
このたびの東北関東地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
被災地の一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
地震というと神戸の街が一瞬にして廃墟と化した95年の阪神大震災を思い出します。
また、水害というと2年前の7月に兵庫県佐用町で起こった台風による大雨被害を思い出します。
どちらも何日かではありますがボランティアという形で支援活動に参加しましたが、今回の東北関東大震災は
距離的にとても参加できそうにない。。。
今の自分に出来る事と言えば義援金を寄付する事くらいしか。。
SNSやツイッターなどで「写真で被災地を励まそう!」といった趣旨の活動を見受けますが、
個人的には被災者の方々にはまだそんな余裕は無いと思っておりますので参加しておりません。
また、個人的には今のような状況では写真を撮りに行ったり、SNSに写真を投稿したりする気分にも
なれないのでひっそりとブログの更新です。
新舞子の干潟シリーズの途中でありますが、「水」に関する事は今はちょっとどうかと思い、
2月に35mmレンジファインダー機 Nikon S2を買いましたので紹介します。

日本光学 Nikon S2 (1954年12月 発売)
現在のニコンがまだ日本光学という社名だった頃、"ニコン"はカメラに付けられていた名前でした。
日本光学は戦前の1917年,軍需用の光学機器(潜望鏡など)を生産する事から始まった会社との事で
戦後からカメラの生産を開始しましたが、1947年のニコン I 型に始まり、このS2は4代目にあたります。
この時代のカメラと言うのはまだ一眼レフというものは無くレンジファインダーカメラが一般的でした。
また、この時代のカメラはライカやツァイス・イコンなどドイツ製のカメラに一日の長があり、日本製のカメラは殆ど
"ドイツ製カメラのコピー品"と言っても過言では無かったとの事です。
"35mmレンジファインダー機の最高傑作"と言われるライカM3と同じ時代にこのNikon S2は登場しました。
この時代のカメラは輸出が主でこのNikon S2もアメリカなどではライカM3より人気で好評を博したそうですが
改良を加えるべく発表を遅らせ、満を持して発表したこのNikon S2をもってしてもファインダーの見え方、精度など
ライカM3の完成度には遠く及ばなかったと言うのが定説となっています。
ライカM3を触った事が無いので今イチ実感がありませんが・・・(汗)
ニコンはこれ以降SP、S3、S4など次々と後継機種を発表していき、キャノン、オリンパスなど他の日本のメーカーも
"ドイツに追いつけ追い越せ"と完成度を高めていきましたが、同時に"レンジファインダーカメラで
ライカを越えるのは無理"と判断し、日本各メーカーはまだ黎明期であった一眼レフカメラの開発にシフトするようになります。
ニコンでもNikon S2の開発と同時期に一眼レフの開発が始まっており、後の1959年にニコン初の一眼レフが登場します。
Nikon F です。
このNikon Fは瞬く間に世界中の報道関係に行き渡り、国内および国際市場でも大成功を収めレンジファインダーに
拘っていたライカを圧倒し、"一眼レフカメラの最高峰"として長く君臨しました。
(後の1971年、Canon F-1の登場によって形勢が変わったようですが)
話をNikon S2に戻します。
Nikon F もそうですが、昔のカメラと言うのは何と言うか工芸品のような趣きが感じられ、いかにも精密機械といった感が
とても素敵に思えます。
何より高級品で、このNikon S2も当時の大卒の初任給6ヶ月ぶんくらいの値段だったとか。。
Nikon SPやS3などは今でも中古市場で15~18万くらいしますが、それに比べるとS2は手頃な値段です。
このNikon S2を使ってみて正直、一眼レフと比べて、素早いピント合わせやシャッター速度の選択など操作がやり難いのも事実で、
レンジファインダーですので構図を決める際、レンズが見る構図とファインダーで見る構図が別になりますのでズレも生じます。
このあたりは慣れが必要で、一眼レフのように「サッ。」と操る事がまだ出来ません(汗)
レンズは勿論交換できますが、このS2は5cm(50mm)等倍ファインダーですので3.5cm、8.5cm、10.5cmなどのレンズを付けた場合、
その焦点距離に合ったファインダーを別にカメラのアクセサリーシューに付けなければなりませんので、
レンズは今のところ、このNikkor 5.0cmのみ使っています。
長々と書きましたが、このNikon S2は以前からデザインが気に入っていたので買いました。それだけです(笑)
今回の地震の件が少し落ち着きを戻したら、桜の季節にでもこのNikon S2を外へ連れ出したいなと思う今日この頃です。
桜が咲く頃にはまた写真を撮る気持ちが出て来ると思います。
(新舞子干潟シリーズはまた時期をみて更新させて下さい。)
私もなかなか落ち着いて写真を撮りに行こうという気持ちになれずにいます。
もう桜も芽吹く季節なのに、今年は日本の春が消えちゃった感じがしますね。
早く、本当の春になるといいですね。
kageさんもお写真も早く楽しみたいです。
昔のカメラってクラシックな趣きが堪りませんよね。
最近フジが出したFinepix X100というカメラやオリンパスのPEN-EPなどに見られるような、
ボディは昔のデザインを取り入れつつ、中身はデジタルと言うのも新鮮な感じでウケていますね。
ニコンもPEN-EPみたいなミラーレス機(?)を出すとか出さないとかウワサはありますが、
今回紹介したこのS2とかのデザインで
現在所有しているレンズが使えるFマウントだったら僕はきっと買ってしまうでしょう(笑)
本当に今回の地震で桜の便りもあまり話題にならなくなってしまいましたね。。
でも桜は春が来ればちゃんと咲いてくれて、私たちを待ってくれています。
その頃には被災地の方々にも少し笑顔が戻っていれば、と切に願います。
今年の春は出来れば京都に行きたいと思っています(^_^)
写真教室に通われるとの事で楽しみにされている事と思います。
いつも春が来ると心機一転、何か新しい事をはじめたくなりますね。
まだまだ京都の桜もつぼみの所が多いかと思いますので、行っても4月の第三週でしょうか。
仕事の都合があるので突然行く事になると思います(苦笑)