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おーえん堂奮闘記

実家に戻り要支援2父と要介護2(H30,4月要介護4)母と同居、久々の地元に溶け込もうとしているおじさんの物語

宇江佐真理

2016-08-05 | 読書

遺作となったらしい

うめ婆行状記 宇江佐真理さんの遺作(未完)
宇江佐さんの作品初めて読ませていただきました。66歳で乳がんで去年お亡くなりになったそうですが、書けなくなるからと抗がん剤は使わなかったそうです。
ほのぼのとした江戸時代の日常が目の前に読みがってくるような人情話、殺人事件が起きる訳でもなく、謎が深まっていく訳でもない、庶民の行状。ほのぼのの中にも「この野郎」や「手前」などの男言葉がはしはしに出てきて、宇江佐さんの男勝りの勝気なお人柄が出ているような気がします。うめ婆は商人の家で育ったものの町方の主人に見初められ武家の嫁となった設定ですが、旦那亡き後、一人暮らしを始めるいなせな商人の出だからできる人生を歩み始めるが、ひとりになった途端に思ってもいない忙しさに翻弄される。祝言、弔いなどを通じ、江戸の町の隣近所、親せき付き合いなど、日常のなんでもない、しかし本人たちにとっては大変な問題を解決しながら独りごちてしまううめ婆であった。

油や蝋燭は高い

2016-08-02 | 読書
から始まる傀儡にあらず


くぐつともかいらいとも読む
織田信長の尋常ならない企みを明かす⁇

本能寺の変の本質に迫った上田秀人さんの作品

今まで読んだ本とは一風変わった展開で、最終的には「本能寺の変」の起こった理由を悟ってしまった事主人公に言及するため、織田信長の仏をも恐れない非道な振る舞いをしてでも天下布武へ邁進する執念に翻弄された京都近くの摂津で下剋上により成り上がった荒木村重を主人公に、最初は信長にも認められ、様々な功績を上げるが、いつのまにか陥れられ、いかにも傀儡のように信長が成すべき目的のため、信長に反旗を翻した格好での企てに加担させられ、ことを察した黒田官兵衛、明智光秀にも慰留されたにも関わらず、後戻りのできない信長の操り人形と化してしまった恐怖故に、後先見境なく信長を討った明智光秀も同じような狂気、恐怖を感じたのではと合点してしまった、物語です。何と言っても最後の種明かしのくだりに意表を突かれ、村重への同情を禁じ得ず、歴史上の謀反人との認識がひっくり返りました。歴史は様々な観点から考察できる

ジャックダニエル

2016-07-29 | 読書
スローなブギにしてくれで有名になった片岡義男の短編集「ジャックはここで飲んでいる」を読了しました。まさに「ウオンチュー君のオー」で始まる南佳孝の音楽が頭に浮かんでくる、文章にリズムの有る不思議な短編集でした。トレンチコートの襟で顔が隠れている男が一歩一歩煉瓦の道を歩いて、次の角を左に曲がって手すりのついた地下に続く階段を下り、ドアを押すとそこはバーテンダーが一人の場末のバーで、一番奥の席にジャックダニエルをちびちび飲んでいる一人の男がちらっとこちらを見る、また、ふらっと入ってくるハイヒールの女性がウインクする様が目に浮かんでくるそんな文章です。こんな音楽が後ろに流れているような書き方ができる作家に初めて出会いました。真似をしたいのですが、なぜバックグラウンドに音楽が流れている感じが出せるのかそのテクニックが不思議です。

how much is your price

2016-07-13 | 読書
もうすぐ終わり

もらい子で計算高い兄と小心者で優柔不断な弟の父が不慮の事故に遭遇してしまう。死亡すれば残される遺産は2億円との計算、亡くなる前から遺産を当てにしてお前と俺で1億円づつなという兄と何があろうと父の延命を願う弟で会ったが、兄の嫁との不倫をしていた弟は兄の子供が実は自分の子供ではないかとの疑心暗鬼に陥りいつの間にかお金に解決策を求めてしまう弟の優柔不断さを描くいい人悪い人だけでは描ききれない世の中だよ

