【麻薬】パチンコ依存【癌】

米国政府の調査で麻薬、癌といわれているギャンブル・マシーン。パチンコの問題で調べた事、考えた事を書いていきます。

ギャンブルの動機と関与・・・②

2010年02月03日 | パチンコ

序論

目的
このレポートはギャンブルの社会的、経済的、そして、文化的な調査に関するアカデミックな文献を再検討します。
その目的は、人々がギャンブルに持っている動機と、ギャンブルに対する関与の度合いに影響を及ぼす要因に関して、文献に書かれたことをまとめることです。
病理として過度のギャンブルを捉える医学的考え方にギャンブル依存はよっているのであるが、ギャンブル依存研究におけるこの知識の有用性に関して提言がなされます。
この再検討は(434の研究を引用する)、その結果、ギャンブル依存問題を取り扱う学者、保健実務家、および政策立案者や、何故人々がギャンブルするのかに関してもっと学びたいという、一般的な願望がある人々にとっても役立つかもしれません。

背景
文献の再検討は、スウェーデンの国立公衆衛生院(SNIPH)によって委託され、資金調達されています。
SNIPHは、スウェーデンの公衆衛生政策の総合的な目的を実行することを仕事とする国の機関です:
(その公衆衛生政策は、)全国民のために、同等の条件で、健康を確保する社会的な状態を生み出すことです。
SNIPHのギャンブル依存部門は、ギャンブル依存とその有害な結果に対する、知識ベースの予防と介在手段を開発します。
その努力の一部として、この部門は、1998年、1999年に行われた最初の国の普及研究などの、スウェーデンで行われたギャンブル依存の調査の大部分の融資を受けました[1]。
2007年に、SNIPHは、スウェーデンにおける、ゲーミングとギャンブル依存の公衆衛生的観点を得る、スウェーデン長期ギャンブリング研究(SWELOGS)という一連の研究を開始しました。
すべてを包含する目的は二つです:
全体の国民、および特定のセグメントでギャンブル依存の範囲を測定し、防止の有効な手段を進展させるのに使用できる決定因を特定すること。
研究の名前が示唆するように、設計は長期的で、ギャンブル依存の一連の測定が定期的に行われます。
国の普及研究の1番目は、問題ギャンブラーと対照群に対する徹底的、追跡的な面談によって補足されるでしょう。
追跡調査の目的は、ギャンブル問題を進展させる生物学的、心理学的、社会文化的な危険因子をより完全に理解することです。
この広範囲にわたる計画に備えて、SNIPHは多くのアカデミックな分野でのギャンブルに関する文献の概観を行い、また委託しました。
その意図は、知識、方法、および理論の現状の実態を把握することです。
レビューの分野は、若年ギャンブル[2]、ギャンブル依存の生物学的要因[3]、ギャンブルおよび犯罪[4]、および包括的な生物心理社会学的なモデル[5]を含んでいます。
このレポートは、関与の度合いに影響を及ぼすギャンブルに参加する人々の動機と要因をともなう、社会的、経済的、そして、文化的側面におけるギャンブルに関する文献の概観を示します。
SWELOGSは、第2世代のギャンブル依存普及調査であることを目指します。
その意図は、単に長期間の部門相互のギャンブル問題の範囲を測定するだけではなく、ギャンブル依存の危険因子をも特定することです。
それは、また、危険因子が個人的であるだけではなく、ギャンブルの社会的、経済的、文化的背景に見出されることを想定しています。

手順
このレビューは、著者のギャンブルと関連する問題に関する雑誌論文、レポート、および本の個人的な収集に基づいています。(ギャンブルの分野の約10年間の調査機関にわたって蓄積されました)。
収集は、現在2500以上のタイトルを含み、内容に文献情報だけではなく、キーワードと注記も含んでおり、そのすべてが電子データベース(トムソンEndNote)に記録されています。
収集は、ギャンブルの社会的、文化的な局面に関する国際的に利用可能な文献に関してかなり完全です。
収集は、著者の個人的な関心である馬の賭けに関する経済的文献に関しても広範囲にわたります。
収集の成果の大部分が英語ですが、著者が読むことができる、スカンジナビア語、イタリア語とドイツ語という他の言語の項目も含んでいます。
このレビューの書く間、いくつかの対象領域に関して間隙を埋めるために約50の書名が収集に補足されました。
これらの学術的な成果は、インターネット検索と、学術文献のウェブベースのデータベースにアクセスすることによって、主要な記事の文献リスト上に見出されました。
その文献に新しい視点を与えるため、そして、どのようにそれを表せば良いかのために、社会的、文化的な分野[6Ch. 1, 7.10] のギャンブル研究の初期の概要は、記述と内容構成の後の段階まで考慮に入れられませんでした。
これによって、テキストのいくつかの比較的重要でない調整が引き起されました。
テキストはSWELOGS調査チームのメンバー(Rachel Volberg, Sten Ronnberg and Marie Risbeck)のコメントの恩恵を受けました:
彼らの情報提供に感謝します。

限界
どんな調査をレビューに盛り込むかに関して、限界が発生しました。
ギャンブルは多面的活動です(経済的、社会的、そして、文化的な枠組みの中で、生物学的、心理学的、そして社会的な要素によって形成される関与の度合い)。
したがって、ギャンブルでの多くの学究的な成果が心理学的、社会的、文化的な問題についての議論を盛り込み、そして、個人心理学、社会心理学および社会学との区別は全く明快ではありません。

