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孤高の旅人~憩いの広場~

SERONNの機関のエージェント

カオス迷作激情~亡霊~

2008-06-19 18:10:34 | 迷作劇場
 久しぶりの御馳走だ。野ウサギの肉は食い飽きた、それにそろそろあの日が来るはずだ・・・もう自分を抑えられない。我慢の限界だ。

 あの日からもう1年が過ぎた、俺は各地を点々と渡り歩いていた。あの恐怖から・・・いや、あの怪物の束縛から逃れる為に・・・。そしてたどり着いたのが、小さな丘の一軒家だった。どうやらこの家は、婆さんの1人暮らしらしい。目の悪い婆さんは、突然尋ねてきた見知らぬ男に一晩の宿を提供してくれた。・・・それが間違いとは知らずに。
 婆さんには孫がいて、今日この家にワインを届けてくれるらしい。そんなことを言って喜んでいた。俺も嬉しかった。久しぶりに軟らかい肉が食べられるのだから。こんな筋張った肉なんて食っても美味くない。・・・早々に縛って納屋に放り込んでやった。

 そして獲物が来るのを楽しみに、婆さんのベットで寝て待つことにした。


続く

カオス迷作激情~過去~

2008-01-09 20:11:32 | 迷作劇場
 赤い・・・赤く塗り潰された世界・・・。
 あの日から、悪夢のようなあの時から・・・世界は赤一色に染まってしまった。

 危険なんて無いはずだった・・・只の訓練のはずだった。
 ペイント弾を使った、対ゲリラ戦を想定した密林での実戦訓練。危険なんて精々毒蛇かやぶ蚊程度で、昼過ぎには終了の予定だった。・・・だが、その日に限って事件は起きた。
 事件といっても、死体役の兵士が帰って来ないだけ、だがその程度のことは良くある事だ。・・・それに奴は最初に戦死した死体役1号だ、恐らく寝ているだけだろうという事で、奴の小隊の仲間が探しに向った。
 それから2時間が過ぎたが奴は見つからなかった、それどころか探しに行った小隊全員が帰ってこなかった。通信機も繋がらなかった為、全員で探す事になった。それが・・・の始まりだった・・・。

 後ろから迫ってくる唸り声、そして仲間達の断末魔の悲鳴。俺は只、無様に逃げ出し事しか出来なかった。仲間達の中には生きながらに伝説と称された兵もいた、凄腕のスナイパーも、ナイフの達人も、密林での格闘戦では無敵の傭兵も居た・・・だが、その誰もがあいつの前では無力だった。だから俺は・・・あいつらを見捨てて・・・逃げた。

 どれくらい森を彷徨ったのだろう、もう追ってくる気配は感じられなかった。安心した所為かそれとも極度の緊張の所為か、喉の渇きを覚えた。幸い水の音が聞こえているので、川からそう離れていないのだろう。音を頼りに川を探そうと立ち上がった・・・痛、逃げるのに必死で気付かなかったが、どうやら手傷を負てちた。幸い傷は深くなかったので、水を先にしようと川へ急いだ。

 それから1週間が過ぎ、川沿い下流へ歩き続け何とか民家を見つけた・・・それからが悪夢の始まりだった。・・・知らないうちに俺は、奴の毒が廻って・・・俺は・・・。


続く

ネタ切れ対策書き溜め物語~銅頭巾ちゃん~

2007-08-02 20:21:58 | 迷作劇場
これは実際にあった嘘物語である。

 それは遠い国のお話。
 名もない小さな村に、それは可愛らしい少女が居りました。少女の名は『アレキサンダーカトリーヌ頭巾』略して銅頭巾、やさしい両親の愛情の元、すくすくとヘルシーに育った元気な女の子です。
 今日は村はずれに住む、別居隔離中のお婆さんにワインを届けてあげる日です。孤独な老人の相手をしてあげる、村一番の器量よし候補生と巷で噂の、とても計算高い良い子仮面の銅頭巾でした。

