東証1部上場のフタバ産業から関連会社への不正支出をめぐり、1月に逮捕された元常務らに続き、元社長も逮捕されたという記事。
「県警やフタバによると、関連会社は、名古屋市のロボット製造業「ビジネスデザイン研究所」(BDL)。小塚容疑者らフタバ旧経営陣は2005年8月~09年2月、自社や子会社などを通じてBDLに総額約31億円を不正支出していたとされる。」
フタバ産業不正融資:元執行役員ら「前社長が隠蔽指示」(毎日)
監査人や監査役に対して虚偽の説明をしていたようです。
「捜査関係者によると、不正融資は商品取引の名目で08年3~4月に行われた。フタバは同9月に監査法人から商品の取引について「実態がない」と指摘を受けたが、加藤容疑者らはこの際、取引が正規の社内手続きを経ていない融資だったと当時の社長の小塚容疑者に報告したという。
加藤容疑者は調べに対し、「小塚容疑者からは取引先への振り込み名目を変更するように指示された」との趣旨の供述をしている。他の複数の社内関係者も指示があったことを認めているという。
小塚容疑者の提案を受け、取引の名目は決算上、「商品代金」から「開発費」に変更された。小塚容疑者らは社内の監査役に「取引は問題ない」とする報告書を渡し、監査法人にも説明したという。」
資産科目ではなく費用科目で処理すれば、監査人も納得すると考えたのでしょうか。
前社長及び元役員らの逮捕について(フタバ産業)
驕る平家は久しからず---フタバ産業元社長の逮捕にみる名門・優良企業の油断と驕り(現代ビジネス)
「トヨタやその系列企業は手堅い経営を続け、着実に利益を積み上げてきたが、いつの間にか身の丈を超えた膨張が始まり、経営の絶頂期に油断や驕りが生じていた。その象徴のひとつがこの「フタバ産業事件」だったのである。決算虚偽記載などの責任を取り、小塚氏は2009年3月31日付で社長を引責辞任していた。」
「小塚氏は一時「名経営者」と言われた。グローバル化を進め、事業を拡大させた。同時に「独裁者」でもあった。独裁者とリーダシップは紙一重である。小塚氏の場合、周囲をイエスマンで固めて、多様な意見が経営に反映されなくなった。そこには油断と驕りがあったと言っても過言ではない。」
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当サイトの関連記事 その2 その3(注:ニュース記事へのリンクは切れています。)
2006-08年の決算について虚偽記載があり、訂正をしています。その後、この不正支出事件が明らかになり、経営陣が交代したようです。