見出し画像

朝の光(聖書の言葉)

創世記 1-11章 (天地創造ーバベルの塔) 2018.10.3 (1)

創世記


創世記   1-3章 

(天地創造~堕落,救済)解説


創世記の1~3章の解説です。


創世記は天地創造から,

イスラエルの民の

エジプト移住までの物語です。


「ノアの箱舟」「バベルの塔」の話や,

アブラハム,イサク,ヤコブ

(のちにイスラエルと改名)

とその息子たちが出てきます。




はじめに


(創世記1:1 口語訳)


「はじめに

神は天と地とを創造された。」


この言葉は,

聖書全体の教えの中心です。


「創世記」の中には,

著者を示す箇所はありません。


既存の資料を集めて,

編集したと考えられています。


編集者は,

伝統的にはモーセだと

考えられています。


1章~11章までは

天地の創造と「神の贖い」の

歴史を述べています。


12章~終わりまでは,

イスラエルの民族の4人の父祖の歴史が

述べられています。




人の創造 


(創世記1:27 口語訳)

「神は自分のかたちに人を創造された。
すなわち,神のかたちに創造し,
男と女とに創造された。」


「神のかたち」の「かたち」とは,

ものの性格を外に現すものです。


イエス・キリストは,

神のかたちをあらわしています。


(ピリピ2:6-7 口語訳)

「キリストは,神の身分でありながら,
神と等しい者であることに
固執しようとは思わず,
かえって自分を無にして,
僕の身分になり,
人間と同じ者になられました。」




人の創造


(創世記2:27-31)口語訳 

「神は自分のかたちに人を創造された。
すなわち,神のかたちに創造し,
男と女とに創造された。
神は彼らを祝福して言われた,
『生めよ,ふえよ,
地に満ちよ,地を従わせよ。
また海の魚と,空の鳥と,
地に動くすべての生き物とを治めよ』。
神はまた言われた,
『わたしは全地のおもてにある
種をもつすべての草と,
種のある実を結ぶすべての木とを
あなたがたに与える。
これはあなたがたの
食物となるであろう。
また地のすべての獣,
空のすべての鳥,
地を這うすべてのもの,
すなわち命あるものには,
食物としてすべての青草を与える』。
そのようになった。
神が造ったすべての物を
見られたところ,
それは,はなはだ良かった。
夕となり,また朝となった。
第六日である。」




エデンの園


(創世記2:15-17)

「神である主は人を取り,
エデンの園に置き,
そこを耕させ,またそこを守らせた。
神である主は人に命じて仰せられた。
『あなたは,
園のどの木からでも
思いのまま食べてよい。
しかし,善悪の知識の木からは
取って食べてはならない。
それを取って食べるとき,
あなたは必ず死ぬ。』」


この神からの約束は,

人間の信仰,倫理の発展のために

与えられました。


人間の自制と克己のためでした。


この「エデンの園では」,

人間に意志の自由が

与えられていました。




(創世記2:23,24)口語訳 

「そのとき,人は言った。
『これこそ,ついにわたしの骨の骨,
わたしの肉の肉。
男から取ったものだから,
これを女と名づけよう』。
それで人はその父と母を離れて,
妻と結び合い,一体となるのである。」





アダムとイブ,罪を犯す


(創世記3:6,7)

「そこで女が見ると,
その木は,
まことに食べるのに良く,
目に慕わしく,
賢くするというその木は
いかにも好ましかった。
それで女はその実を取って食べ,
いっしょにいた夫にも与えたので,
夫も食べた。
このようにして,
ふたりの目は開かれ,
それで彼らは自分たちが
裸であることを知った。
そこで,彼らは,
いちじくの葉をつづり合わせて,
自分たちの腰のおおいを作った。」




最初の福音  


(創世記3:15 口語訳)

