金曜日の恒例となっているデロイトトーマツの新型コロナ感染者発表です。先週の3倍の6人になってしまいました。
「当グループのデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社に所属するメンバーが4月23日に1名、4月26日に2名、有限責任監査法人トーマツに所属するメンバーが4月26日、4月29日にそれぞれ1名、およびデロイト トーマツ コンサルティング合同会社に所属するメンバーが4月26日に1名、新型コロナウイルスへの感染検査で「陽性」であることが判明しました。」
頼みの綱はワクチンです。すでに日本向けに5千万本超が出荷されているという報道もあるのですが...
EUから1月末以降出荷のコロナワクチン、日本へが最多の5230万回分(4月22日)(ブルームバーグ)
「EUは1月31日から4月19日までに43カ国向けに1億3610万回分のワクチン輸出を許可した。ブルームバーグが内部文書を確認した。このうち約5230万回分が日本に出荷された。次いで英国向けに1620万回分、カナダ向けが1280万回分だった。ワクチン出荷の文書は21日、ブリュッセルでEU加盟国大使に回覧された。」
4月30日現在で、累計接種人数が2,493,961人(うち2回接種完了 995,758人)(Yahooより)ですから、接種回数にして350万回程度です。差し引き計算すると、減耗がないとして、EUからの輸入分だけで少なくとも4900万回分ほどがどこかで在庫になっている(1日30万回接種として5か月分超)ことになりますが、(政府の物流管理がよほどずさんでない限り)ちょっとあり得ない数字です。
「出荷」とありますが、未出荷も含めた輸出「許可」分が5千万回分というだけなのかもしれません。
別の報道では、1500万回分という数字があります。こちらの方がありそうな数字です。
東京五輪控えた日本、ワクチン接種出遅れ-政府の準備不足指摘も(4月28日)(ブルームバーグ)
「ブルームバーグのワクチントラッカーによれば、日本のコロナワクチン接種率は人口のわずか1.1%と、経済協力開発機構(OECD)加盟37カ国で最下位だ。米国は36%、英国も35%に近い。日本はアジアでも中国やインド、シンガポール、韓国に後れを取っている。フィリピンやタイなどをわずかに上回る程度だ。」
「ヘルスケア企業などを顧客として持つL.E.K.コンサルティング日本法人代表の藤井礼二氏は、政府の準備不足を指摘。初期段階では米ファイザーからのワクチン供給の遅さを責められたが、もはやそうではないという。政府が3月に示した数値と推計によれば、日本は接種1500万回分を超えるファイザー製ワクチンを受け取っているもようだ。
同氏はファイザーが十分なワクチンを引き渡していないとか、十分なワクチンがまだないということではなく、配布の問題と準備不足に原因があると分析。これが国内であらゆる人々のビジネス機会に悪影響を及ぼし、ひいてはコロナ禍からの経済持ち直しを遅らせると述べた。」
この数字でも、1千万回分超がどこかで在庫になっていることになります。
EU側の数字がどうあれ、日本側では、ワクチンの種類ごとに、購入契約状況、日本にどれだけの回数分が入荷しているか、そのうち、地方自治体にはどれだけ発送され、接種されたか、減耗(輸送・保管ミスによる品質低下、注射器の問題で規定数接種できないなど)は何回分あったのか、差し引き、国内の在庫は何回分でそれはどこにあるのか、などを定期的(例えば毎週)に公表すべきでしょう。そうすれば、一般国民も、企業も、監査人も、「悲観的」でも「楽観的」でもない、事実に基づいた見積りができるようになるはずです。
最近の「公認会計士・監査法人」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事