梅日和 umebiyori

心が動くとき、言葉にします。テーマは、多岐にわたります。

対立時のコミュニケーションパターン

2022-02-11 16:38:37 | 雑記 Communis2022

何度もこのカテゴリーに登場している宮原教授の書籍の中に、「対立処理のコミュニケーションパターン」についての記述があります。記載内容のバックボーンとなる論文は確認できませんでした。しかし、自身の対応をチェックする際に役立ちそうな内容なので、ここにご紹介します。

宮原教授によれば、ひととひとが対立した際に、ひとがどのような行動に出るかは、予測できると言います。「相手への関心度」と「自分の利益に対する関心度」という2軸によって、対立処理を5つのパターンに分類しています。

独裁型

意見を通すことが最重要あるいはゴールと考え、相手の考えには耳を貸さない。結果として、人間関係に支障をきたしても仕方がないと考えるパターン。

 

お人好し型

自分の意見は出さずに、相手に合わせます。人のいうことを良く聞くために人に好かれます。しかし、いつもこの型ですと、八方美人とも評されます。

 

回避型

自分の意見は出しません。目の前の問題にかかわりたくないというタイプです。

 

妥協型

相手と自分の主張の中間点をとって両者が落ち着く。相互に譲り合うパターン。時間的には最も効率が良いパターン。しかし、結論は、妥協の産物のため、果たして相互に納得ずくの結論かどうか、不満が解消されているかどうかは不明です。

 

問題解決型

時間と手間、多種多様なコミュニケーション­能力が必要となります。双方が徹底的に問題を分析し、相違点を明らかにするとともに議論を重ねて最良の意思決定をすることを目指します。

 

 

以上です。

もちろん、対立の中身によって、あるいは、対立の背後にあるコンテキスト(文脈)によって、個々どのパターンが予測できるのか、あるいは、自己の対応としても有益か、あるいは、有効かは変わるものと思います。

自身の経験として、頻繁に感じたことがあります。「意見」に対して反証材料を準備して伝えたつもりが、「人格」への否定になって届いてしまうことが多い、と。学界でさえ、激高する方をみたことがありますから、ビジネス界でも実は頻繁に起こっていることやもしれません。

宮原教授が提示している対立処理のコミュニケーションパターンは、受け手の出方を予測して、自己のスタイルを設定し、不要な場所で感情論に陥ることを避ける手立てにはなりそうです。