風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

FURIKO283の葬式鉄

2020年04月25日 07時05分00秒 | 随想

新幹線を除外してJRで好みの鉄道車両は何と問われたら、鉄道離れの優等生の北の大地で速達を目指して懸命な技術開発の賜物のキハ283系と答える。

自然破壊を避け、地形に逆らわずに施設した札幌から釧路への鉄路は曲線が多く、速度が制約される。

曲線を早く走り抜ける着想が自動二輪車の車体傾斜だった。遠心力を利用し、振り子の様に車体を傾け高速で走り抜けるFURIKO283。

右に左に車体を六度傾ける必要性から、グリーン車の横三列座席は中央で配置が逆、2基のディーゼルエンジンは前のボギー台車は正回転、後ろは逆回転で相殺され、エンジン回転による障害は空となる。

ボルスタ付台車でボギー台車の前後の鉄輪が曲線通過時に常に鉄路と直角に保つ自己操舵機構がある。

釧路6時26分発の始発列車「スーパーおおぞら2号」で南千歳に10時13分に到着したのは2年前の5月24日だった。

今年3月のダイヤ改正の時刻表を購入して読んだらスーパーが消え「おおぞら2号」となり所要時間が2分増加している。

高速が故に線路を損傷し、危険なので空気ばねで傾斜させるHET261系に格下げ、頂点を極めたFURIKO283は近い将来に廃車の運命、下山の時を迎えたのだろう。

米国資本主義の格差社会、車両は勝ち組、鉄路は負け組の究極は結局負け組に合わせる事になり、一億総中流の古き良き時代に逆戻りする事に成るのだろう。


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