超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

暗黒物質を検出する新装置

2009年10月25日 10時03分00秒 | 宇宙
青い光は写真を撮影したときのフラッシュの色。Photo:IAS/SINC

物理学者らによると、宇宙を構成しているもののうち現在検知されているものは、全体の約5%にすぎないらしい。目に見えているよりはるかに多くの質量の存在によって引力が生じている、とするよりほかに説明のつかない動きが、はるか彼方の銀河系で観測されていることから、「暗黒物質(ダークマター)」の存在が推測されている。物理学界では、暗黒物質が宇宙に占める割合は約20%であり、残る75%は「暗黒エネルギー(ダークエネルギー)」という、宇宙の膨張をますます加速させている謎めいた力で構成されると試算されている。

スペインのサラゴサ大学の物理学者、Eduardo Abancens氏らのチームは、「シンチレーティング・ボロメーター」と呼ばれる検知器のプロトタイプを作成し、暗黒物質の検知を目指している。[シンチレーション検出器は電離放射線を測定する測定器。荷電粒子がある種の結晶に入射した際、閃光や蛍光を発する物質をシンチレーターと言い、この光を光電子増倍管で何倍にも増幅して電気信号に変換する。ボロメーターは、放射エネルギーを検出・測定するための非常に感度の良い温度測定器]

この検知器のプロトタイプは、映画『ライラの冒険 黄金の羅針盤』に小道具として出てきそうな装置で、内部には非常に純度の高い結晶体が使われている。この結晶体のどれか1つの原子の核に暗黒物質の粒子がぶつかるとエネルギーが発生し、純度の高い結晶体はそのエネルギーを伝導できる。

宇宙線の干渉を防ぐため、検知器は鉛で覆われて、地下約800メートルの岩盤下に埋められる。さらに、あらゆる動きが停止する絶対零度[摂氏マイナス273.15度]近くまで冷やされる。暗黒物質の衝突で予想される温度変化は華氏1度の数百万分の1というわずかなものだが、絶対零度に近い温度であれば、その変化を計測できる。

『Optical Materials』誌の8月号に掲載され、9月末にはオンラインでも公開された論文によると、この検知器は現時点で、原子核の振動と電子の公転のそれぞれによって生じる振動の違いを区別できる精度だという。Abancens氏は、5年以内に稼働を開始できるだろうと語る。

だが、検知器の動作を信頼に足るものにするためには、さらに精度を上げねばならない。しかも、プロトタイプは重さ46グラムだが、実用モデルは約500キロになる予定で、その規模でも同じ精度を維持せねばならない、と、米ブラウン大学のRick Gaitskell教授(物理学)は語る。同教授は今回の研究には関わっていない。

絶対零度に近い温度での伝導研究は「かなり課題が多い」とGaitskell教授は言う。同教授は過去10年にわたり、絶対零度近くでの検知システムの作成を目指してきた。

「われわれは現在、キセノンを使用している。これは摂氏マイナス100度程度と、絶対零度に比べれば高温で、工業用冷凍庫でもこれに近い温度まで冷やせるものがあるほどだ」と、Gaitskell教授は語る。

有機物をなんでもエタノール化

2009年10月25日 10時01分09秒 | 経済・経営・社会
バイオ燃料開発の米Coskata社は10月15日(米国時間)、ペンシルベニア州に新しい精製所をオープンしたと発表した。「半商業」運転を行ない、ほとんどのバイオマスをエタノールに変えることができる同社の技術を実証するという。

ペンシルベニア州マディソンに作られたこの実証プラントは、微生物を用いて、大半の有機物をエタノールに変える。同社はすでに2008年4月に、年間4万ガロン[約15万リットル]の生産が可能な「実証規模」の運転を開始している。Coskata社によると、同社プラントは年産5000万〜1億ガロン[約3億8000万リットル]まで拡張可能だといい、こうした大規模施設を、資金が集まれば2012年中に、米国南部でオープンしたいと考えている。ただし一番の目的は、この技術を他社にライセンスすることだ。

米General Motors社の支援を受けているCoskata社の技術では、さまざまな供給原料をエタノールの精製に利用できる。これは、トウモロコシやサトウキビに限定される競合他社の技術とは別物だと、同社はいう。Coskata社は、食用作物ではなく、廃棄物の利用に注力している。この方法だと、食物を燃料にするのかという議論を丸ごと回避できるからだ。