仙台の方言「いずい」

2016-07-12 | 読書

仙台弁で「いずい」という方言がありますがご存知ですか?微妙な違和感を表していて言葉として好きな方言です。「豆の上に眠る」も何らかのちょっとした違和感、厚い座布団の下に小さな豆があり、その座布団に座った時の豆かどうかは分からないが下に何かあると感じた時の「あれっ!」という違和感を表した題名の湊かなえさんの本です。最後の謎解きが意表を突いていて「ずっと一緒に住んでいた、姉だと思っていた人が赤ちゃん取り違えの別の親の子供で、その姉が神隠しに会い、記憶喪失の状態で2年後に戻ってきたが、座布団の下に豆があるようにいずい、何か違う、お姉ちゃんでなく別の人のような気がする。でも父も母もお姉ちゃんとして扱っている。なんか変だ。」そんな妹を主人公とした「かなえワールド」です。いくらなんでも何年も一緒に暮らした姉が2年経って記憶喪失だとしても別人かどうかは直ぐに分かりそうなもので、最後のどんでん返しとしては面白いですが、設定に難がありすんなりと驚きの終わり方でのミステリーには程遠いものでした。せっかく最後まで読んだのに、時間泥棒されたような感じ。

赤刃(長浦京)

2016-07-08 | 読書
http://ecx.images-amazon.com/images/I/5

かなり評価が難しいというか殺し合いの表現が凄すぎて読みながら目を背ける本に出会ってしまいました。「赤刃(セキジン)」です。作者の長浦京は芥川賞の候補にもなったことがある有名な割と知られた作家だそうですが長浦さん自身が難病にかかってからが特に生きることと死ぬことについて自問自答する中で益々何のために生きているのかの疑問が深まりこの小説を書き始めたそうです。その疑問が作品の物言わぬ主人公のひたむきな、命を懸けることのできる使命感につながっているようです。のっけから凄惨な表現のオンパレード、死体やばらばらになった腕や脚がごろごろ転がり、どろどろの土まみれ血まみれ、読み始めは「気持ちが悪くなり、これは最後まで読み切れない本に出会ったかも?」と思いながら読み進めるうちに、人を殺すことによってこそ成り上がれた乱世の戦の中でこそ武士の誇りを感じた有り様に思いをつなぎ、太平の世の中になって戦うことができなくなった武士が、それでも武士であることのプライドだけで生き恥をさらしている武士の有り様に抗い「義賊ぶった、人を殺すことに生きる術を見出し辻斬りを始めた世捨て人達の一党」と「幕府の命を受け、最後まで、何で殺しあっているのか納得のいかないまま戦い続ける追討使」との肉と骨が飛び散り、血が噴き出す戦いに、ついつい最後まで読み終えてしまいました。人情、愛情一切お構いなしの不思議な作品です。皆さんも最初は「私、無理!」と思うと思いますが、ちょっと我慢して読んでいるときっと一気に読み終わりカリフォルニアの空を思い出してしまうこと必至です。一読を!

読書完了

2016-07-08 | 読書


グッドフライトグッドナイト(マーク・ヴァンホーナッカー)パイロットが誘う最高の空旅 SKYFARING A Journey with a Pilot(Mark Vanhoenacker)この本を読むと自分はパイロットになるべきだったのではと思わずにはいられない。回転する地球の上を自在に動き回れる飛行機の旅は時間も空間も飛び越え、地上では体感できない東に飛ぶか西に飛ぶかで変わってくる時間経過の感覚、地上では見ることのできない不思議な色や景色、ぽっかり下に浮かんだ様々な雲の湧き出し。夜間飛行での人間の営みに応える光の帯、塊など、城達也のジェットストリームの音楽などを聞きながら読むとより一層の地球の神秘、太陽と月、星のめぐりなど銀河系の果てまでも飛んで行けそうな世界に嵌りこむことでしょう。ただ、少し長いので端折って読んでもいい感じ。
この本を訳した岡本由香子さんという方は航空自衛隊にいましたが飛行機を自分で操縦したことはないようです。航空用語がふんだんに使われているこの本を訳するためには、英語力はもちろん航空用語の勉強もしたはずです。ひょっとしたら訳者の方が作家よりも難しい作業を強いられているのかもしれません。私に英語力があれば原書でも読めるのに!エヘッ???サンフランシスコ空港のイミグレーションで英語で「ツアーですか?」「何人のツアーですか?」と聞かれたような気がしたので「イエス」「トエンティツー」と答えましたが、不思議そうな顔をしていたのはもしかして別の事を聞かれていたのかも・・・。

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