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会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

ドキュメンタリー『カルロス・ゴーン 最後のフライト』(WIREDより)

スパイ映画顔負けの逃亡劇の一部始終を「本人」が語るドキュメンタリー『カルロス・ゴーン 最後のフライト』

日産ゴーン事件の海外ドキュメンタリー映画について、当サイトで以前取り上げましたが、日本の配信サイトでも公開されるそうです。

どのような映画か...

「現在、ゴーンはレバノンに滞在し、無実を訴え続けてるが、そんな彼のインタヴューを軸にしたドキュメンタリー『カルロス・ゴーン 最後のフライト』が日本で配信開始となった。

中東最大規模のメディア「MBC」、フランスの「アレフ・ワン」、イギリスの「BBC Storyville」が製作し、ニック・グリーンが監督した本作は、21年6月に開催された第28回シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭でプレミアされ、7月にBBC4にて放映された(米国での放映はいまのところ未定だ)。

ゴーンの逃亡を伝える各国のニュースから始まる本ドキュメンタリーの最大の魅力は、逮捕から東京・小菅にある東京拘置所内での取り調べの様子、変装で話題になった釈放や監視下での不自由な生活、そして逃亡の一部始終が本人の言葉に従い、再現されることだ。逃亡時の段取りは、逃亡の計画を練り実行した前述のテイラーからも明らかになっているが、そのときどきの心情や細かいディテールは生々しく、信ぴょう性を高める。」

「重層的な構造もこのドキュメンタリーの魅力で、「逃亡劇」のほかにふたつの大きな要素からストーリーは語られる。

ひとつは、ゴーンが犯したとされる犯罪についてのストーリー。「なぜ起訴されたのか」、そして「ゴーンが主張する無罪と陰謀とは何か」について、ルノー元取締役会長や、ゴーンの弁護を務めた弘中惇一郎弁護士ら関係者・ジャーナリストたちのインタヴューを引用しながら検証していく。」

「もうひとつの重要な柱は、カルロス・ゴーンという人物像を掘り下げている点だ。」

「ゴーンのインタヴューを軸にしながらも、できるだけ忠実な立場でストーリーを組み立てようとしているあたりは、この映画の良心といえる。日本人としては、日本の司法制度や「非人道的な」刑務所での扱いなどに対する国際的な批判が展開されている点も留意すべきだろう。」

日本語字幕付きの予告編。



カルロス・ゴーンの逃亡シーンが映画よりもスリリング! 『カルロス・ゴーン 最後のフライト』がU-NEXTで配信(サイゾー)

「離婚に至った理由だが、彼はとにかく忙しいってことだ。フランスで月の1/3、日本で1/3、残りの1/3を外国で過ごす。仕事のためだ。あらゆる国のあらゆる場所で政治家や実業家と会い仕事の話を進める。フランスでは上流階級の人間と会い人脈をつくらなければならないと言われても、そんな時間はないと飛行機に乗ってしまう。

馬車馬のように働き会社の経営を黒字にしてもゴーンはいつまでもよそ者扱いされ、「横柄」「傲慢」と陰口を叩かれる。そんなことは一切気にせず仕事に邁進するゴーン。それが自分の足元を掬うことになるとは知らず……。」

「一生逃亡犯扱いになったゴーンだが、刑務所の独房では得られないものがひとつある。それは愛する妻との生活だ。それはゴーンが逃亡犯になってまでも得たかった、たったひとつのものなのだろう。

……で終わったら綺麗な話なんだけど、最後にはゴーンの「相棒」として罪に問われているグレッグ・ケリー元代表取締役の姿が映される。彼は共犯者として逃亡することもできず、裁判に臨んでいる。

「つまり――私は巻き添えを食った」」

ケリー氏の裁判も大詰めにさしかかっています。ケリー氏は理屈からいったら無罪ですが、日本の裁判所のことですから、きっと有罪でしょう。ただし、軽い求刑だったので、執行猶予がついて、日本という監獄からは解放されるでしょう。

コメント一覧

きんちゃん
日産は確定していて記載義務もあるという主張なんでしょうけど、その日産が最後の最後で支払っていないですからね。
損害あるから支払う結論にならないというなら、なぜ支払わないのに費用を計上して日産の債務にするのか不明ですし、逆に費用を計上しなければいけないなら支払うのが前提ですから支払わないというのは理解しにくいですね。

