農業に興味のある都会人が休暇を利用して、繁忙期の田舎人の農作業を手伝う、南信州のワーキングホリディー飯田なる催事がある。
三泊四日を一期として農家に逗留し、寝食の心配なく、農業三昧生活に没頭する。
ETCに駆逐された24時間勤務の高速道路の収受員に定年退職後に再就職し、有給休暇と前後の公休で四日の余暇が発生した。
10年前に応募し紹介された果樹農家の家族と意気投合、毎年定期的に訪れるのが年中行事になった。
仲介する飯田市の規則では、70才が定年であるが、古希を過ぎても例外的に参加が許される。
11月になればリニア中央新幹線のトンネル工事が大鹿村で始まり、将来は果樹園も開発の嵐で消滅するだろう。
果樹園とオイラは消え去る運命、ロウソクの終末の炎は光輝く、精一杯、お手伝いに励もうと思うのである。
30日の昼前に名古屋から高速バスに乗り、高森で降車、果樹園に到着、2週間ほど滞在する。