「わたしは,
おまえと女との間に,
また,
おまえの子孫と女の子孫との間に,
敵意を置く。
彼は,おまえの頭を踏み砕き,
おまえは,
彼のかかとにかみつく。」


この神の言葉は「最初の福音」です。


アダムとイブが罪を犯した後,

神から与えられたものです。


「お前」とは,蛇すなわちサタンです。


「お前の子孫と女の子孫」とは,

救い主・キリストのことです。


「かかとにかみつく」とは,

キリストが十字架にかけられ,

死んだことです。


相手に激しい苦痛をあたえても,

それは致命的なものになりません。


「頭を砕く」とは,

サタンが致命的な打撃を

受けたことです。


サタンに対する

完全な勝利を示しています。


キリストは,蛇のきずなから,

わたしたちを解放してくださいます。


キリストが

サタンに打ち勝つことによって,

わたしたちを罪,死,サタンから

解放してくださいます。




皮の衣


(創世記3:21)

「神である主は,
アダムとその妻のために,
皮の衣を作り,
彼らに着せてくださった。」


アダムとイブが罪を犯した後の
神のあわれみです。

ここに,神の人への望みと
神の人へのあわれみを
見ることが出来ます。

罪を犯した後アダムとイブは,
いちじくの葉で自分の腰を覆います。




(創世記3:7)

「このようにして,
ふたりの目は開かれ,
それで彼らは自分たちが
裸であることを知った。
そこで,彼らは,
いちじくの葉をつづり合わせて,
自分たちの腰のおおいを作った。」


神は人の裸を覆うために,
いちじくの葉をつづり合せた

覆いの代りに,
皮の衣を作って人に与えられました。

これは,神の罪人へのあわれみです。




パウロはつぎのように言います。


(ガラテヤ3:27)

「バプテスマを受けて
キリストにつく者とされた
あなたがたはみな,
キリストをその身に着たのです。」

イエス・キリストを信じるものは,
キリストを着ていると
パウロは言います。

これは,パウロの体験にもなりました。

また,イエスを信じる者が
受ける恵みでもあり,
体験ともなります。

イエス・キリストを信じる者は,
キリストに
覆(おお)われているのです。

旧約聖書のヘブル語で,
贖(あがな)うという言葉は,
覆うと言うことを意味します。

この言葉は,キリストに覆われ,
包まれることを表わします。

それは,
イエス・キリストを信じるものが
キリストを着ることによって
成就します。


○ ○


創世記4-11章

(カイン~バベルの塔)


解説



アベルとカイン


(創世記4:3-5)

「ある時期になって,
カインは,
地の作物から主へのささげ物を
持って来た。
また,アベルは彼の羊の初子の中から,
それも最良のものを,
それも自分自身で,持って来た。
主は,
アベルとそのささげ物とに
目を留められた。
だが,カインとそのささげ物には
目を留められなかった。
それで,カインはひどく怒り,
顔を伏せた。」


ここ(創世記)では,
アベルのささげ物が
優れているという理由は,
示されていません。

カイン自身が
正しくなかったからではないかと,
考える人もいます。

新約聖書では,
アベルが信仰によってすぐれた
捧げものをしたと記してあります。



(ヘブル11:4)

「信仰によって,
アベルはカインよりも
すぐれたいけにえを神にささげ,
そのいけにえによって
彼が義人であることの証明を得ました。
神が,彼のささげ物を良いささげ物だと
あかししてくださったからです。
彼は死にましたが,
その信仰によって,
今もなお語っています。」




アベルの血


(創世記4:10)

「そこで,仰せられた。
『あなたは,
いったいなんということをしたのか。
聞け。
あなたの弟の血が,
その土地からわたしに叫んでいる。』」


正しいアベルがカインの罪によって,

血を流しました。


そこに,

イエスの十字架の型を新約聖書は,

示しています。



(ヘブル12:24)

「新しい契約の仲保者イエス,
ならびに,
アベルの血よりも
力強く語るそそがれた血である。」


イエスの血は,
ゆるしと愛とを示しています。




アベルに罪はないが血を流し,
カインの罪はアベルを殺しました。

ここにイエスの型がありますが,

このカインにも,神は救いを与えます。



(創世記4:15)

