社交性が無く笑点の円楽と同様にお友達がいないので孤独を癒す手段が一人旅だった。
時刻表を片手に多くの土地を訪れ列車旅の知識は蓄積された。
時刻表と地図が有れば居ながらにして脳裏に浮かぶ列車運心旅が可能な境地に達した。
故郷と言えば北信州の善光寺城下町、南信州の果樹農家で市田柿の農作業奉仕で還暦を過ぎてから強くなった望郷の念を癒すのが習慣になった。北信州は遠く、南信州は近いからで単線の飯田線普通列車には頻繁に乗車した。
飯田線特急・伊那路号が天竜川の上流に向かう下りは豊橋駅１号１０時８分・３号１８時２０分、上りは飯田駅２号１０時・４号１５時５８分に発車する。
中部天竜駅で下り１号は１１時２１分着２２分発、上り２号は１１時２０分着２１分発、山登りと同様に上り優先ですれ違う。
下り３号１８時２０分豊橋発車、豊川１８時２９分到着、その間停車しない。
上り４号１８時２１分豊川発車、豊橋１８時３１分到着、その間停車しない。
これでは衝突する。お安心有れ、単線の飯田線も豊橋～飯田間は都市間交通で複線なのだ。
乗車経験が無くても時刻表が有れば乗った気分になれる、時刻表はお友達なのだ。