Coskata社の行政担当バイスプレジデントのWes Bolsen氏はWired.comに対し、エタノール生産にはさまざまな原料を利用できるが、「コストの面から言えば、おそらくは自治体の廃棄物がベストだ」と説明した。

Bolsen氏が言う「自治体の安価な廃棄物」には、普通ならごみ埋立地に向かうものがたくさん入っている[米国では生ゴミなども焼却処分せず埋め立てが一般的。さらに、Costaka社の技術であれば、古タイヤなども利用可能という]。もちろん、サトウキビ生産の副産物や木材チップといったセルロース廃棄物が安定供給されれば、その方が効率はいい。いずれにしろCoskata社としては、非食用の作物を原料とする製法が、バイオ燃料業界の前進に寄与することを望んでいる。バイオ燃料の生産には異論が噴出しているからだ。

「太陽の光で成長したバイオマスなら、なんであっても、乾燥物1トンあたりおよそ100ガロン[約380リットルの燃料]になる」とBolsen氏は言う。

秘密兵器はエタノール生産の工程だとCoskata社は言う。実証プラントでは供給原料として木材チップが用いられている。炉の中で原料を爆破し、副産物として生じる水素と一酸化炭素が、微生物の餌となる。微生物は老廃物としてエタノールを生み出す。

こうして生産された燃料では、ガソリンと比較すると温室効果ガスの排出量が96%も削減されると、Coskata社は主張している。生産に必要な水の量も、ガソリンの半分以下で済むという。また同社は、生産される燃料は「この製法で利用される化石燃料の7倍も『エネルギーポジティブ』だ」と述べている。

リリース

米特殊作戦軍、プラズマ・ナイフを開発完了?

2009年10月25日 09時59分18秒 | 軍事
米国防総省が作成した予算関係の文書によると、米国特殊作戦軍は、ブラスター銃に次ぐ優れた武器に関して「行なわれていたテストと実地評価研究を完了した」という。その武器とは、輝く電離ガスの刃が肉体を貫く『プラズマ・ナイフ』だ。ただしこのプラズマ・ナイフは実際のところは武器ではなく、命を救うための手術器具だ。

迅速な医療は、イラクやアフガニスタンでの戦闘による負傷者の死亡率を下げるのに極めて効果的であることがわかっている。衛生兵をできるだけ前線に配置して、完全な医療施設に移送する前に基本的な治療を行なうという方針により、戦傷者の死亡率は、朝鮮戦争時の25%から現在は10%にまで低下している。

プラズマ・ナイフはある意味で、焼きごてを傷口にあてて出血を止める、昔の焼灼止血法への回帰といえる。現代の外科医は、電気メスなどを同様の目的で使用している。[電気メスでは、人体に高周波電流を流してジュール熱を発生させ、この熱が瞬時に細胞を加熱し爆発・蒸散することによって切開作用を、細胞の水分を蒸発させタンパク質を凝固させることによって凝固作用をそれぞれ生じさせる]

プラズマ・ナイフでは、壊死した組織の外側にある多孔質層には損傷を与えずに貫通するプラズマ(高温の電離ガス)を生成する。つまり、太い血管が切断されるなどの理由で大量出血しても、他の組織には大きな損傷を与えずに出血だけを止めることができるということだ。

さらにプラズマ・ナイフは、手術用の切断器具としても利用できる。レーザー・メスなどと同様に、殺菌作用があって戦場に向いているし、切断しながら切り口を焼灼して塞ぐことが可能だ。[レーザー・メスは、切開面の組織壊死層が電気メスの10分の1程度で、止血作用にすぐれている。なお、「日曜大工や傷口の消毒や止血に利用できる」という民生用の『レーザー十徳ナイフ』も市販されている]

通常の医療用プラズマ・ナイフには主電源が必要だが、特殊部隊用のプラズマ・ナイフは低電力設計で装着可能と説明されており、バッテリーパックが別にあることが示されている(ジェダイ・ナイトの真似をしてバッテリーをあげないようにしよう)。