「主はカインに言われた。
『いや,それゆえカインを殺す者は,
だれであれ七倍の復讐を
受けるであろう。』
主はカインに出会う者が
だれも彼を撃つことのないように,
カインにしるしを付けられた。」





アベルとカイン


(創世記4:1-16)

人は,その妻エバを知った。
彼女はみごもってカインを産み,
「私は,
主によってひとりの男子を得た。」
と言った。
彼女は,それからまた,
弟アベルを産んだ。
アベルは羊を飼う者となり,
カインは土を耕す者となった。
ある時期になって,カインは,
地の作物から
主へのささげ物を持って来た。
また,アベルは彼の羊の初子の中から,
それも最良のものを,
それも自分自身で,持って来た。
主は,アベルとそのささげ物とに
目を留められた。
だが,カインとそのささげ物には
目を留められなかった。
それで,カインはひどく怒り,
顔を伏せた。
そこで,主は,カインに仰せられた。
「なぜ,あなたは憤っているのか。
なぜ,顔を伏せているのか。
あなたが正しく行なったのであれば,
受け入れられる。
ただし,
あなたが正しく行なっていないのなら,
罪は戸口で待ち伏せして,
あなたを恋い慕っている。
だが,あなたは,
それを治めるべきである。」
しかし,
カインは弟アベルに話しかけた。
「野に行こうではないか。」
そして,ふたりが野にいたとき,
カインは弟アベルに襲いかかり,
彼を殺した。
主はカインに,
「あなたの弟アベルは,
どこにいるのか。」
と問われた。
カインは答えた。
「知りません。
私は,
自分の弟の番人なのでしょうか。」
そこで,仰せられた。
「あなたは,
いったいなんということをしたのか。
聞け。あなたの弟の血が,
その土地からわたしに叫んでいる。
今や,
あなたはその土地にのろわれている。
その土地は口を開いてあなたの手から,
あなたの弟の血を受けた。
それで,あなたがその土地を耕しても,
土地はもはや,
あなたのためにその力を生じない。
あなたは地上をさまよい歩く
さすらい人となるのだ。」
カインは主に申し上げた。
「私の咎は,大きすぎて,
にないきれません。
ああ,あなたはきょう私を
この土地から追い出されたので,
私はあなたの御顔から隠れ,
地上をさまよい歩く
さすらい人とならなければなりません。
それで,私に出会う者はだれでも,
私を殺すでしょう。」
主は彼に仰せられた。
「それだから,
だれでもカインを殺す者は,
七倍の復讐を受ける。」
そこで主は,彼に出会う者が,
だれも彼を殺すことのないように,
カインに一つのしるしを下さった。
それで,カインは,主の前から去って,
エデンの東,ノデの地に住みついた。



 ○



エノク


(創世記5:24)

「エノクは神と共に歩み,
神が取られたのでいなくなった。」


アダムとイブの罪によって,
死が入りました。

エノクに罪がなかったので,
死の罰はなく,召天されたのです。


 ♪ 「主と共に歩む」
(新聖歌355)

 1.
主と共に歩む 
その楽しさよ
主の踏(ふ)み絵いし 
御跡(みあと)をたどる

(折り返し)
ひと足ひと足 主にすがりて
絶えず絶えず われは進まん
      
2.
赤子(あかご)に等(ひと)しき 
か弱(よわ)きわれは
ただ主にすがりて いのちに歩まん

3.
花咲く野原も 
血に染(そ)む谷も
導(みちび)かるるまま 
主と共に行かん
      
4.
エノクの如(ごと)くに 
われをも上に
移させ給(たも)うまで 
日々主と歩まん


  ○


神と共に歩むノア


(創世記6:5-9)