ギャンブル依存普及研究含む生物学的、精神医学的、そして、心理学的な調査が支配的なすべての調査は、このレビューから除かれました。
その文献の概観の多くが[11-27]にあります。
ギャンブルに関する動機の経済的研究は盛り込まれましたが、リスクの認識と認識的な探索法に関する、明らかにギャンブルに関するかギャンブラーの意志決定に関連するもの以外の比較的莫大な文献は、除かれました。
したがって、
後悔理論 [28]【regret theory:経済学、社会心理学で後悔を最小化するよう選択行動するとする理論】、
リスキーシフト[29]【risky shift:社会心理学における集団極性化現象の一つ】、
基準率錯誤[30]【base rate fallacy:決定理論において、基本統計比率の考慮がされなかった為に、効果が誤った原因に起因している論理的推理の一般的誤りをいう 】、
主観的確率[31]【ベイズ確率論において、命題の確かさ、信頼の度合いを扱う】、
可用性バイアス[32]【availability bias:意思決定論分野で、自身の経験等から無意識的に偏りがちな傾向をいう】、
反実仮想[33]【counterfactual thinking:~しておけばよかった等の後悔の感情や思考が及ぼす影響の考察】、
プロスペクト理論[34]【prospect theory:リスクを伴う決定がどのように行われるかについての理論】、
などの概念や理論は、議論されなかった。
この理由は、通常、心理学的な構成要素が支配的であるということです。
一般的に、これらの理論は心理学的な実験でテストされます。
同じ理由から、社会的な学習理論[35]と同様のアプローチ[36, 37]に基づいたギャンブル調査の大部分は盛り込まれていません。
ギャンブルへの参加または関与の度合いに影響を及ぼす要因についての人々の動機についてあまり論じないか、まったく論じないという理由で、経済的、社会的および文化的な科学の中では、以下の研究領域での研究は盛り込まれませんでした。

・ギャンブルの社会経済的な影響度、例えば、社会的費用と社会全体への便益の測定[38-42]。
・地域経済と都市のスペースの活用におけるギャンブル開催地とカジノの立地の影響については、Nichols [43]による研究を参照してください。
・大当たり勝者の職場定着における変化、態度、および生活満足度については、Binde [44]が研究の一覧を示しています。
・社会におけるギャンブルに対する公的業務と管理を含む、政治的および政策科学に関する研究と議論[45, 46]。
・ギャンブル法と規制に関する研究(Gaming Law Review参照)。
責任を伴うギャンブルについての研究と議論[47-50]。
・宝くじと他のゲームの収益を最大化する計画の経済学的研究[51-53]。
・ギャンブル課税問題[54, 55, 56Ch. 19 and Sect. M, 57]。

レビューには、最新の関連する調査と理論を含んでいます。
50年以上前のいくつかの研究が引用されています。
民族誌学的、数学的研究は別として、それらより古いギャンブルの実証的研究がほとんどないのです。
これは網羅的なレビューではありません。
議論した様々な対象のすべての研究が、すべて参照をつけられているというわけではありません。
重要な研究と代表的事例が引用された影響から選択がされています。
しかしながら、いくつかの場合、ある問題の研究が内容に関して非常に変化するので、すべての知られている研究が引用されます。
ギャンブルの経済的、社会的、文化的な調査について、意図は「バランスのとれた」記述に必要ではありません(出版量や影響力に関して)。
このレポートの目的に特に関連しているか、または、そうすることが余り事前知識のない読者の理解の助けになるなら、調査はさらに詳細に議論されるでしょう。

重要用語と考え方
レビューで使用される多くの主要な用語と考え方が、ここで明確化されます:
ギャンブル依存研究
公衆衛生観点からの調査は、全人口あるいは特定の人口における、過度のギャンブルの普及、性質、および原因となる要素に関する知識の増大を目的とします。
社会的、経済的、そして文化的な調査
上記に記述された範囲に区切られ、このレポートで再検討された、ギャンブル動機と関与の調査。
動機
「動機」は、ギャンブル行動を含む、人間行動の研究で広く使用される考え方です。したがって、そのより正確な意味はさまざまな種類があります [58]。
このレビューでは、動機は一般的な意味で、人が特定の活動に従事する理由、または特定の仕方に振る舞う理由として使用されるでしょう。
関与
「関与」という用語は、賭け事における、係わりの強度を示します。
関与は、ギャンブルの頻度、ギャンブルに費やされる時間やお金、係わっているギャンブル形式の数、および、より一般に賭け事に係わる水準などの要素を含みます。
動機と関与の区別は明快ではありません。
人が賭け事に係わるのは、ある種の動機があるはずでしょう。
動機が強いなら、関与は高くなるでしょう。
しかしながら、再検討された文献において、少なくとも、何故人々が様々なギャンブル形式に係わるかという事を説明する要素としての動機と、甚だ複雑であろう過程からくる結果としての関与の間には、明白な区別がしばしばあります。
ギャンブルへの関与の度合いに大きな差異があるが、ギャンブル問題のあるなしにかかわらず人々にはギャンブルに対する同じような動機を持っているので、この区別は、このレビューの目的に関連しているように思えます。
結論を下すセクションで、これらの件については、さらに議論されるでしょう。

アウトライン
この序論のあとに続いて、レビューは4つの概観部から成ります:
社会学的アプローチ、経済学的アプローチ、文化的なアプローチ、およびギャンブル行動の包括的なモデル。
これらのセクションは、特定のタイプの調査のさらに小区分に分割されます。
そのようなそれぞれの小区分の終わりに、ギャンブル依存研究として再検討された調査の関連性についての簡潔な議論があります。
ここでの焦点は、ギャンブルへの参加に対する動機と、ギャンブルへの関与の度合いに影響する要因、例えば、人々がギャンブル依存を進展させる危険に関連するかもしれない動機や要因といったものとなります。
結びの言葉では、再検討された調査のギャンブル依存に関する関連性について、まとめと議論が行われます。
最後に、434件の引用文献の一覧があります。


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