~WIRED 日本版~

大人の超合金『アポロ11号&サターンⅤ(ファイブ)型ロケット』

2009年10月25日 09時52分49秒 | ガジェット・玩具
 株式会社バンダイは、35年の歴史を持つ「超合金」の技術を結集して、実在する造形物をリアルに再現した、大人向けのこだわりのホビーアイテム「大人の超合金」シリーズを展開します。第1弾として『アポロ11号&サターンV型ロケット』(52,290円・税込)を2010年3月に発売します。
 「超合金」は1974年から展開しているバンダイを代表するブランドで、ダイキャスト(亜鉛合金)をメイン素材とし、「マジンガーZ」をはじめロボット玩具を数多く商品化してきました。
 今回立ち上げる「大人の超合金」シリーズは、「超合金」で培った技術を利用して、実在する造形物をリアルに再現した、塗装済み完成品モデルです。
 第1弾は、初めて月に到達した宇宙船『アポロ11号&サターンV型ロケット』を1/144スケール(全高約760mm)で商品化しました。本商品は、世界で最も実機に忠実に作られた「アポロ&サターンV型ロケット」塗装済み完成品モデルで、 “迫力”と“精密感”をお楽しみいただけます。また、発射から帰還までの、各行程をロケット分割でリアルに再現できる仕様となっています。
 主なターゲットは、機械、テクノロジー、宇宙好きの男性や、アポロの月面着陸当時小・中学生だった40代後半~60代の男性です。主な販売ルートは全国の模型店、玩具店、家電・量販店の模型・玩具売場、インターネット通販などで、2010年12月までに1万個の販売を計画しています。

■商品名 : 大人の超合金「アポロ11号&サターンV型ロケット」
■発売日 : 2010年3月発売予定
■価格 : 52,290円(税込)
■対象年齢 : 15歳以上
■本体サイズ : 1/144スケール 全高約760mm
■セット内容 : アポロ11号&サターンV型ロケット本体(第1段ロケットS-IC/S-Ⅱ Aft Interstage/
第2段ロケット S-Ⅱ/S-IVB Aft Interstage/第3段ロケット S-IVB/宇宙船アダプタ
SLA/支援船 SM/司令船 CM/打ち上げ脱出システム LES&BPC/支援船用アンテナ)、
月着陸船下降段(脚固定タイプ)、月着陸船下降段(脚開閉タイプ)、月着陸船上昇段、
宇宙飛行士2種、アメリカ国旗、縦置き用ディスプレイ台座(月面プレート、ディスプレイパーツ、
ネームプレート)、横置き用ディスプレイスタンド、LM-CSM用ディスプレイ台座・ディスプレイパーツ、
解説冊子(A5/16ページ)
■材質 : ダイキャスト、ABS、PVCほか
■販売ルート : 全国の模型店、玩具店、家電・量販店の模型・玩具売場、インターネット通販など

予約しようかな…。

著作権侵害ファイルを全部消さないと過大な罰金

2009年10月25日 09時51分07秒 | web
アムステルダムの裁判所の出した判決によると、The Pirate Bayに対して3ヶ月以内に著作権のあるトレントファイル(著作権を侵害しているファイルそのものではなく、あくまでもファイルの場所を示すファイルに過ぎず、実体はない)についてすべて削除すべきであると裁決しており、オランダのユーザーが著作権を侵害しているトレントファイルをダウンロードできないようにアクセスを制限しなくてはならないとしています。

もしこの判決を無視すれば、The Pirate Bayの3人のオペレーターは1ユーザーごとに5000ユーロ(約68万円)の罰金を毎日支払わなければならず、その最大額は3000万ユーロ(約41億1500万円)に達するとのことです。2009年10月8日に行われたWinnyの大阪高裁判決では金子氏に対して「著作権侵害に使うよう利用者に勧めておらず、ほう助は成立しない」「1審のように認めると、ソフトが存在する限り、無限に刑事責任を問われることになるので、罪刑法定主義の見地から慎重でなければならない」として、無限に責任を問い続けるのは不可能であるという主旨のことが触れられ、無罪判決に結びついたわけですが、オランダでは逆にほぼ無限に責任を問うようになったようです。

この件について、The Pirate Bayの設立者であるFrederik Neij、Peter Sunde、Gottfrid Svartholmmenの3人は上訴すべきかどうかを検討中だそうです。

既にこの件とはまた別に、スウェーデンの裁判所によって今年の4月17日に有罪であるという判決を出されており、懲役1年と映画とレコード業界に対して3000万スウェーデンクローナ(約4億円)を払うように命じられている件については上訴中なので、今回も上訴する可能性は非常に高いと思われます。

なお、前回の判決時には「よい映画では常に、ヒーローは最初に敗北を喫するが、最後には大勝利を収める。それはハリウッドがわれわれに教えてくれた唯一のことだ」と言ってみたり、あるいは著作権無視を公言し、意図的に違法コピーを援助していると明言したり、かなり過激な言動でも知られており、一連の裁判については海外のWikipedia上で詳細にまとめられています。

~GIGAZINEより~