サスペリア

「決してひとりでは見ないでください」

～実によく出来たキャッチ・フレーズですね。
まさにサスペリアのために作られ、サスペリア以外には使えないキャッチ・コピー！

もしこれが


「決して一人では見ないでください・・・」
～だったら、毒男の俺としては
~~・━ヽ（'Ａ`）＜悪かったな、独りで・・・
と「一人鑑賞拒否運動」を起こしていただろう。

70年代後半、このキャッチ・コピーを引っさげて公開された本作は爆発的にヒットした！
今でいう「タイタニック」ばりの勢い。
「８時だヨ全員集合！」で志村がギャグに使ってたくらいだ。
小学校で誰も観てないのに「サスペリアを一人で観ると死んじゃうんだって！」という噂もあったがんなわきゃーない！
ただ、東宝東和の宣伝は気合が入っててショック死保険を作ったり、試写会に医師や看護婦を待機させるという気の入れよう。
この映画の宣伝マンは天才だと思う。マジで。

ストーリーは「ＮＹからドイツのバレエ学校にやってきたスージーの周囲で奇怪な殺人事件が起こり、実は学校には恐るべき秘密があったのだ・・・」という単純な話をゴブリンの恐怖を煽るサウンドと美しい色彩と残酷描写でグイグイ引っ張ります。
正直、ストーリーの整合性はメチャクチャだし、後になって「あれ？そーいえばあの場面ってどうなった？」とか「なんで、彼らはあんな事してるわけ？」とか「あいつら、どこに行った？」という場面は結構あります。
でもそんな事、気にするな!
宣伝で煽りまくって冷やかし半分、ビビリ半分で観にいった客にあのハッタリ演出は相当効いたハズだ。
オープニングから15分で掴みはＯＫ！
先の読めない展開に観客はやられたのではないだろうか？
また、バレエ・美少女・オカルトという少女漫画チックなところが当時の女子中高生に受けたと記憶している。
友達の姉ちゃん、興奮してたなぁ。

ところで今でも騒がれてる「サスペリアの一場面に幽霊が映ってる」という噂。

志村～うしろうしろ！

なんで幽霊がＤＶＤのカバーに使われてるんでしょうか？（・∀・）ニヤニヤ　
信じてる人がいたら俺が「まぁ、もちつけ！」と言ってたとお伝えください。
これは意図的にアルジェントがいれた演出。
この後にも稲妻が光った瞬間に不気味な影も映ってるし。
そういや、「フェノミナ」でも似た様な演出が騒がれたっけなぁ。


サスペリア・DVD（廃盤）

あぁ、これもプレミアついてんのか。
特典はイタリア版とアメリカ版の予告編。
音声はステレオじゃなくモノラル。
吹き替えは新録。

やっぱＤＶＤ殿堂入りしたのは言うまでもなく70年代に一大ブームを巻き起こした偉大さに敬意を表して。
そういや俺のブログって古い映画多いよね。
昔の映画事情は面白かったよ！
当然ビデオリリースもレンタルもなく、スカパーもＷＯＷＯＷもない。
頼りはテレビ放送のみ。
ビデオ普及もしていなかったのでまさに映画と観客と一期一会の関係であった。
今は劇場にいかなくても「レンタルでいいや・・」という余裕がある。
ありがたさは勿論現在の方がいいのだが、あの頃の映画館は熱かったぞ！
楽しかったなぁ、映画館。

本作の初放送は月曜ロードショーだった。
荻昌弘さんの解説の前に15秒ほど流れるんですが、いきなり流れたのがクライマックスのアレ。
Σ（゜д゜lll）
ビビりましたとも、えぇ・・・・
あの貧乳美少女スージーの声を山田栄子さんが担当していた。
赤毛のアンの声でスージーを熱演。


「私、見ました！秘密とかアイリスとか言ってました。」



(;゜∀゜)=3　萌え！