隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

「自分が歌ってほしいと思う曲を」~スピッツ J POP TALKIN' より

2013年09月17日 00時26分41秒 | スピッツ

2013.9.14(土) 22:00-22:30
J-POP TALKIN'
by  田家秀樹


  http://www.nack5.co.jp/program_901.shtml?date=2013-09-21


 横浜が野外ライブで大盛り上がりの夜、この番組がオンエアされていました。
 メンバーが、パーソナリティーであり古くからの知り合いの音楽評論家・田家さんを信頼している感じがあるので、この番組はぜひ聴きたいと思い、radikool で録音しておきました。
 では、いつもながらのアバウトな再現ですが・・・。

 最初に、結成25周年を迎えるpillowsのニューシングル「ハッピー・バースデー」が流れて、気持ちよかった~。


 草野「今日のインタビューは、これからのスピッツを再認識させてもらった・・・、そんなインタビューでした」

  「小さな生き物」流れる

 「さらさら / 僕はきと旅に出る」のときも出たけれど、「アルバムリリースのときには忙しくて出られないかもしれない」ということだったけど、無事にインタビューできました」と田家さん(ココ)。田家さんのブログによると、8月末に行われたインタビューのようです。
 田家「『小さな生き物』、スピッツらしいタイトルですね。大げさなこと、居丈高なこととは距離をおいてきた彼らが今だからつけたタイトル…そんな気がします」


■「中学生の頃、将来のバンドのジャケットを考えてた」
 田家「シンプル、隙間を意識したサウンド、というようなキーワードを『さらさら』のインタビューのときにお聞きしましたが、それに沿って、レコーディングが行われたのですか」
 草野「そうですね。だから、わりとバンドサウンドを基調にした曲が多いと思います。1曲、ディスコの曲がありますけど(笑)」
 田家「ちょっとおしゃれ関係な・・・ね(笑)」
 前のインタビューのときの田村くんの「タイトルはもう決まっているけど、今は言わないほうがいい」発言から、
 田村「タイトルはけっこう早くから決まっていたよね」
 テツヤ「ジャケ先だからね(笑)」
 田家「ジャケ先っていう言葉も珍しいね(笑)」
 いわゆる「曲先」「詞先」ということからの「ジャケ先」。
 草野「アルバムが出たら次のアルバムのジャケットとか考えるのがけっこう楽しくて。中学生くらいから、先々自分がバンドを組んだら、こういうジャケットのアルバム作りたいなって想像してラフを描いたりしてた。だから今でも、曲のアイデアより先にジャケットのアイデアを考えるのが好きで」
 田家「じゃ、『小さな生き物』という曲より先に?」
 草野「ええ。グライダーで空を飛ぼうとしている人っていうイメージが。それにタイトルをつけるとしたら、『小さな生き物』っていうのはぴったりかもしれない、と」
 田家「あの段階(シングルがリリースされた頃)でレコーディングがほぼ終わっていたとしたら、リリースはもっと早くてもよかったのでは?」
 草野「そうなの?(笑)」
 テツヤ「それは大人の事情で」
 でもマスタリングを実際にはアメリカに行かないで行ったので、3回くらいやり直して、けっこう時間がかかったそうです。

 田家「マスタリングを3回もやり直したというのは、納得がいかなかったんですか」
 草野「オレらの意識も変わってきたんだけど、10年くらい前はデカイ音で聴こえるように、という意識だったのが、最近は・・・音を言葉で表すのは難しいんですが、音が立体的に聴こえるとか、すきまがわかるようにとか、ということなので。今回はアメリカに行かない分、3回やりとりしてしまった・・・という」
 田家さんから「9月11日リリース」にとくに意味があったのかと聞かれて、
 草野「それはたまたまです。9月発売って多いんですよ。因縁は感じなくはないですけど、たまたまです」


