ふとあたりを見回してみると、上を向き口をポカンとあけて爆睡しているMさんの姿が遠目に見えた・・・・(笑)
あまりに豪快なその寝る様に声をかけるのをためらい、しばらくは静観するしかなかった。

高崎で乗り換え、榛名山や上州武尊山を眺めながら山間を行くと、やがて左手に谷川岳の双耳峰が見えてくる。

水上からはバスで谷川岳ロープウェイ土合口へ。
モグラ駅で有名な土合駅からのアプローチが谷川らしいが、水上から先は電車の本数が極端に少なく、水上からバスでのアプローチも有効だ。

ロープウェイの駅から林道を少し行ったところにある登山口から西黒尾根を行く。
下部は新緑美しい樹林帯の登り。
ところが、この日麓は30度を越える猛暑で異様な蒸し暑さ。
連日連夜のW杯寝不足もあいなり、コンディションは最悪。
そしてしまいにはブヨ・薮蚊の大群にたかられ・・・・。
西黒尾根の急登がこたえる苦しい登りであった。

そんな登りを辛抱して行くと、いきなり樹林帯を抜け、眺めの良い露岩に飛び出る!
ここは上州武尊山や赤城山が良く見え、吹き抜ける風が気持ちの良い場所。。

しばし休んで再び歩き始めると、鎖場が出てくる。
変化のある登りを行くと「ラクダの瀬」。マチガ沢の眺めが素晴らしい!



迫力あるマチガ沢と谷川岳の双耳峰を仰ぎながらの、稜線歩きは最高に気持ちが良かった。

ラクダのコルからの滑りやすいガレ場の急登は苦しかったが、素晴らしい眺めと豊富な花に癒される。

残雪を渡ると谷川岳肩ノ小屋。
万太郎山や仙ノ倉山、そして苗場山の素晴らしい展望が広がっていた。



小屋に荷物を置き、早速すぐ目の前の谷川岳頂上へ。

コンディション不良の身体には、汗が噴き出る猛暑はこたえたが、快晴の谷川岳からの眺めは最高であった!

ロープウェイ運休の影響か人気のない静かな頂。
オキノ耳(1977m)からは眼下に一ノ倉沢が鋭く切れ落ちる。

トマノ耳へ戻り、のんびりと展望を満喫する。

赤城山・皇海山・上州武尊山・日光白根山・尾瀬の山々(至仏山・燧ヶ岳・景鶴山)・会津駒ヶ岳・平ヶ岳・朝日岳・中ノ岳・越後駒ヶ岳・巻機山....。

360度の素晴らしい眺めであった。

~つづく~

[画像]
①谷川岳オキノ耳。背景は谷川連峰・朝日岳。そして遠く越後駒ヶ岳と中ノ岳。
②西黒尾根上部は気持ちの良い稜線。
谷川岳オキノ耳を見上げるMさん。
③万太郎山(中央)と仙ノ倉山(中央奥)。
左手前のピークはオジカ沢ノ頭。
谷川岳オキノ耳にて。

(参考)
6月25日(金)
西黒尾根登山口1110
1235露岩1255
1325ラクダの背
1420ザンゲ岩1425
1440肩ノ小屋1500
1505谷川岳トマノ耳
1515谷川岳オキノ耳1535
1545トマノ耳1600
1605肩ノ小屋

富山へ

2010-07-06 22:25:18 | 日記
2009年10月に小屋から下山し、秋~冬~春と山にせっせと通い、早いもので再び小屋番生活の季節がやってきました。

今夜、夜行バスで富山へ移動し、明日剱澤小屋へ入山します。



聞くところによると、今年の剱沢はたいへん雪が多いそうで、雷鳥沢もいまだ8割ほど埋まっているとのことです・・・。

そして、剱澤は携帯電波が入りませんが、3日に1度は受信しに行きますので、ブログにも山の様子をときたま投稿しますので、お楽しみに!

よろしくお願いします。

それでは皆さん、良い夏山を!



戸隠西岳No4

2010-07-05 16:28:05 | 山旅日記
6月8日(火)
戸隠中社→鏡池→戸隠奥社→八方睨→本院岳→戸隠西岳→P1尾根→上楠川→戸隠中社

険しかったP1尾根の下降を終え、採草地から再び樹林帯に入り、足場の悪い道を下っていくと、楠川に出る。
「水」が最高に美味しかった!

しばし休んんだあと、楠川を2度徒渉し、鏡池の分岐を見送る。
ここを行けば朝の疑問は解決するだろうな・・・という気持ちで。

さらに薮っぽい道を下って行き、吊橋を渡って林道を歩いて行くと登山口である上楠川橋に出た。

普通はここで終わり。しかし僕らには戸隠中社までの長い林道歩きが残っていた。

途中、宝光社からはバス路線であるが、そんなのには目もくれずひたすら歩き続けた。
早足のお二人について行くのはつらかったけど・・・。(苦笑)

そしてきわめつけは中社への最後の坂道。何を思ったかMさんがいきなり走り出した!
Iさんも呼応する。
自分は出遅れてしまうが、中社前の角を曲がるとお二人が思ったより近くにいたので、今度は自分が横からスパートをかける!

すると、Iさんが呼応し、登山靴にもかかわらず民宿までデッドヒートを繰りひろげた。。

長い一日は最後まで激しかった・・・・・。

~おわり~

[画像]
鏡池からの戸隠西岳。
※画像借用。

(参考)
2010年6月8日(火)
鏡池650
随神門820
845奥社850
930百間長屋940
1025蟻の戸渡(滞在)1040
1050八方睨1105
西岳キレット1240
1250西岳1300
第一峰(P1)1320
P1蟻の戸渡1345
熊の遊場1425
鏡池分岐1550
1620西岳登山口(上楠川橋)1625
1710戸隠神社中社