エクソシスト・ビギニング

エクソシストのシリーズ４作目にして１作目の２５年前のエピソード。
バズスとメリン神父のファースト・コンタクトを描いた作品。
しかし、こんなの上映されてたって知ってた？
正直、いつの間に公開してたんだよ？というのが本音。
昨年の１０月に劇場公開されてたらしいんだけど、全く知らなかった。
宣伝なんかほとんどしてないもんだから・・・・


ひっそり公開されて・・・



ガラガラですやん・・・・（´・ω・`）ショボーン

そんなもんで、俺はその存在すら知らずに今日までに至るわけです。
たまたまヨドバシカメラに行ったら、アイフルのチワワ犬のごとくＤＶＤコーナーの棚から”くぅ～ん、くぅ～ん”と鳴いてるのを目の当たりとし義務として保護しました。
気のせいか、若き日のメリン神父（アフリカで死にかけたエピソード）ってエクソシスト２でやってなかったけ？
個人的に「２」のワケワカラン度とモリコーネの音楽が大好きなんだけど。
原作者のブラッディーは「２」にムカついて「３」の脚本書いたような希ガス。
まぁいいや。
「２」はなかった事にして話を進めましょう。

1973年の「エクソシスト」の25年前、若き日のメリン神父と悪魔パズズとの対決を描いたホラー大作。当初はジョン・フランケイハイマー監督で予定されていたものの、死亡のためポール・シュレイダー監督が登板。しかしこのシュレイダー版に製作サイドがNGを出したため、レニー・ハーリン監督によって9割が再撮影されたという、複雑な経緯を持つ作品。
この「ビギニング」のメリン神父は、第二次大戦末期に起こった悪夢のような出来事から、考古学者に転身する。ナチスドイツの収容所での事件がメリンのトラウマになり、それが信仰を捨てる原因になるあたりの描写は、まさしく地獄絵図。名手ヴィットリオ・ストラーロによる独自の色調とアングルが、強烈な印象を残す。にも関わらず作品のトーンが大雑把で、メリンの微妙な心理の描き込みが今ひとつ足りないジレンマは感じるものの、最新のVFXを駆使して「エクソシスト」に登場したスパイダーウォークなどのディテイルもしっかり描いているあたりは楽しめる。

～というわけで監督は、あの頭の悪い勢いのあるアクション映画の一人者レニー・ハーリンです。
って大丈夫かよ？
と心配してたけど、なかなかいいじゃない？
重苦しい雰囲気、メリンの苦悩、やがて訪れる恐怖の予感・・・
そして遂に解き放たれる悪魔バズス（作中その名は出てこない）

【ネタバレ注意】
メリン神父から発掘用のシャベルをもらった少年ヨゼフ。
どうも悪魔に魅入られてるらしい。
彼の兄がシャベルを取り上げからかっていた時に惨劇が起こる。
突如現れたハイエナ群が一斉に兄に襲いかかる！
まるでヨゼフがその場にいないかの如く兄だけに群がる。
ヨゼフは兄が惨殺される様を無表情で眺めながらシャベルをそっとポケットに入れる。
大人達が助けに来た時には既に遅くヨゼフは失神し、兄は惨殺された。

ところで、その後惨殺された兄については一切触れず、また意味ありげにポケットに入れたシャベルはその後凶器にもならず、複線にもならず・・・・

(#゜Д゜) ＜やっぱいつものハーリン節かよ！

結局、全く意味の無い場面だった。


まぁ、そんな感じで今回の作品の特徴として惨殺体、血しぶき、ウジ、ヒル、虐殺など直接的グロ・スプラッター描写が多いです。


エクソシスト・ビギニング
予告編はこちら
■映像特典：メイキング映像／スタッフ＆キャスト・インタビュー／予告編／フォトギャラリー
■音声特典：監督によるオーディオ・コメンタリー
隠しコマンドあり。

とか言いながら、結構楽しめる作品です。
ハーリン作品の中では上位に入る出来でしょう。
実際「エクソシストのシリーズと考えなければかなり上出来」という意見もあります。
でも。これ「エクソシスト」の正当な原点回帰って宣伝してますからっ！
残念ッ！！
予告編見てると１作目の場面やあの曲が流れそうな勢いですが、それはありません。
うーん、リーガン事件は子供部屋で起こった最も小規模なハルマゲドンでしたが、今回はスケールがでかいです。
しかし、どう頑張ってもリーガン事件の方が怖い。（まぁ、それを越えろというのは酷ですが）
そういう点で本作例えるとプロレスの前哨戦のような作品でした。
あくまで決戦はリング上ですが、新宿伊勢丹前で猪木を襲撃したタイガージェットシンのような因縁映画なのでしょう。
（大仁田劇場でも可）

なお、この作品も例によって撮影中に怪現象が起こったり悪魔の顔が劇中に写った！というオカルト映画の王道ともいうべき宣伝ギミックを使ってるところもポイント高いです。
是非、「エクソシスト」と２本立てでみてください。
あと、
メリン神父だけはガチ！