空調設備大手で東証1部上場の「大気社」が、工事原価を過少計上して、総額約26億円の連結経常利益を水増ししていたという記事。
過年度決算の一部訂正について - 2007年1月31日 -
これによると「工事原価の一部について協力業者への発注および原価計上を保留したまま未払いとする、あるいは、ある現場の工事原価のうち一部を次年度以降に完成する他の現場の工事原価へ付け替えるなど、不適切な原価処理が過年度にわたって行われていた」とのことです。
粉飾の手口としては非常にありふれています。
過年度決算(経常利益)への影響は、2002年3月が33百万円で、その後毎年増えていき、2006年3月期は約12億円です。純資産で見ると2006年3月期末で約15億円(純資産の約2%)であり、経営がおかしくなるほどの規模ではありません。しかし、粉飾額が徐徐に増えていたことを考えると、内部告発のおかげで、会社が危うくなるところまでいかずにすんだのかもしれません。
再発防止策としては、「現場所長に与えられている工事発注権限の見直し、相互牽制の効く組織体制の構築などの直接的な施策」と「法令遵守を徹底するための社員研修の拡充、ガバナンスの 効く経営体制への変革等のより根本的な施策」を挙げています。
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