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米国ボランティア所得税援助(VITA)のご紹介

2021-10-21 | 税制

ボランティア所得税援助(VITA)プログラムは、米国内国歳入庁(IRS)によって主導され、コミュニティの中低所得世帯向けに無料の所得税申告サービスを提供することを目的としています。本稿では、VITAプログラムの流れ及び誰が当該援助を享受できるかについて紹介します。

 

VITAプログラムは、年収が56,000ドル以下の者、障害者、高齢者及び英語を母国語としない納税者に対して、無料の税務支援を提供しています。VITAプログラムはIRSによって管理されますが、VITAの会場はIRSのパートナーによって運営され、会場のスタッフはコミュニティに貢献したいボランティアから構成されています。IRSによって認証された税務相談サービスを提供する資格を持っているボランティアは通常、非営利団体(NPO)の定年退職者です。

 

VITAプログラムは無料だけではなく、確定申告に信用できる支援を提供しています。VITAプログラムに参加するすべてのボランティアは、IRSによる標準的な税務トレーニングを受け、且つ資格試験に通過しなければなりません。トレーニング内容は税務知識だけでなく、納税者情報のプライバシーと機密性を維持すること等に関するモラル・トレーニングも含んでいます。IRSは、プログラムに参加するボランティアの持つ税務知識に対し要求し、かつ確定申告書の質を保つためにVITA会場による確定申告書が提出される前に二次審査を通過しなけれならないと要求しています。このプログラムの下で、VITAボランティアは確定申告シーズンごとに数百万の連邦税・州税申告書を準備しています。ボランティアはまた、納税者を支援して何千ものセルフ税務申告書を準備しています。

 

注意すべき点としては、VITAプログラムは以下のフォーム準備を支援することができません。

 

(1) 別表Cに家屋の損失、減価償却がある場合、あるいは家屋が商業用途を有する場合

(2) 複雑な別表D(キャピタルゲイン・ロス)

(3) Form SS-5(社会保障番号申請)

(4) Form 8606(非控除IRA)

(5) Form 8814(子供が両親の税率で納税する)

(6) Form SS-8(連邦給与税及び所得税の源泉徴収のための就労者身分確定)

(7) Form 8962(税制優遇)の第4節と第5節

 

VITAプログラムの参加要件を満たす場合、VITAの会場に下記の書類を持っていく必要があります。

 

(1) 既婚者は夫婦2人とも現場に出向かなければならない

(2) あなた及びあなたの配偶者の顔写真付き身分証明書(夫婦が共同して確定申告する場合)

(3) あなた、あなたの配偶者及び被扶養者の社会保障カードまたは個人納税者番号の書類

(4) あなた、あなたの配偶者及び被扶養者の生年月日

(5) 昨年度の確定申告書のコピー

(6) あらゆるForm W-2、Form 1098及びForm 1099

(7) Form 1095-A(健康保険)

(8) その他の収入情報

(9) あらゆる適用される控除及び税収優遇情報

(10) 保育園に支払った総費用と保育園の納税者番号

(11) 銀行口座の証明書類(還付金を直接銀行口座へ振り込むことを選択する場合)

(12) 昨年度の確定申告に対して、Form W-2がない場合、IRSによる収入記録のコピーが必要

 

インターネット上でVITA会場検索ツールを利用して現地のVITA会場を調べることができます。VITAの会場を選定する際、セルフ税務申告ソフトを利用し、IRSの認証されたボランティアの支援の下で基本的な連邦税申告書及び州税申告書を自身で記入することができます。ただし、当該オプションのご利用は選択リストに「セルフ申告」がある会場に限りますので、会場に行く前にご確認ください。


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