 スキップ踏みふみ陽気な子供を演じつつお婆さんの家に向う銅頭巾ですが、籠のワインを見て思いました。

『むき出しのボトルじゃ寂しいわね、でも安ワインに熨斗なんて勿体無いわ。・・・そうだ、丘のお花を入れたらどうかしら? そうね、いいアイデアだわ。銅頭巾さえてる、銅頭巾最高! 銅天才、頭巾株価急上昇!!』

 とても家計にやさしい、家庭的な女の子でしたとさ。


続く

イルミナスの野望

2007-04-24 18:02:02 | 迷作劇場
「隣、いいかしら?」
「・・・何の用だ。」
「久しぶりに会った仲間に向って、何の用だとはごあいさつね」
「ここはキャスト専用のバーだ、ヒューマンの立ち入る場所ではない」
「マスター、ハイオク、大ジョッキで」
『アザース! ハイオク満タン入りマース!!』
「何のつもりだ?」
「あら、貴方の為じゃないわ。私が飲むの」
『オマットさんデス! ハイオク満タン入りました!!』
「ありがと。・・・お釣はいいわ」

「・・・本当に飲むのか? 君はキャストとは違う、そんな物を飲んだら・・・」
「そうね、その通りだわ。・・・私はキャストじゃない。・・・やっとそれに気が付いたの」
「・・・・・」
「どんなに理想の男性であっても、それは見た目だけ・・・。キャストとヒューマンは、違うんだって分ったわ。」
「・・・彼は?」
「マガシと共に行ったわ」
「ショックサーキットか・・・。」
「彼はプロトタイプよ。ショックサーキットなんて付いてないわ。・・・自分の意思で行ったの」
「そうか・・・」

「やっとね、私・・・自分の居場所に気が付いたの。・・・私はガーディアンズだって分ったわ。受付嬢だけれど、この星を守りたいって気持ちは皆と同じ。この星が好きだから・・・」
「そうか・・・なら俺は、1人の軍人に戻らなくてはいけないな。」
「・・・行くわ」
「そうか・・・。」
「さようなら、大佐」
「ありがとう、ミーナ君」


 イルミナスの野望トライアルはここまでで。
 このお話の続きは、製品版でお楽しみ下さい。

イルミナスの野望

2007-04-23 18:49:17 | 迷作劇場
 最初の思いとは一転し、一大ビジネスを築きあげたイルミナスの勢いは留まる事を知らず、ついには一部上場するにまでのし上がった。
 そして・・・

「マガシ、どういうことだ!?」
「カーツさんですか、・・・見ての通り、こういう事ですよ」
「な・・・何をする、は、はなせ! 放さんか、おまえら!」
「カーツさん、アナタの時代は終ったのですよ」
「そんな時代は、初めから無い!! 考え直せマガシ・・・俺達は、戦争なんて望んではいない!!」
「私が望んでいるのです・・・そして、彼らも」
「お前、まさか・・・ショックサーキットを?」
「・・・ふふふ」
「馬鹿な・・・お前、何と言うことを!!」
「連行しなさい」
「マガシ・・・きさま!」


つづく

イルミナスの野望

2007-04-20 18:48:32 | 迷作劇場
 彼の作り出す『作品』は、世間を揺るがせた。
 無機質なイメージを払拭する、スリムで・表情豊かな造型はまるで・・・人間じみていて・・・。
 しかしそれは、彼にとって憎むべき存在でもあった・・・。

