2022.11.23(水)
雨の一日。
これも悪くない、と思えるほどに落ち着いて過ごす。
父の命日。
息子が仕事前に車で墓参りをしてくれた。
毎年、そういう連絡がある。
自分が10代のころに亡くなった祖父をどんなふうに思い出しているのだろう。
最後の日、学校が休みだった息子二人が病室を訪ねてくれた。
「また来るよ、おじいちゃん」という孫の声に、もう意識もあやうかった父の腕が「わかったよ」とでも言うかのように少しだけ上がった。
それから2、3時間して、父の耳元で声を出して本を読んでいた私の前で、こういうのが「眠るように」というんだなと納得できるように、父は静かに息をひきとった。
こんなに時間がたつと、父の具体性が少しずつ薄くなって、どんどん想像の部分ばかりが大きくなるような気がして、少し寂しい。
私は結構きついことを言ったりしたんだけれど、大人になってからはすっかし優しい父になってしまっていたなあ、とか。
あの最後の日のことを毎年相方に話すので、私の中では、父の腕の上がり具合が映像としてどんどん洗練されてきて、名カメラマンが撮った鮮やかな映画のワンシーンのようになっている。
笑っちゃうくらいに・・・。
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