コロナ禍で旅の自粛を当局は要請するが、人間の本能は旅を推奨する。植物でなく動物だからだろう。
人の少ない観光地、それは離島だろうと独断と偏見で岡崎の隣町の西尾の一色港から市営渡船で三河湾最大の面積で250人程の有人島である佐久島でアートピクニックをした。22か所の芸術作品を巡りスタンプを押すのである。全部押してもご褒美が出る事はなく、訪問確認書。
8番目の「おひるねハウス」では若い女3人組がお昼寝中、スマホで盗撮した。
老夫婦は徒歩で、若人は自転車で巡回するが、偶然にも16番「佐久島のお庭」で再会、盗撮を詫びたら「写真下さい」、エアドロップで自分のスマホに取り込んだ。これがテレワークなのだろうか。
平日はカフェなどは軒並み休業、庭園が美しい「蔵」なる喫茶店、お婆さんが庭の手入れ、道を尋ねると親切に案内してくれ、収蔵品を見せたいとの事、蔵の鍵を自宅から持ってきて開けてくれる。中には浜で拾ったガラスで作ったランプが所狭しと並んでいるが、婆さんの手作りの芸術作品、アラウンド・ナインティーの女性は店長で一人で経営している様だ。今は亡き夫が若かりし頃に移住し、共に廃屋を50年かけて改築したと自慢する。
3時の船では島の北側が回れないので5時の船に予定変更、島の北側の残り3カ所を東港で自転車を2時間500円で賃貸、西港経由で島の外周の平坦な舗装道路を走行、1時間後に17番「星を想う場所」のモニュメント、あの「蔵」なる喫茶店のランプシェードに酷似、作者は老婆で名前は荒木由香里なのだろうと勝手に決め付ける。
スマホの万歩計は2万5千歩、15キロ程移動したことになる。