『何故コイツは受け入れられる。・・・ならば、何故俺は・・・。』

 彼の情念は、深く燃え滾っていた。
 そして彼は、ある作戦を実行に移したのだった。

『愛玩動物モデルを作る』

 彼の戦略は成功し、一大ビジネスに発展した。
 それが彼の思惑だとは知らずに・・・。


つづく

イルミナスの野望

2007-04-19 18:00:25 | 迷作劇場
 カーツ
 ミーナ
 マガシ
 彼らにはそれぞれ、表の顔があった。しかし、彼らにはそれぞれの野望があった。

 キャストを世の中に認めさせてやる!
 恋人が欲しい・・・
 そしてマガシの野望は・・・

『自分を笑った、全てのナチュラルを抹殺してやる!!』

 彼らの願いは、決して交わることは無く・・・。
 イルミナスの野望は迷走していくのであった。


つづく

イルミナスの野望

2007-04-18 18:11:25 | 迷作劇場
 天才造型師『マガシ』、彼には1つ悩みがあった。ソレは・・・

『見た目が人間っぽい』

 割れた腹筋
 ムチムチの胸筋
 スリムなボディ
 キャスト離れした小顔

 その全てがコンプレックスとなり、彼を苛んでいた。ちなみに、少年時代のあだ名は『コスプレ』であった。

「俺は全身タイツ何かじゃないっ!!」
「血も涙も無いキャストなんだっ!!」
「ロボットだから、マシンだからっ!!」

 彼の叫びは・・・いつも・・・誰の心にも・・・届かなかった・・・。


 そんな彼が『入ル身無ス』に入団するのは、必然だったといえよう。


つづく

イルミナスの野望

2007-04-17 19:17:32 | 迷作劇場
 ミーナ(ガーディアンズの横流し)という『お財布』を手にした『秘密結社イルミナス』だが、実はまだ問題が残されていた。

『造型師が居無い』

 キャストは基本的にメカなので、機械の整備はお手の物であったが、デザイン(想像力)の才能は殆ど持ち合わせていなかった・・・。
 そんな時であった、1人の男がイルミナスに入社してきたのは・・・。


続く

入るミーナすの野望

2007-04-16 18:01:59 | 迷作劇場
 ミーナは悩んでいた。
 過ぎ行く婚期、目を付けていた新人ハンターは、テロリストになり逃亡生活。
 ナイスミドルは妻子持ち。
 ちびっ子ビーストは、実は年上。
 ヤケになって半切れビーストと倒錯愛をと思うも、彼女はノン気。
 彼女は焦っていた・・・。

 そんな時であった、1人の少女がガーディアンズに電撃移籍をして来たのは・・・。
 そして気が付いてしまったのです。

『居ないのならば、作れば良い!!』

 ・・・と。
 彼女もまた・・・何というか・・・熱い女であった。


 つづける?

新連載~ボクは麻薬捜査犬~

2007-04-12 18:23:51 | 迷作劇場
 ボクは麻薬捜査犬。略して麻犬。今日も大好きなご主人様のために、麻薬を見つけるんだワン!

 今日の現場は港。塩臭くて自慢の鼻が誤魔化されちゃうのが難点だワン。
 北ピーから密輸されると警察にタレコミがあったので、大勢の警察官が駆けつけたのだワン。でも負けないワン。ボクが一番に見つけて、ご主人様を喜ばせるのだワン!!

 ・・・クンクン・・・何か美味しそうな匂いが・・・これは! 麻薬の匂いだワン!!
『わんわん!』
 早速ご主人様に報告するだワン!


つづく?

入ル実無スノ野望

2007-04-11 18:14:03 | 迷作劇場
 そして出来上がったのが”ルウ”である。

 イルミナスは、彼女をキャンペーンガールに仕立て上げようとしたが、何故かルウはガーディアンズに電撃移籍してしまった。
 困り果てたイルミナスは、2号機の製作を思い立ったのだが・・・。

「大佐・・・資金が底をつきました」

 頓挫した。


つづく?

I’ll美無スの野望

2007-04-10 19:14:46 | 迷作劇場
 キャスト達は悩んでいた。

『具体的にどうしたら良いのだろう?』

 街頭演説も聞いてくれる人がいない。
 シュプレヒコールも人が集まらない。
 ・・・一体どうしたらよいのか・・・。

 その時、1人の箱が立ち上がった!

