■太古の海で
熱風の街を 追い立てられるように歩く
からだにまとわりつく熱が 太古の季節につながる
深い海の中で すれちがった時間を
思い出と名づけて 抱きしめる
歩いていると 際限なく生まれる
キミとキミの愛する人への ありったけの言葉
わたしを通り越して 気持ちを通わせた
キミとキミの愛する人の 秘めやかな部屋
くだらない時間が わたしのまわりで躍る
振り向くだけの 終わった世界
ここを出でて 新たな速度を得る
キミの未来が わたしにも見える
熱風の街で 思いを馳せる
冷たい太古の海の中
出会ったことが奇跡なら
もう泣くこともないだろう