新銀行東京が、旧経営陣2人に約5億円の損害賠償を求める訴訟を起こしたという記事。
「旧経営陣約10人のうち両氏を訴えた理由として、(1)経営責任者だった仁司氏と融資の審査担当だった丹治氏に主な責任があるのは明確(2)両氏の在職中の決裁書類など裁判に提出できる十分な証拠がある、などの点を挙げた。
もともと同行は、貸し渋りに悩む中小零細企業への融資を目的に石原慎太郎知事が2期目の公約に掲げ、都の主導で設立された。巨額の赤字を受けた同行の外部調査では、ずさんな審査による融資が問題視された一方、金融庁の検査では過大な融資目標を設けた都の経営への関与も経営悪化の一因と指摘されている。」
元代表執行役及び元執行役に対する訴訟の提起に関するお知らせ(PDFファイル)
会社のプレスリリースによれば、被告は、会社の財務体質を健全に保ちながら経営を行うべき善管注意義務ないし忠実義務を負っていたのに、信用リスク管理を怠った結果、巨額のデフォルトの発生により約140 億円を超える損害を被ったため、損害賠償を請求するのだそうです。
具体的には、この銀行の中核的商品であった小口定型3 商品(中小企業向け融資・保証商品)の販売を遅くとも平成18 年8 月には中止すべきであったのに、漫然と放置していたとされています。
これだけだと、単に経営判断を誤ったというだけ(それはそれで都の税金を無駄遣いしたという意味で責任重大ですが)のように思われます。善管注意義務違反を問われるようなことなのでしょうか。
そもそも金融機関があまっているというのに、役に立たない銀行を新たに作ってしまったのが間違いのもとなのでしょう。
新銀行東京:旧経営陣2人を提訴…5億円賠償求め
解説:新銀行東京、旧経営陣を提訴 不当との指摘も /東京
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