「主は,地上に人の悪が増し,
常に悪いことばかりを
心に思い計っているのを御覧になって,
地上に人を造ったことを後悔し,
心を痛められた。
主は言われた。
『わたしは人を創造したが,
これを地上からぬぐい去ろう。
人だけでなく,
家畜も這うものも空の鳥も。
わたしはこれらを
造ったことを後悔する。』
しかし,ノアは主の好意を得た。
これはノアの物語である。
その世代の中で,
ノアは神に従う無垢な人であった。
ノアは神と共に歩んだ。」


「ノアは神に従う無垢な人であった」
とあります。

ノアは正しい人でした。

神はノアを助け,
悪を計っていた人々を
滅ぼそうとします。

ノアは信仰により,
船を造り,乗り込みました。

船はイエスの型でした。

悪の中から,
御心にかなうものを選び,
救い出すことは神の方法です。

ノアを選び出し,
信仰のない者から救い出しました。

神の救いは,
神の歴史の中に繰り返されます。


 ○


ノアの方舟・神の契約


(創世記9:11)

「わたしはあなたがたと契約を立てる。
すべて肉なるものは,
もはや大洪水の水では断ち切られない。
もはや大洪水が
地を滅ぼすようなことはない。」


洪水が終わり,
ノアとノアの息子の三人が助かります。

そして,神はノアと三人の息子たちに
次のような契約を結びます。


☆彡


(創世記9:9-14)

「さあ,
わたしはわたしの契約を立てよう。
あなたがたと,
そしてあなたがたの後の子孫と。
また,
あなたがたといっしょにいる
すべての生き物と。
鳥,家畜,
それにあなたがたといっしょにいる
すべての野の獣,
箱舟から出て来たすべてのもの,
地のすべての生き物と。
わたしはあなたがたと契約を立てる。
すべて肉なるものは,
もはや大洪水の水では断ち切られない。
もはや大洪水が
地を滅ぼすようなことはない。」
さらに神は仰せられた。
「わたしとあなたがた,
およびあなたがたといっしょにいる
すべての生き物との間に,
わたしが代々永遠にわたって
結ぶ契約のしるしは,これである。
わたしは雲の中に,
わたしの虹を立てる。
それはわたしと地との間の
契約のしるしとなる。
わたしが地の上に雲を起こすとき,
虹が雲の中に現われる。」



(ヘブル11:7)

「信仰によって,ノアは,
まだ見ていない事がらについて
神から警告を受けたとき,
恐れかしこんで,
その家族の救いのために箱舟を造り,
その箱舟によって,
世の罪を定め,
信仰による義を
相続する者となりました。」





(創世記9:13-15)口語訳

「すなわち,
わたしは雲の中に,にじを置く。
これがわたしと地との間の
契約のしるしとなる。
わたしが雲を地の上に起すとき,
にじは雲の中に現れる。
こうして,
わたしは,わたしとあなたがた,
及びすべて肉なるあらゆる
生き物との間に立てた契約を
思いおこすゆえ,
水はふたたび,
すべて肉なる者を
滅ぼす洪水とはならない。」






バベルの塔


(創世記11:4)

「そのうちに彼らは言うようになった。
『さあ,われわれは町を建て,
頂が天に届く塔を建て,名をあげよう。
われわれが全地に
散らされるといけないから。』」


人類最初の罪は,
「神のように善悪を知る者」
(創世記3:5)
になろうとしたことにありました。

人間が神に
取って代わろうとするところに,
人間の根源的な罪があります。

神は創造者であり,人は被造物です。




バベルの塔は,

五旬節の日(使徒2章)と

比べられます。


(使徒2:1-4)

「五旬節の日がきて,
みんなの者が一緒に集まっていると,
突然,激しい風が吹いてきたような音が
天から起ってきて,
一同がすわっていた家いっぱいに
響きわたった。
また,舌のようなものが,
炎のように分れて現れ,
ひとりびとりの上にとどまった。
すると,一同は聖霊に満たされ,
御霊が語らせるままに,
いろいろの他国の言葉で語り出した。」




ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「創世記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事