光文社の古典新訳を読んだ。チャールズ・ストリックランドという画家の生涯をまとめようとしている作家「私」が語る形で書かれた小説。ロンドンの株式仲買人だったストリックランドは突然「絵を描く」とパリに行ってしまう。描けさえすれば貧困生活も厭わず、誰に対しても遠慮のない口をきくストリックランド。家族を置いて突然出ていくなんて一見「人でなし」で、実際にひどい(描写をされている)人間にもかかわらず、その自由な生き方はうらやましく感じさせる。
後半の「私」の回想でしっくりきた言葉は、医者としての輝かしい未来を捨てて別の場所で生きる決意をした人への「一生を台無しにした」という評に対して、「私」は「一番したいことをし、居心地のよい場所で心安らかに暮らすことが一生を台無しにしたことになるのだろうか。」と問う。成功の定義とは「結局は人生をどう意味づけるかによる」のだと。
かなりテンポよく読める小説。結局タイトルの意味はよくわからず。
後半の「私」の回想でしっくりきた言葉は、医者としての輝かしい未来を捨てて別の場所で生きる決意をした人への「一生を台無しにした」という評に対して、「私」は「一番したいことをし、居心地のよい場所で心安らかに暮らすことが一生を台無しにしたことになるのだろうか。」と問う。成功の定義とは「結局は人生をどう意味づけるかによる」のだと。
かなりテンポよく読める小説。結局タイトルの意味はよくわからず。