Kiwi - diary

life mostly in Saitama and Tokyo.

月と六ペンス モーム

2010-02-23 | 
光文社の古典新訳を読んだ。チャールズ・ストリックランドという画家の生涯をまとめようとしている作家「私」が語る形で書かれた小説。ロンドンの株式仲買人だったストリックランドは突然「絵を描く」とパリに行ってしまう。描けさえすれば貧困生活も厭わず、誰に対しても遠慮のない口をきくストリックランド。家族を置いて突然出ていくなんて一見「人でなし」で、実際にひどい(描写をされている)人間にもかかわらず、その自由な生き方はうらやましく感じさせる。
後半の「私」の回想でしっくりきた言葉は、医者としての輝かしい未来を捨てて別の場所で生きる決意をした人への「一生を台無しにした」という評に対して、「私」は「一番したいことをし、居心地のよい場所で心安らかに暮らすことが一生を台無しにしたことになるのだろうか。」と問う。成功の定義とは「結局は人生をどう意味づけるかによる」のだと。
かなりテンポよく読める小説。結局タイトルの意味はよくわからず。


フットサル

2010-02-12 | 出来事
会社帰りに大崎でフットサル。今日は特別に寒い。のに普段通りの装備で行ったのは失敗だった。特に、手袋がないと手がかじかんで、指がうまく動かなくなってしまった。今日は人数が多くてちょうど一回毎の出場くらい。体力的にはちょうどよいけど、一度休むとすぐに体が冷えてしまうのはつらかった。でも風邪も引かず、健康

一流の人は空気尾を読まない 堀紘一

2010-02-11 | 
友達に貸してもらって読んだ。薄いのですぐに読み終わる。KYって言葉がはやっていたことからくるタイトルだと思うけど、中身とはちょっと違う気がする。「みんなと同じ」であることで安心するな、とか「日本的サラリーマン」はもう通用しない、とかそういったことを主張していて、内容自体には共感するところも多い。特に「何かを始めるのに遅すぎることはない」という点と、「失敗してもいい(失敗からしか学べない)」という点。失敗するのを怖がって無難な選択をするよりも、思い切って好きな道に進める人は尊敬する。

インド人とのつきあい方 清好延

2010-02-05 | 
インド在住20年の著者が、自分の目で見た「インド人」像を語ったもの。インドには観光で行ったのと、仕事でインド人との付き合いがあるので、「みんな同じことを思ってたんだ!」とか、「こういう背景でこういう言動をするのか」という発見があって面白かった。例えば、インド人は頼みごとをしたときにほとんどの場合、「No problem」と言ってくれる。これは実際にできるかできないかを問わない。それは、「自分の前にいる人をがっかりさせない」ためらしい。できないことをできると言われるのは仕事では非常に迷惑だが、「うそつき!」と思うのではなく、「あー、自分をがっかりさせたくなかったんだ」と思えば、まだ許せるか?そして、やはりインドでは仕事がやり難い国らしい。起業の容易度、与信度などの項目で評価したDoing Business 2007では、1位がシンガポール、2位がニュージーランド、そしてインドは134位(175カ国中)という低迷ぶり。ちなみに中国は93位。しかもこれにはインフラ要因やインド人資質は含まれないとのこと。厳しい。