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読んだ文庫をつらつらと…

備忘録として、6(5+1)段階評価で

屍者の帝国

2015年03月23日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
伊藤計劃 円城塔(河出文庫)
第33回日本SF大賞特別賞、第44回星雲賞日本長編作品部門受賞作

屍者復活の技術が全欧に普及した十九世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入。その奥地で彼を待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフより渾身の依頼を受け、「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける──伊藤計劃の未完の絶筆を円城塔が完成させた奇蹟の超大作。

人生の言い訳

2013年01月25日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
高田純次(廣済堂文庫)

武士道的な潔さを好む日本人は、とかく言い訳を嫌う。でもこの国民性が日本をうつや自殺大国たらしめているとしたら考えものではないか。ここはひとつ、「人生は言い訳に始まり、言い訳に終わる」「言い訳だけが人生だ!」と言い切る言い訳界の巨匠・高田純次先生に人生の極意を学んでいただきたいと、お願いしたのがこの一冊。“適当男”の異名をもつドクター高田が、“テキトー節”全開で新境地を拓きつつ、ついにはこの「適当男」への言い訳もさせられるハメになった、いわく付きの超問題作。この本であなたも言い訳上手になっちゃって下さい!!

無理

2012年07月30日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
奥田英朗(文春文庫)

(上)
合併で生まれた地方都市・ゆめので、鬱屈を抱えながら暮らす5人の男女──人間不信の地方公務員、東京にあこがれる女子高生、暴走族あがりのセールスマン、新興宗教にすがる中年女性、もっと大きな仕事がしたい市議会議員──。縁もゆかりもなかった5人の人生が、ひょんなことから交錯し、思いもよらない事態を引き起こす。
(下)
真面目に働くことの馬鹿馬鹿しさを知り、自分の地位が脅かされることにおののき、信じていたものには裏切られ……。5人の男女が心の軋みに耐え切れなくなった時、それぞれの人生は猛スピードで崩壊してゆく。矛盾だらけのこの国を象徴するかのような地方都市・ゆめのを舞台に、どん詰まり社会の現実を見事に描き切った群像劇。

ペルフェクション

2012年01月29日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
ヒキタクニオ(文春文庫)

精神と肉体の限界が試される、過酷なバレエコンクール「ペルフェクション」。5年に亘りその頂点に立ち続けるバレエダンサーの武任。栄誉と賞賛の陰にある重圧。肉体の老化、誘惑、追走者、そして罠。彼に訪れる最大の試練とは──。熱い感動を呼ぶ怒涛のエンターテインメント。女優・米倉涼子さんと著者による対談を収録。

悪の教典

2012年01月04日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
貴志祐介(文藝春秋)
第1回山田風太郎賞受賞作
このミステリーがすごい! 2011年版第1位、週刊文春ミステリーベスト10 2010年度第1位、ミステリが読みたい!2011 国内第2位

学校とは、子供を守ってくれる聖域などではなく、弱肉強食の法則が支配する生存競争の場だ。ここから無事に生還するためには、生まれ持った幸運か、いち早く危険を察知する直感か、あるいは暴力的な才能が必要になる。

新世界より

2011年02月18日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
貴志祐介(講談社文庫)
第29回日本SF大賞受賞作

(上)
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力」を得るに至った人類が手にした平和。念動力の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。
(中)
町の外に出てはならない――禁を犯した子どもたちに倫理委員会の手が伸びる。記憶を操り、危険な兆候を見せた子どもを排除することで実現した見せかけの安定。外界で繁栄するグロテスクな生物の正体と、空恐ろしい伝説の真意が明らかにされるとき、「神の力」が孕む底なしの暗黒が暴れ狂いだそうとしていた。
(下)
夏祭りの夜に起きた大殺戮。悲鳴と嗚咽に包まれた町を後にして、選ばれし者は目的の地へと急ぐ。それが何よりも残酷であろうとも、真実に近付くために。流血で塗り固められた大地の上でもなお、人類は生き抜かなければならない。構想30年、想像力の限りを尽くして描かれた五感と魂を揺さぶる記念碑的傑作!

夢見る黄金地球儀

2009年11月04日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
海堂尊(創元推理文庫)

1988年、桜宮市に舞い込んだ「ふるさと創生一億円」は、迷走の末『黄金地球儀』となった。四半世紀の後、投げやりに水族館に転がされたその地球儀を強奪せんとする不届き者が現われる。物理学者の夢をあきらめ家業の町工場を手伝う俺と、8年ぶりに現われた悪友・ガラスのジョー。二転三転する計画の行方は? 新世紀ベストセラー作家による、爽快なジェットコースター・ノベル!

しゃばけ

2009年10月17日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
畠中恵(新潮文庫)
第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作

江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに。若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う……。愉快で不思議な大江戸人情推理帖。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。

向日葵の咲かない夏

2009年05月15日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
道尾秀介(新潮文庫)

読み逃がすな!新たな神話が、ここにある。最注目作家が描く、もう一つの夏休み。
夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。

I LOVE YOU

2008年10月31日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
伊坂幸太郎 石田衣良 市川拓司 中田永一 中村航 本多孝好(祥伝社文庫)

恋愛には未知の物語がある。初めて恋心を意識したとき、幼なじみに異性を見出したとき、彼女とのあいだに微妙な心の距離を感じたとき、初恋の同級生と再会を果たしたとき、彼女と恋愛のルールを決めたとき、そして連れ添った相手との別れを予感したとき…… さまざまな断片から生まれるストーリーを、注目の男性作家陣が紡(つむ)ぐ、奇蹟のアンソロジー。

感染 infection

2008年10月31日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
仙川環(小学館文庫)

ウィルス研究医・仲沢葉月は、ある晩、外科医の夫・啓介と前妻との間の子が誘拐されたという連絡を受ける。しかし夫は別の女からの呼び出しに出かけていったまま音信不通、幼子は焼死体で発見された。痛み戸惑う気持ちで夫の行方を捜すうち、彼女は続発する幼児誘拐殺人事件の意外な共通点と、医学界を揺るがす危険な策謀に辿りつく――。医学ジャーナリストが描く、迫真の医療サスペンス! 第1回小学館文庫小説賞受賞作。

ダイナマイトツアーズ

2008年10月31日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
原宏一(祥伝社文庫)

雅也(まさや)と麻由美(まゆみ)の夫婦はろくに仕事もせず自堕落(じだらく)な日々を送っていた。ところが新婚旅行中に雅也の父が急逝(きゅうせい)し、悠々自適生活が急転直下、借金を背負うはめに! 土地を売るために自宅を爆破するも大失敗。大怪我を負いながらアメリカに逃亡した二人は、ビルの解体を専門とする爆破屋・ボブと出会う。すっかりその魅力にとりつかれた二人はボブに師事するが……。(『爆破屋』改題作品)

ワイルド・サイドを歩け

2008年10月30日 | ★☆☆☆☆☆(残念…)
東山彰良(宝島社文庫)

高校生と男娼、ふたつの顔をもつ主人公は、ひょんなことから台湾製ドラッグ「百歩蛇」を手に入れ、ストリートギャング・ラプターズに売りつけ一儲けしようと画策する。一方で、組員ひとりの零細暴力団井島組は唯一の収入源である「百歩蛇」を何者かに奪われ、危機的状況に瀕していた。さらに、ドラッグ商売の利権を井島組と争うラプターズは井島組に戦争を仕掛ける。三つ巴の抗争はヒートアップ!