■映画を観たあと、有楽町を歩いているときに
 草野「アルバムの全体像っていうのはあまり考えてなくて、1曲1曲みんなで合わせていって13曲そろったら、意外にまとまりのあるアルバムになったなと。つくったのが2011年、2012年だったので、その頃の心のありようは反映されているかなとは思います。3.11をきっかけに、ものの見え方とかも変わってきちゃっているので。前のアルバムの『とげまる』を作ったときとはかなり変わってしまったので」
 田家「それはわかりますね」
 草野「毎回言ってるんだけど、今回はとくに、スピッツとしても新しいスタートという意識は強かったと思います」
 田家「『小さな生き物』はいつごろできたんですか」
 草野「いつものようにメロディーが浮かんで、それに歌詞をのせて作ったんですけど・・・。あ、これ、メロディーが浮かんだときを覚えてるな。有楽町を歩いているときだな(笑)。夜映画を見たあと、鼻歌うたいながら歩いてて、あ、このメロディー、いいかもって、携帯にメモった記憶があります」
 田家「どんな映画だったんですか」
 草野「なんだっけなあ。いろいろ見てるんで忘れちゃったけど。でもメロディーはそうやって『降りて』くることがあるんで」

     「未来コオロギ」流れる

 
■スピッツの曲に登場する小さな生き物たち
 田家さんの言葉で、アルバム『小さな生き物』の一面が語られる。
 3.11以降の心のありよう、ということで、例えば、「顔をあげて 遠くを見てくれよ 生き返った鳥の群れを」などの歌詞や、登場する小さな生き物たちのこと。そして、「オパビニア」
 草野「昔から(生き物は)多いんですけどね」
 田家「そうね、オケラもあったし(笑)」
 草野「ネズミの進化もあったし(笑)」
 田家「オパビニアは最初に聞いたとき、ラトビニアとかあるし、場所の名前かと思いました」
 オパビニアの説明のあとで、
 草野「カンブリア紀のあのときに絶滅しちゃって、もう子孫はいないというところにロマンを感じてしまって。オパビニアとアルマノカリスという生き物がいて、すごいヘンな形をしていて、ファンが多いんですよ。ぬいぐるみとかも売ってたりするんですよ。熱狂的なファンもいて、やっぱりマサムネさん、オパビニアを取り上げてくれた!って言ってる人もTwitterでいたりして(笑)」
 誰とも似てないよ、というものの象徴だそうです。
 田家「コオロギは?」
 草野「コオロギは、バンドマンのメタファーというか。スズムシでもいいんですけど、鳴く虫ということで、なんとなくバンドマンっぽいなと」
 田家「事務所の名前もグラスホッパーで、バッタですよね」
 草野「そうですね。歌もあるし。バッタとかコオロギって、虫ん中でもオレは好きなんで(笑)。未来コオロギっていう言葉は、ふっと浮かんだんですよ。でも、これ、マンガとかのタイトルであったのかなと思って、google検索してみたら、今まで使っている人がいなかったんで、これはオリジナルだな、しめた!と思って。『三日月ロック』はいたんですよ。そういうブログをやってる方がいて。でもそれは一人だけだからいいかなと思って」
 田家「それはスピッツのファンじゃないですか」
 草野「でも、『三日月ロック』が出る前だから。とげまるはね、そういう名前のタワシがあって(笑)、ま、それだけだからいいかな、と」
 田村「でも、それを見てつけたんじゃなくて、草野が思いついて調べたら、あったんであって」
 草野「そう、そう」
 田家「未来コオロギはゴロもいいですよね」
 草野「自分でもそう思ったんで。未来という言葉を使いたかったし。ま、40過ぎると未来もだんだん少なくなってくるんで(笑)。
 田家「再生、というか、再生感というのを感じますね。アルバムを通して」
 草野「・・・、そうですね。ま、この2、3年は希望のある歌詞を歌いたいというか・・・。自分が歌ってほしい曲を作っているという感じですかね。元気ないとかにね。元気ないときに、No future ! とか言われても、元気でないですからね(笑)。元気あるときは、No future ! で拳振り上げたりできますけどね」

  「オパビニア」流れる

 田家さん、このアルバムは、小さな生き物が生きにくい時代の、その小さな生き物への、彼らからのエールなのだろうと語ります。
 田家「ま、その中に人間も含まれているのでしょうけど」
 オケラ、エスカルゴ、グラスホッパー、スズムシ、ネズミ、猫、ホタル・・・スピッツのアルバムに登場する生き物たち。


 ・・・来週に続きます。


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