「萌だ!! 我々に足らないのは、萌なんだ!!」
「しかし大佐、ヒューキャシールは”くノ一”、レイキャシールはメイドロボですよ?」
「無ければ作ればいい!!」

 フルエン・カーツ、・・・何というか、色んな意味で熱い漢であった。


続く

イルミナスの野望

2007-04-09 21:43:05 | 迷作劇場
 宇宙世紀0079・・・人類は増え過ぎた人口~中略~果たした。
 しかしその影では、キャストに疑問を持つ者が現れ始めていた。

「アレって中に人が入っているんでしょ?」

 そんなことは無い!!
 キャスト達は立ち上がった。そして『中の人なんか居ない!!』を合言葉に、秘密結社『入ル身無ス』を結成したのであった!


続く

日本一の桃太郎(最終話)

2006-12-08 18:44:43 | 迷作劇場
「庄屋、おぬしも悪よのぅ」
「いえいえ、お代官様ほどではありませんよ」

 そんな悪巧みが取り交わされている料亭”鬼が島”、そこに現れる一人の異人。異人の差し出した物は、鈍い輝きを放つ不思議な石であった。

「おお、これが持つ者の願いを叶えるという”パレンケ・ストーン”か」
「そうですともお代官様、これさえあればお代官様の地位は磐石。徳川から天下をとる事も思いのままですぞ」
「ははは、よくやった庄屋よ、この者にはたんまりと褒美を取らせるといい」
「流石はお代官様、太っ腹でございますな」
「そちもたっぷりと甘い汁を吸うが良いぞ」
「はい、それはもう・・・」
「あははははは・・・」
「うふふふふふ・・・」

 そんな悪巧みをしている天井裏には間者が1人・・・物語には関係しないのでスルーするけれどね。
 しかし、そんな悪巧みも潰えるのが物語の常。なぜか今まで昼間だったのに、外は暗転して、障子に映るは鬼のシルエット。・・・そう、正義の味方の登場です。

『代官ともあろうお方が、民草を苦しめ、あまつさえ鬼を語って金品を無心する。悪の手先に成り下がるとは言語道断』
「ん、なんじゃ、何者じゃ!?」
『貴様ら悪党に名乗る名は無いが、どうしても知りたければ教えてやろう』
「く、曲者じゃ、出会え、出会えー!」
『1つ、人の世の生き血をすすり』
「フターツ、不埒な悪行三昧でゴザル!」
「み~っつ、みかづきはげなのダ!」
「4つ横ちょにハゲがある(ニヤリ)」
『通訳さん、それ僕の台詞・・・それに3つ目違う! 4つ目もアリマセンから!!』
「「「3人揃って」」」(通訳3人)
『桃から生まれた、桃太郎!! って、何で? 何で僕が3人もっ、て僕は違うの? 桃太郎は僕だってば!?』

 どか~ん!! 爆炎をバックに障子が真っ二つ。そしてヒーローポーズの通訳3人、それにツッコム桃太郎・・・もうぐだぐだ。

「ふざけた奴等め、どちらにしても、この現場を見られたからには生きて返すわけには行かぬ。皆の者やってしまえ!」

~中略~

「参りました。村人達から取り上げた財宝はお返しします」(棒読み)
『罪を憎んで人を憎まずです』(棒読み)
「ありがとうございます、これからは改心して、民草の為に施政を執り行う所存でございます・・・ほれ、庄屋も頭を下げんか!」(背後を気にしつつ)
「わ、わたしも、今後は自然保護団体に全ての財産を寄付して、ボランティアに生涯を尽くすつもりです」(棒読み)
『これにて、一件落着』(遠くを見ながら)

 桃太郎の鬼退治の旅は終わった。だが、悪の根絶える時は無い。進め桃太郎、たたかえ悪の滅びるその日まで!!


「村の宝を返すのダ!!」
「うき~!」
「そういう訳にはイキマセ~ン、パレンケ・ストーンは我々FBIが頂きマ~ス!」
「わんわん!」
「ずっこいぞヘタレ忍者! 美味しい所だけもって行きやがって!!」
「やっちゃえパクパク!」
「うき~!(怨霊を吐き出す)」
「そうはイキマセーン(分身の術)」
「わんわん!(主人の足元に)」
「バレバレだ!!」


めでたし、めでたし?