会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

名証、ECIを上場廃止に(日経より)

名証、ECIを上場廃止に

名証セントレックス上場のECIという会社が上場廃止になるようです。

「名古屋証券取引所は新興企業向け市場セントレックスに上場するバイオベンチャーのECIの株式を、11月1日付で上場廃止にする。有価証券報告書を期限の9月30日までに提出できなかったため。」

提出できない理由は会社のプレスリリースで開示されています。

平成24年5月期有価証券報告書の9月30日までの提出断念及び当社株式の上場廃止の見込みについて(PDFファイル)

「・・・当社はATLANTA 社からの契約一時金の入金を待ち、その結果をもって債務超過解消を目指す方針でしたが、8月中には入金がなく、当該契約にかかる売上計上処理等が完了せず、連結決算業務に滞りが生じたため、有価証券報告書の法定提出期間内に提出できない旨公表したことから、監理銘柄(確認中)指定理由を追加されております。

また、9月7日付「一時会計監査人の辞任に関するお知らせ」のとおり、一時会計監査人から、監査の実施に必要な資料が提出されないこと及び一時会計監査人に対する監査報酬の未払いが続いていることにつき指摘を受け、当社の平成24 年5月期決算に係る監査が未了のまま一時会計監査人が辞任することとなりました。」

仮に入金したとしても、収益認識的にはどうなのでしょうか。

また、監査報酬未払いが監査人辞任の理由というのは珍しい事例です。特殊な事情がある場合には、前払いで監査報酬をもらうべきなのかもしれません。資料が出てこないというだけなら、辞任ではなく、意見不表明か限定付意見でしょう。

(監査報酬が滞るということは、監査人から会社への金銭の貸付が発生したのと同じですから、独立性の面からも問題となります。協会の倫理規則でもふれていたと思います。例えば、数千万も監査報酬の滞留債権が発生したら、会社が破たんするかもしれないような監査意見は出しづらくなる(あるいは外部からそのようにみられる)かもしれません。)

一時会計監査人の辞任に関するお知らせ(PDFファイル)
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