歴史の切断

人々が楽しんで、普通にやってきたことなのに、無かったことになったものというのがあります。時代の雰囲気が許さず下火になって、いつのまにか無くなったのかもしれません。もしかしたら、偶然の落とし穴に落ち込んで、見えなくなったとも思えます。

　新潟県立図書館の児童サービスは、館が新しくなったときに消えてなくなりました。やってくれと要望もあったはずです。何故そうなったのかの理由も、歴史の闇に消えて無くなりました。
　私は、そのころボランティアを始めたばかりでしたが、ずっと後ろにいて「その人たちの声」を聞きました。「子どもたちに良い本を」「人生の一番初めに出会う本は・・・」「真っ直ぐそれに出会わせるために・・・」
　今、何故そんなことになったのか、よく分かるのです。またお前の想像か、と言われれば、そうかも知れませんし。

　県立図書館は交通の便が悪く、駐車場から歩く距離も結構ある。（私、隣の科学館あたりからベロタクシーとかソーラーカーとか、使えばいいと思ってんのよね。）
何はともあれ、協議会でも意見が出ているようです。学問の殿堂で子どもの声がうるさいという考え、市立図書館と役割分担すればいいという考え。予算削減の時代にどうしたもんかという考え。

紙芝居や昔の絵本や、語りの歴史にも切断がありました。
全国の諸先生方が　出版物や実践でそれらを回復していかれたのを、なんとなくイメージしています。今度は新潟版でやるんか、とボウゼンとする面もあります。価値観が分かれネットばやりになった今で、そんなことできるのか。ボランティア個人の考えは、それぞれが考えて決めることです。無理にやってつらい思いはしたくないですが、ちょっと踏み出すだけでもしてみるか、という気持ちもあります。