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風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

助長は教育 554号

2009年05月30日 06時43分47秒 | 随想
助長の語源は孟子の話に由来する。

昔々、畑の苗の成長が遅いので悩んでいた男がいた。苗を早く大きくしようと一本一本引っ張って、帰宅し家族に向かって誇らしげに言った。
「今日は疲れたよ。苗が伸びるのを助けてやったんでね。」
驚いた彼の息子が急いで畑に行ってみると、苗はすっかり枯れていた。

助長の本来の意味は、成長を助けることであるが、過激な手助けは死を招くことになる。

大相撲の「かわいがり」は過激な教育手段であるが、ビール瓶で殴った親方は悪い面の助長をしてしまった。もっと余裕を持って、長い目で育てればよかった。

禅でも過酷な修行を課すのであるが、死に至ることは無い。自発的、自律的である事、師僧が無欲で、金の回収が必要ないから急ぐ事も無い。そして雲水は自分で結論を出し、それぞれの道を選択する。

師匠都合の助長と弟子主役の助長では雲泥の違いが生じる。大相撲は農耕民族の儀式だったが、牧畜民族が増加した時から、結果万能の喧嘩に変質した様に思う。

17歳の少年の人生を奪ったのだから、自発的に17年間、刑務所で懲役すれば、親方の人間性を助長する。

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