ダイエット飲料と体重管理

2014年02月07日 | Weblog
…という、米国国立衛生研究所のニュースレターです。

当たり前といえば当たり前、な結果でした。
体重を減らしたいなら、お菓子は止めなあきませんね。

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NIH Reserch Matters, Feb. 03, 2014
ダイエット飲料と体重


【要旨】
 肥満気味~肥満である成人の内、ダイエット飲料を摂取している人は、砂糖入り飲料を摂取している人に比べ、固形物(特に菓子類)から摂取するエネルギー量が有意に多い。本文書で紹介する調査結果は、ダイエット飲料を体重管理に利用する際に注意すべきことを明確にしている。

【本文】
 肥満になると、
・2型/妊娠性糖尿病
・心臓病
・がん
等を始めとする病気が発生する危険性が増大し得る。しかし多くの人にとっては、健康的な体重を維持するのは困難である。体重は摂取エネルギー/消費エネルギーの微妙な均衡の結果を表している。
 
 いわゆる「ダイエット飲料」の消費量は、この10年間で飛躍的に増加している。ダイエット飲料は今や体重管理に於いて重要な役割を担っている。ダイエット飲料はエネルギー量が少ない(もしくは無い)ので、その摂取が減量に役立つと考えるのも不思議ではない。しかし人体がその体重を維持する仕組みは繊細かつ複雑である。ダイエット飲料が体重管理に及ぼす影響についての研究結果は錯綜している。

 ダイエット飲料の消費とエネルギー摂取の関係をより深く理解する為に、Sara N. Bleich博士(ジョンズ・ホプキンス・ブルームバーグ公衆衛生大学院)を代表とする調査チームは、食事と飲料の消費パターンを調べた。彼らは、1999年~2010年の米国国民健康栄養調査で収集されたデータを利用した。なお、米国国民健康栄養調査とは、米国国民の健康状態/生活習慣を米国疾病対策予防センター(CDC)が定期的に調査したものである。なお、Bleich博士らの調査に対しては、米国国立衛生研究所傘下の米国国立心肺血液研究所が資金を提供した。

 調査チームは、24時間以内に摂取した全ての食物/飲料を記録した24,000名の成人を調査対象とした。調査結果は、American Journal of Public Health誌(オンライン版)の2014年1月16日号に掲載されている。

 まず、それぞれのグループでダイエット飲料を摂取している人の割合は
・健康的な体重のグループ:11%
・肥満気味のグループ  :19%
・肥満のグループ    :22%
であった。健康的な体重のグループに属する人にとっては、その体重の維持にダイエット飲料が役立っていると考えられた。というのも、このグループに属する人では、ダイエット飲料を摂取している人は砂糖入り飲料を摂取している人に比べ、食事の摂取量≒エネルギー摂取量が少なかったからである。

 肥満気味/肥満と判定された人においては、ダイエット飲料を摂取している人の総エネルギー摂取量は、砂糖入り飲料を摂取している人とほぼ同一であった。ダイエット飲料を飲んでいる人では、体重が重い人程、固形物からの摂取エネルギー量が多いという傾向が見られた。肥満気味の人でダイエット飲料を摂取している人は、砂糖入り飲料を摂取している人に比べ固形物からのエネルギー摂取量が88kcal/日多く、肥満の人では同じく194kcal/日多かった。

 固形物からのエネルギー摂取量が異なる理由を探る為に、調査チームは固形物の摂取パターンを仔細に調べた。興味深いことに、肥満の人でダイエット飲料を摂取している人は、砂糖入り飲料を摂取している人に比べ、菓子類からの摂取エネルギー量が有意に多かった。具体的には以下の通りであった。

<塩気の多い菓子類の摂取量>
ダイエット飲料を飲む人:131kcal
砂糖入り飲料を飲む人 :107kcal

<甘い菓子類の摂取量>
ダイエット飲料を飲む人:243kcal
砂糖入り飲料を飲む人 :213kcal

 Bleich博士は、「本調査の結果から、体重を減らしたい/少なくとも現状を維持したいと考えてダイエット飲料を選択した肥満気味~肥満の人は、固形物、特に甘い菓子類の摂取についても注意を払う必要がある」と語る。

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