確定してる、記載義務があるとしながら、結局支払わないという行為が、支払わないなら記載する必要ないもないし、費用も計上する必要もないんじゃないのって感じですね。

記載義務と支払い義務はセットですから、記載は必要だけど支払う必要はないというのは理解しにくいですね。

損害があるなら費用を計上する必要がないのではないでしょうか。
その他のゴーンさんの退任後に支給される報酬は取締役会で支給しなという結論になってるはずです。

在任中に確定していて記載義務があるなら支払われないと辻褄が合わないような気がしますね。

確定してるはずなのに結果支払われないという現実は確定してるという事実に反してるのではないでしょうか。

これで有罪になった場合、有罪の合理的理由をきちんと書けるのか興味深いですね。

kaikeinews
ケリー氏の裁判は、来週、すべての審理が終わるようです。
判決までには、少し時間があると思いますが、検察側・弁護側、双方の主張を、中立的に、どこかのメディアか専門家がまとめてほしいものですね。

会計士としては、入り口の、虚偽記載の有無という点をはっきりさせてほしいと思います。

上院外交委員会の公聴会は、新駐日大使の対日方針を聞くためのものです。ケリー氏の話は、そこでたまたま出てきたようにも思われますが、ケリー氏側の働きかけもあったのでしょう。日本政府としては、中国などとちがって、日本は人権尊重の民主主義国だとアピールしたいところでしょうが、実態が伴っていない部分があるので、批判されても仕方がありません。
きんちゃん
アメリカのテネシー州ではゴーンさんは無罪のようですからね。
株主訴訟で日産が日本とは真逆の主張をしたという報道もあるみたいですね。
最近も和解したみたいなニュースもありました。
有罪で執行猶予にするにしても、有罪にするロジックがわからないですね。
今回はたしか事実認定を争ってるはずです。
虚偽記載を認めて故意とかそうじゃないとかで争ってるわけではなく、虚偽記載があったのかなかったのかを争ってるはずです。
ケリーさんについてる弁護士が刑事事件の弁護士として日本の五指に入るような弁護士ですから事実認定と故意両方を争ってるのではないでしょうか。
日債銀事件の裁判の最高裁判例から虚偽記載があったのかなかったのかは、その時に用いた会計基準で考えるとありますから、有罪にする場合のロジックが皆目検討つきません。
無罪の理由は簡単に想像できますが、有罪の場合の理由がわからないですね。
常識的に考えて日産に有報への記載義務や支払い義務があるとは思えないですから無罪しかありえないのではないでしょうか。
ポラ
ケリー氏に関しては、断片的に報道される内容からは、十分無罪になる内容だと思いますが、日本の有罪率の高さを考えると、執行猶予がついた有罪と言うのが妥当なんでしょう。
ただ、ここに来て米上院外交委員会で次期駐日大使が問題視している報道があり、バイデン政権の意向だと読むと、日本の司法の常識では進まない可能性も考えられる。
ケリー氏が首の手術を控えて、日本に行くことを渋っていたのに、日産と検察が共謀して、だまし討のように日本におびき寄せて逮捕しており、無罪になれば確実に糾弾されるし、執行猶予が付くような軽微な罪
となっても、人権を無視するような逮捕の仕方は議会で問題視されかねない。
米国とは犯罪者の引き渡し条約があり、こんな人権無視の逮捕は必要なのか、疑問に思ってもおかしくない。
特に人権を重視する民主党政権にとって、このような逮捕を快くは思っていないと考えられ、判決がどう転んでも追及されるのではないだろうか?
日産と検察は地雷を踏んだと感じている。
kaikeinews
10月27日に弁護側が最終弁論を行い、すべての審理が終わるそうですから、判決も近いのでしょうね。
有罪か無罪か、有罪の場合、執行猶予がつくのかどうか、無罪の場合、どこがポイントになるのか(虚偽記載の有無、重大性の有無、ケリー氏の関与の有無)...

また、無罪や軽い刑での有罪の場合、検察は控訴するのか(無罪の場合はメンツからして控訴するでしょう、執行猶予つき有罪は受け入れるかもしれません)、有罪の場合、ケリー氏は控訴するのか(執行猶予なら控訴しないでしょう)...

罪を認めている日産への判決との関係も気になります。

虚偽記載なしという理由で無罪の場合は、訂正報告書が虚偽記載になってしまうかも。

いずれにしても、判決でひと区切りつくことになります。
きんちゃん
有罪の場合、最大のポイントは確定です。
裁判所がどういうロジックで確定してると認定するのか。
確定してるかどうかを曖昧にしたら民事で逆転現象が起きるでしょう。
民事では確定してるかどうかを争うでしょうから、民事で確定してないとなると刑事でも確定シてないという逆転現象が起きます。
日債銀事件の裁判のような感じですかね。
あれも刑事で控訴せずにそのまま有罪だったら、民事で粉飾がなかった事になり冤罪だったわけですよね。
有罪執行猶予で早々にケリー氏がアメリカに帰った場合、民事で虚偽記載がなかったとされる可能性もありますね。
きんちゃん
普通は会社が確定してるなんて認める案件ではありませんし、支払いなんかしませんから無罪が普通です。
無罪が普通なのに有罪ならいろいろ面白くなりそうですね。
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